［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

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◇――――■■■■




私の始まり。
私が産まれた時の事。


私は姉と一緒に産まれた。
瓜二つの双子。何もかもが瓜二つであり、姿形を模倣しただけにしか過ぎない人の形。


本来、私という存在は産まれる予定はなかったのだと、ある程度の歳を重ねた時、そう聞かされた。


それはある日、唐突に。
母の腹の中に染み出すように〝私〟は存在を得た、という。
白妙の家は旧くから存在する、所謂〝魔術師〟〝能力者〟とも言える家柄だ。
けれど、その古い知識に縛られる事なく、現代の文明にも頼る事も恥とはしない。
詰まる所、旧くから伝わる魔術の術を利用し、現代の科学の力を用いた所で、結局、私が腹の中に出来た事は解明されなかった。

姉とは違い本来では産まれる筈も無い、自分。
その一つの生命が座るであろう座席というものが、存在しない。
居る筈のない、世界に産まれてくる予定の無かった生命。

人と理を守る役目を持つ白妙の家からそんな存在が産まれることは、あってはならない。
新しい生命であろうが、それの役割を果たすために……まだ胎児であった私を、彼らは殺そうとしたと言う。

姉を殺さず、けれど、私を殺す為に、様々な方法を用いた。

確かに私は幾度と無く、殺された。
けれど、消えない様に私を護ったのは、姉であった。
繫ぎ止め、絡め取り、私の手を握りしめるように、手放してくれはしなかった。

まだ、明確な形の無い私。
繋がる事は、その形を知ること。
きっとそうやって、私は護ってくれる姉を模倣していったのだろう。

手を繋ぎ合わせ、身を寄せ合い、私と姉はそうして〝双子〟として赦された。



そうして、私達が産まれる日。
姉は祝福され、私は拒まれた。


どうして、産まれてしまったのか。
何故、生きているのか。
直ぐにでも、なんとかしなければ。


祝福とは真逆の、暗い憎悪にも似た感情。
彼らは、決して私を祝福する事はなかった。
〝産まれてきてはいけない子〟、そう言われ、私は産声をあげる事は許されなかった。


けれど、姉と双子として繋がった私をそう簡単に殺す訳にはいかなかった。
どう繋がっているのか、それをどうやって切れば良いのか。
寵児でもあった姉を、此処で無くす訳にはいかなかった。だから、彼らは慎重になった。


姉は光の下へ、私は暗闇の中へと別けられた。少しでも繋がりを離すべく、私たちを離れ離れにさせた。

暗い、光すらを飲み込んでしまいそうな、何もない闇の中、私は置かれていた。
寒くも、暖かくもない、匂いも、風も、何もない部屋。

ギリギリ生存できる程度に、命を保持されて、私は時を過ごした。

何日間、何十日間、その闇の中に居たのか。

姉から離された私は、例え繋がりがあったとしても、模倣をする先が無かった。
そのせいか、私は人として生体的な事と生理的な事が欠如していったらしい。

赤子らしい反応を見せない私。
虚ろに、泣きも声もあげない、ただ息をするだけの、形だけの赤子。
本当の意味での、〝空〟の人形（ヒトガタ）。

はっきりとした記憶には無いけど、確かにそうであったのだろうと、私はそう思える。

そんな私の世話する人々は、可哀想だと憐憫を抱く人も、不気味だと拒絶を持つ人も、早く始末すれば良いのにと憎悪する人、それぞれあった。
だけど決して、私を暖かい手で触れる人は居なかった。

何も見えない、音も聞こえない、暗闇の中。
私はただ独り、「どうして産まれてきたのだろう」と、未完の心でそう思っていた。





そうして幾許かの月日が流れる。
年月にすれば三年。日数にすれば千日が過ぎた頃、少しずつ変化をしていく。


白妙に産まれる少女はその血が濃ければ濃いほどに、どういう事か〝普通の人〟より成長が早い。
普通の子が三つ四つの年齢であれば、既に五つから六つ程の心身を得る事がざらだ。
そうして、その心身がその者に見合ったものになれば、其処から先は年をとる事は殆ど無い。

