［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

「……絶望しかないわね」

何やら確認していたらしい彼女の口から小さな声が漏れる。
当人も特に意識はしていなかったのだろう、ポロリと口から漏れ出た言葉。
しかし、発言内容としては極めて物騒である。がしかし、その後に訪れたのは、沈黙。
黙々と二人の仕事は進行していくが、有る時、何かに耐えかねたように助手が口を開く。

「笹子さん？えっと、どうかしました？」
言われて彼女は助手の方を、何がどうしたのかという疑問の顔を浮かべて顔を上げ、ハッとした表情に変わり、口を開く。

「いや、大したことじゃないわ、本当に。ただ、天気がね。これよ」
そう言って手に持ったスマホの画面を見せる。雨・雨・雨マークの７連打、コンプリートレイニーウィークだ。
そしてそのどれもが降水確率８割オーバーを記録している。

「あー多いですね、雨。六月らしさと言ってしまえる事象ですが、まあ前も言いましたが僕嫌いですよ日光足りませんし」
そう言うと部屋の片隅に鎮座しているガジュマル君にお前も嫌いだよなーと声をかける。

「そうなのよね。それに、恥ずかしい話なのだけれども……」
極まりの悪そうに彼女は切り出そうとする。

「なんですか、改まって」
「……その、この前の休みにね、ようやく冬布団を洗ったのよ」
ピタリ。と、助手が動きを止める。

「……なるほど、……それは」
「どうしたらいいのかわからない話なのよ。この曇天の中、室内に干してもまるで乾く気配が無いし」
「天気予報、確認されなかったんですか？」
「したわ。あの休日の時点では、週前半は晴れて夏日のはずだったのよ」
「じゃあ天気予報が悪いですね、そうと決まれば善は急げです。損害賠償審判を起こしましょう」
「まだ、まだ損害が出たと決まったわけじゃないわ、ちょっと布団がしっぽり湿ってて悲しい気持ちになっているだけよ」
「大損害ですよそれ」
「そうかしら……そうかもね、それにこの一週間夜は冷えるからまだ冬布団使うかもだったし」
「……まあ、流石に六月に冬布団の再雇用はないと思いますが」
そうね、掛けても蹴っ飛ばすのが関の山ね。と軽口を覇気なくたたき、

「はぁ、毎年梅雨前にやらないととは思うのだけどね、なかなか思い切りが付かなくて、そしてこのざまよ」
「……コインランドリーに持って行ったりとかはどうです？」
「考えたわ。ただ重いし、重いからと抱きかかえると私もびっしょりだしで、現実的な案じゃないわね」
「なるほど、……絶望しかない、わけですね」
「そうなのよ、……なんかいい方法ないかしら」
「布団直しの異能とか持ってる知り合いがいれば即解決しませんかね。僕には生憎いないんですが」
「私にもいないわね。……なんか、そこまで限定的じゃなくても物を乾かしたりできる異能とかならありそうじゃないかしら」
「……その異能使いなら知ってますよ。衣類乾燥機っていうんですけど……。やっぱりコインランドリーに運んだ方がいいですよ。カゴかなんかにいれてくれれば僕車出しますんで」
「え、でも流石に悪いわ、たかが布団で」
「お布団が冷たく濡れている悲劇を見過ごすわけにいきませんよ。それに、時が解決する類の話でもなさそうですし」
「本当に悪いわね、でも、すごく助かるわ」
「いいですよ。お力になりましょう。それじゃあ、仕事が終わって、マンション下に着いたら連絡しますね」


────


「これって、どのくらいやる物なのかしら、30分くらい？」
「僕も布団は乾かしたことがないのでわかりかねますね。一先ずそれくらい乾かして、足りなければ追い乾燥を入れればいいんじゃないでしょうか」
まあそれもそうねと投入口にコインを滑らせる。落下音と共に乾燥機が回り始め残り時間が点灯する。
比較的大きいタイプの乾燥機内をいっぱいに布団が舞い踊る。

