［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

「ぼくはここに残る」




そう答えたぼくを、紳士はじっと見下ろし


「……本気で言っているのかい？」


怪訝そうな、けれど真剣な声。
それだけで、紳士が言いたいことが分かる。
ここは死の砂漠なのに。
誰かに見つけてもらわなければ遭難するのに。
遭難すれば、あとは孤独な死を待つばかりなのに。
君は助かりたくはないのかい？

揶揄ではなく、本当に心配しているんだ。
ぼくは、紳士を見上げてゆっくり頷く。



「本気だよ」


「ここは選ばれなかったモノ、見つけられなかったモノが
　捨てられて、落っこちて、粉々の砂になって
　黙って冷たくなってる場所。

　ぼくも最初はそう思った」


じっとしてたら、冷たい砂にどんどん飲み込まれそうになった。


「けど、……ちがうんだ。　そうじゃないんだよ」

手に触れる砂を掬い取って。



「これは全部、“願いのかけら”。
　星になりたくて、星を掴みたくて、でも出来なくて……。
　苦しくて、辛くて、冷めてしまった願いのかけらなんだ」


みんなの、ぼくの、星になれなかった、くず星のかけら。



「これをそうしてしまったのは、ぼくたちなんだ。
　持っているのは辛いから、重たいから……。
　こうして、小さく砕いて、捨てちゃったんだ。
　思い出すと苦しいから、沈めて、見ないようにしてるんだ。


　でも」


細かい砂の粒子が、ぼくの指先をきらきらと光らせる。



「捨てなくたって、よかったんだ。
　苦しかったら、苦しくなくなるまで寄り添って
　重たかったら、少しずつ軽くして。
　ずっと持っていたって、よかったんだ。

　だって、そのねがいが繋いでくれたものが、あったはずだから。
　思い出も、友達も、熱も。
　ねがいがあったから、生み出されたはずだから」





その時のねがいは、希望だったはずだから。
その人に、きらきらとした輝きを与えてくれたはずだから。

両手を組み合わせて、手のひらの砂を包む。





「ぼくはここで死んだりしない。

　だって、ここはみんなの大切なねがいが積もった場所だから。
　本当の星になれなくたって
　まちがいなく誰かを照らす輝きだった。



　ぼくは王子様にはなれないから
　ぼくの大切な薔薇は、ぼくの庭にはいないけど。
　きっと幸せな誰かの庭に咲くんだ。
　ぼくはそれをずっと遠くから祈ってる。
　そうずればぼくのねがいは、ずっと暖かく光ってる。





　だからね



　ぼくはここに残って
　冷たくなったねがいを少しずつ、星に還すよ。




　
　捨てられたねがいでも、救われる人がいればそれはきっと、星だから」




両手で包んだ砂が、小さな……本当に小さな、粒子のような宝石になって風にさらわれる。
風に乗った宝石は光になって、空に溶けていった。



それを見届け、ゆっくりと立つ。
今までが噓だったみたいに、身体が軽い。
もう、どこも苦しくなかった。



立ち上がったぼくを呆然と見つめる紳士に手を伸ばす。
紳士は少したじろいだけれど、真っ直ぐ向き合っている。



「ぼくは大丈夫。
　だから、心配しないで。
　自分の気持ちを思い出して……」



紳士の胸にぼくの指が触れる。
ぼくの指はそのままするりと彼の胸の中に吸い込まれ
冷たいブリキの石を探る。



普段は使わない、もう一つの異能。
人の心にその時浮かんだ感情を、宝石にして掴み出す力。

人の心を弄る異能なんて、とてもじゃないけど自分以外には使えなくて。
ずっと封印してきたけれど。



本当の使い方がやっとわかった。
これはねがいのかけらを拾う力。
冷めて捨てた気持ちを照らす力。
要らないと切り捨てたものを、必要だと思う心。



紳士の胸の奥にがっちりと嵌め込まれた、ブリキの石を引き抜いた。



「あ……」



わずかに紳士がよろめき、ブリキの頭を押さえる。
そのブリキの仮面に、無数の細かいヒビが入り始めていた。





今まで名前のなかった、必要としなかった異能。
いまやっと、必要だと思えた。
だからこうして、名前を付ける。



《Imitation Star》

ENo.94 真柄 とのやりとり


ENo.223 兎乃 とのやりとり


ENo.444 リリー とのやりとり


ENo.546 不幸喰らい とのやりとり


ENo.566 黒髪の少女 とのやりとり


ENo.885 産姫 とのやりとり

ガガミネ(181) に ItemNo.34 活力漲る滑々な変な本 を手渡ししました。

ItemNo.27 オードパルファン『深山颪』 を使用しました！
　魔香のため、体調は回復しなかった。
　今回の全戦闘において 回復57 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

リンゴさん をエイドとして招き入れました！

付加LV を 30 DOWN。（LV30⇒0、+30CP、-30FP）

合成LV を 35 UP！（LV52⇒87、-35CP）

ガガミネ(181) の持つ ItemNo.40 活力漲る滑々な変な本 から射程3の呪器『土塊の羽ばたき』を作製しました！
牡丹(433) の持つ ItemNo.3 錆びた刃 から射程3の毒牙『錆びたメガホン』を作製しました！

千尋(1348) により ItemNo.45 桜の光焔 から聖衣『屑星のペルリーヌ』を作製してもらいました！
　⇒ 屑星のペルリーヌ／聖衣：強さ338／［効果1］体力50 ［効果2］－ ［効果3］－

リカルド(28) とカードを交換しました！

逆凶：逆行の霊泉 （レスレクシオン）


レライエ を研究しました！（深度0⇒1）
レライエ を研究しました！（深度1⇒2）
レライエ を研究しました！（深度2⇒3）

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

ガガミネ(181) は 鬼燈 を入手！
透司(304) は 鬼燈 を入手！
牡丹(433) は 山法師 を入手！
杏里(978) は 山法師 を入手！
牡丹(433) は 紫陽花 を入手！
ガガミネ(181) は ふさふさ を入手！
透司(304) は 立派な毛 を入手！
杏里(978) は ふさふさ+1 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
杏里(978) のもとに 花屋 が泣きながら近づいてきます。
杏里(978) のもとに 野武士 が空を見上げなから近づいてきます。
杏里(978) のもとに らいおん が恥ずかしそうに近づいてきます。

ガガミネ(181) に移動を委ねました。

マシカ区 H-10（草原）に移動！（体調15⇒14）
マシカ区 G-10（山岳）に移動！（体調14⇒13）
マシカ区 G-11（山岳）に移動！（体調13⇒12）
マシカ区 F-11（山岳）に移動！（体調12⇒11）
マシカ区 F-10（山岳）に移動！（体調11⇒10）

［805 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［432 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［476 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［204 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［400 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［330 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［267 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［194 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［118 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［143 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［151 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［306 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［48 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［222 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［102 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［108 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［107 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［56 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［86 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［75 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［14 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［100 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［38 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［84 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ
［100 / 100］ ―― 《白い渦》不幸
［100 / 100］ ―― 《黒い渦》不運
［18 / 100］ ―― 《線路》駆逐



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

時計台が映る。

　

　

　

秒針が静かに進む。