俺様は猫である。
名は無い。
人間が俺様をネコだのノラだのと呼ぶから、気を利かせて返事してやってる。ニャー。

ごめんなさいの言葉に、
気にするなというようにでも対応し、
不敬ですぞ！
というガンさんの後ろにいるであろう、
老人の声も完全に無視する魅月。

ババアという言葉は、実際にそれくらい生きているので、
魅月的にはどうでもいいが、
ロリはどうしても許せないらしい。

全く、其処まで覚えてないのね。
と、一つ電話の向こうで頷き……

暫く電話の向こうで何かをしているらしい。
誰かと連絡を取っているようだ。

静かな一喝、それだけで騒音は鳴りやむ。
少なくともそれが出来るくらいに今は操れているようだ。

――また別の時間軸。猫を見つけた魅月は――
というわけでここから先は猫さんに。

魅月は懐から何か取り出し猫に近づいた

とりだしたのは猫じゃらし。
猫に向けてゆらゆらとゆらしている。

ころがってしまったペルはそう言いつつ起き上がろうとしますが

体を起こそうとした所を再び乗られてしまい
起き上がることに失敗します。

乗られてはしまいますが、無理矢理落とそうとしたりはしません。

そう言いつつ、両腕をお腹の上のクロさんを挟むように近づけていきます。
挟むといってもぬいぐるみの腕。柔らかすぎて捕まる様な事はなさそうですが‥‥。

羊はそっと近づいた。

羊は警戒した。

羊はさらに警戒した。

彼は鴨を相手に怯えている。

お腹がすいた様子で鴨を狙っていた虎っ娘でしたが、

こちらに向かって飛んで来た葱を視界に捉えると懐から包丁取り出し、乱舞！

葱のみじん切りを手にご満悦の様子。だが。

...派手に葱を切ったせいでしっかりと鴨さんに見つけられてしまい、慌てふためく虎っ娘。

腹を決めたようで包丁を手にそちらへゆっくり近づいて行きます。
さぁ、どうする？

偶然　平面に飲み込まれてしまった猫、、、
その瞬間、まるで水そのものの様な感触が全身を包み込み…

驚き、全身の毛を逆立てたまま硬直して動かなくなる猫。
不思議と呼吸は普通にできるようだが………

パニックで硬直している猫をナニかが抱え上げ、、、、、
そして猫さんはその平面から出てくることはありませんでした、、、

これでこの猫さんのお話はおしまい





いえいえ、平面は他にもありますから…

抱え上げられた猫は鼻先に何かが当たるのを感じ思わず掴もうとする…
が、なかなかうまくいかない、、、
それは何なのか？葱か土筆かはたまたクラゲか…

えぇい　この際　何でもいい！　溺れる猫は藁をも掴む！
とにかくこの何かに爪を立てようとも牙を立てようとも
なんとかして掴み取るのだ！！！

なんていう猫さんの試みがうまく行ったのかどうかはわからないが
しばらくして　鴨さんの目の前の韮の列に新たな選択肢が現れた、、、

黒くて逆立った…　毬藻のような…ウニのような…
そして小刻みに震えながら時々少し移動している、、、

猫さんから吐き出されたスィーは非常に名状し難い状態になっており物凄く魚臭い。
このままでは色々と、乙女の尊厳的な意味も含めてヤバイので、リューンに頼んで近くの小川で洗いに行ってもらう。

リューンは終始凄く嫌そうな顔をしつつも、スィーの首根っこを掴んでフラフラと小川へと飛んでいった。
……羽ばたきで辺り一面に魚の生臭い匂いを撒き散らせながら。

えらい目も何も、スィーにおいては自業自得に近いのであるが、毛玉兎当人はその事を知らない。
身代わりにとばっちりで泣きっ面に蜂のリューンは……最早何も言いまい。
彼女はそういう星の下で生まれてきたのだから！（ぉぃｗ

それよりも今ここで気にすべき事は……

毛玉兎の近くで、鱗粉毒に中って食中毒で苦しむ猫さんに何処から出したか。
良く分からない文字で『胃薬』とラベルに書かれた小瓶を差し出してみる。

無用心に妖精なんて物を食べようとするから……(´・ω・｀)

猫は咥えていた鴨を解放する！

鴨は葱を振り回しながら 猫から逃げ 敵陣へ突っ込んで行く！！

プツッ…ピー・・・・・・・・

猫は、戦い疲れてへばった鴨を捕獲した。ガブリ。

鴨は首根っこを猫に咥えられ、お持ち帰りされる…

カチッ…

俺様に続け、下僕共。