「さて、これで初回確認まで30分あるわけなのだけれども、どうしたものかしら」
「まあ大人しくしてましょうよ。外はご存じの通り雨なので夜散歩っていうわけにもいかないですし」
「……悪いわね、つき合わせちゃって」
「良いですよ。それに、まだそう遅くないとはいえ夜は夜です。こんな人気のないところで笹子さん一人にしておくわけにもいきませんし」
そう言うと二人は室内にある、簡素なスペースに並んで腰かける。
読み古された雑誌と、間三冊ほどが抜けた漫画本などがおいてあり、短時間であれば過ごせるようにはなっている。
ゴウンゴウンと規則だたしく乾燥が音を立てるほかは、無音であり、この二人を除けば無人だ。

「あまり、コインランドリーって利用したことがないのだけれども……暑いわね」
「そりゃ、あそこで熱の塊がぐるぐるしてるわけですからね。まあ、暑いですね」
「……あぁ、あのエアコンは自由に使っていいみたいね、ここにとどまるなら使わせてもらいましょ」
エアコンが動き出す。熱波とせめぎあいは若干エアコン側が不利なようだが、それでも幾らか室温が和らぐ。

「まあ、これでいいとして。さて、何かをするには短いけど何もしないには長い時間よね、３０分」
「そうですね。なので、そう、考えていました。何を今すべきなのかを」
「という事は答えが？」
「はい、今後何をすべきかをこの機会に話し合いましょう。そう、目前まで迫った夏に向けてです」
「……夏に向けてと言っても、大体いつも思い付きで行動してないかしら私たち」
「なのでハイ、できればこの機会に夏に対して思いつきたいと思います。できればたくさん」
「難しいわね。急に言われても、夏ってそもそも暑くて動きたくないわけだし」
「それには同意しますがそれではダメなのです。我々は常に前に向かっていかないと」
「……あの、言い出したからにはあるのよね、案」
「ないんです。だから話し合いの机上に乗せたわけでして」
「もう、結局思い付きじゃない。……あー、今度こそ夏にボードゲームカフェでも行く？」
「いいですね、でも夏のカフェは冬に化けるというの我々の定説じゃないですか？」
「そうなのよね、そうだったのよ。まあ、この案自体は悪くないと思うから保留にしましょう」
そう言って提案をしあう。意図せずブレインストーミングの体を為し、その中からいくつか形になりそうな案も出る。

「『浴』、ですか。確かに屋上のあれはちょっと楽しかったですものね」
「まあ、あの『浴』は何かの間違いだと思うから正式な手順を踏むべきだと思うけど」
「つまりは海水『浴』や入『浴』、あるいは岩盤『浴』、という事ですね。悩ましい」
「……夏、って言ってるのに、後者二つが出てくるのが不思議だわ」
「それは人類が海に対して根源的な恐怖を抱くから仕方のないことです」
「でも、山よりは忌避しないわね私は」
「……成程。心のメモ帳に書き留めておきます。あ、終わりましたね」

アラームが鳴り乾燥機がその仕事の終了を伝える。
恐る恐る手を入れてみると、まだ少しだけ何となく湿ってるような気がしないでもない程度に布団は渇いていた。

「……これなら、オッケーかしらね」
「……そうですね。この後雨の中持ち帰るので、あんまりカラッカラにしてもあまり意味が薄いなとは思います」
「あぁ、確かにそうね、……じゃあ、これでいきましょう」
「それじゃあ車をすぐ近くまで回してきますよ。折角乾かしのでなるべく濡らしたくないですし」
「……本当に助かるわ」
「困ったときはお互い様ですって、じゃあ行ってきますね」

そう言って助手は雨の中へ店を後にする。
彼の言葉で、何となく意識し始めた夏。
少しだけ楽しみな気持ちになりながら、冬の名残である布団を抱きかかえ、店のすぐ前まで来た車へと彼女も乗り込んだ。

