本来は【総ての飢餓が辿りつく場所】（荒地）に向かう予定でしたが、
どうやら【運命変転】（端末の操作ミス）により再び始まりの大地を歩む羽目になったみたいですわね。

約束された物語では詰まらない。
人は決められた運命だけを歩く生き物ではない。
ストーリーテラーは時にはアドリブに応じることも必要ですわよ？
では、語りましょうか。私達の新たな物語を・・・・・・

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・・・・・・なんでしょう、先ほどからプロメテウスがとんでもなく五月蝿いのですが。
【運命同調者】（ファイ）も【安息を求めし大地の闘士】（アンドン）もずっとこちらを見ていますわ。
智恵を授ける大天使（と名づけた）のはずなのですが、そこらに散らばる暴徒と同じことしか言いませんの。
行動も随分幼いですし、こんなので本当に天使（と名づけた）が勤まるのでしょうか？
私不安になってきました。

あら邪悪なる者ども（モンスター達）がこちらに牙を剥けてますわ。
恐らくあらゆる冒険者達を無限獄の扉の彼方へ幽閉してきたのでしょう。
彼の者に縛られし哀れな魂を救済しなければなりません。

ポケットからの強烈なアッパーカットがいつものようにキーシュの顎に炸裂する

いつも通り飄々とした笑顔を浮かべるケンドリック。
しかしその笑みはどこか固い。

銛を素早く逆手に持ち変え、弓を引き絞るように右手は後ろへ左手は前へ。
深く腰を落とし、“漁”の構えを取った。