ENo.77 偽黒初 とのやりとり

特に何もしませんでした。

ふらふらと、ゆっくりと立ち上がる男。





　





突然エディアンが現れ、割り込んできた。

　

　

　






　






酒瓶をぶんぶんと振り回す。

　







顔が青くなり、バタリと倒れる男。

　





男を強く踏みつける！




踏みつけたと同時に、ふたりの姿が消えた。

偽黒初(77) に ItemNo.11 立派な皮 を送付しました。
偽黒初(77) に ItemNo.12 金の光焔 を送付しました。
偽黒初(77) に ItemNo.15 書類+1 を送付しました。
麺屋の龍人(1595) に ItemNo.1 龍涎香 を送付しました。

ものすごい石材（1500 PS）を購入しました。

自然LV を 10 DOWN。（LV40⇒30、+10CP、-10FP）
具現LV を 5 DOWN。（LV13⇒8、+5CP、-5FP）
解析LV を 10 DOWN。（LV40⇒30、+10CP、-10FP）
防具LV を 40 DOWN。（LV40⇒0、+40CP、-40FP）

制約LV を 30 UP！（LV0⇒30、-30CP）
武器LV を 19 UP！（LV80⇒99、-19CP）
料理LV を 26 UP！（LV53⇒79、-26CP）

巳羽(473) の持つ ItemNo.7 鱗鉄鉱 から射程1の宝珠『快癒の石』を作製しました！
イデオローグ(474) の持つ ItemNo.6 ビー玉 から射程3の毒牙『バトル点滴』を作製しました！
リリィ(494) の持つ ItemNo.28 不思議な硬貨 から射程3の宝珠『花笑むカサブランカ』を作製しました！

ここね(582) とカードを交換しました！

『感謝の笑顔』 （ファイアサークル）


メルト を研究しました！（深度0⇒1）
ディエスイレ を研究しました！（深度0⇒1）
エンビディア を研究しました！（深度0⇒1）

フラワリング を習得！
クリエイト：チェーン を習得！
キャプチャートラップ を習得！
ペナルティ を習得！
エナジーウォール を習得！
トラストラップ を習得！
インスタントポーション を習得！
ジャックポット を習得！
ピットトラップ を習得！
背水 を習得！
グラビティブラスト を習得！
ローレジスタンス を習得！
死線 を習得！
高速配置 を習得！
ライフスワール を習得！
不屈 を習得！
ディビジョン を習得！
インペイル を習得！
マイントラップ を習得！
バブルトラップ を習得！
ロックトラップ を習得！
ドリンカー を習得！
猛毒陣 を習得！
グリムリーパー を習得！
タイトロープ を習得！
ジャイアントラップル を習得！
災難即滅 を習得！
イグナイトトラップ を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

偽黒初(77) は 書類 を入手！
偽黒初(77) は 錆びた刃 を入手！
Dr.笹子(831) は 蓮根 を入手！
偽黒初(77) は 不思議な硬貨 を入手！

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『ツクナミ区 K-2：チェックポイント《小集落》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - 偽黒初(77) の選択は ツクナミ区 K-2：チェックポイント《小集落》

MISSION!!
マシカ区 Q-2：チェックポイント《白い渦》 を選択！
　　 - 偽黒初(77) の選択は マシカ区 Q-2：チェックポイント《白い渦》

［805 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［434 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［475 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［199 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［404 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［325 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［266 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［193 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［116 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［143 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［148 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［309 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［47 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［219 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［98 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［105 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［99 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［49 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［83 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［71 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［15 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［100 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［32 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［64 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ
［40 / 100］ ―― 《白い渦》不幸
［100 / 100］ ―― 《黒い渦》不運
［12 / 100］ ―― 《線路》駆逐



女性の声が聞こえる。

　

　

　





　





　






　




　

　

　

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！