白妙の少女の寿命は長くて三十程度。
老いる前に命を散らせるのだから、其れが必要無い。
人が平均的に生きる年月を、その短い年月に収めるべく圧縮したように生きるのだ。
生きてる間が最盛期であり、そうして役割を果たすべく、その身を高めていく。

私達は自分の為に生きる訳では無く、誰かの希望の為、延いては世界の為に生きて逝く。
その為の無白であり、器であると、後に聞かされた。


そんな普通の者たちよりも、速い流れの中の事。
何時か、部屋のドア越しに視線を感じた。

三年という月日が流れた中、暗闇の中で生き永らえた私にも変化はあった。
真っ暗な部屋、自然光というものは



「そこにいるの？」

綺麗な声がした。
透き通るガラス質ような声が、部屋へと通った。
言葉を口にするという行為は、私には分からなかった。

「そこにいるのね」

もう一度、同じ言葉が届く。

「わたしは、此処だよ」

繋がれていたものを引き寄せるように、その声は私を呼んだ。
ずるり、ずるりと這いずり、その声の元へと辿っていく。

呼ばれている、呼んでいる、呼んでくれている。
ならば、その声に応えなければいけない。
何よりも、その声が欲しくて、愛しくて溜まらなかった。

そのドアへと身体を寄せて、耳を澄ませる。
冷たい感触のドアに手を這わせ、意識をひたすらに傾ける。


「やっと、みつけられた」


「遅くなって、ごめんね」


その時、あっという小さな息が溢れたのが聞こえた。
数人の大人の声が続いて、騒がしくなる。
ドタバタと争う音が響いて、次いで聞こえたのは鈍い音と小さな悲鳴。
そのまま音は遠のいていく。

自分を呼んでくれた声はまた遠くなる。
傍にあった息遣いは、もう届かない。
絶たれた繋がりに訳がわからなくて、呆然とドアの前で佇む。


されど、錠が外れる音が響いた。
ドアが開かれて、部屋の向こう側の光が注ぐ。
暗闇からの光は眩しくて、思わず目を細めた。


薄っすらと捉えたのは、その中に立っていた人影。
大柄だけど細い、剣のように鋭い影。
冷たい視線。何か人ではない、全く別のものを見る様な眼が私を見ていた。


「……忌々しいものが産まれたものだ」


酷く無機質で冷たい声が、呪詛にも似た音が響く。
次の瞬間、何が振り降ろされ――私は意識を失った。




次に眼が覚めたのは、全く別の部屋だった。
今までの部屋とは違う、明るい部屋。
格子窓から注ぐ光は、柔らかく暖かい。


それと相反するような冷たい風が、私の頬を撫でた。
冬を思わせる風を感じたのは、この時が初めてだった。


曖昧な思考の中、茫洋と天井を眺める私に、ふと一人が覗き込む。


「……おはよう？」


聞き覚えのある声がそう問いかける。
柔らかくて暖かな長い銀髪が、頬を擽っていく。
〝それが〟自分に向けられている事は判っても、その言葉の意味までは、私にはまだわからなかった。


「……あの時はごめんね」


その小さな人影は、そんな言葉を口にしていた。
人形めいた少女が私にそっと触れる。柔らかく、優しく。
触れて、私の身体を抱くように引き起こす。


「やっと、こうする事ができた」


そっと自分を掻き抱いたその人影が、感慨深げにそう呟く。
この時をずっと待っていた、とそうそう囁いた。


しばらくそうしていて、あ、と小さく声を上げた。


「……ねぇ、あなたの名前は？」


くりんと小さな顔を傾けて、青いガラス細工のような瞳が私を覗き込む。
名前なんて、まだ無かったし。
そもそも、何もわからない私はどうしていいか、どう答えて良いかもわからなかった。
ただただ言葉を発さずに、けれど、同じ様に首を傾ける事を応えとした。


「……もしかして、名前貰っていないの？」


暫くの沈黙の後に、そんな問いかけが発せられる。
その少女は悩ましげに首を左右に捻りなが、小さく唸る。


「わたしと君は、こんなに似てるのに」


何処か不満げな声は、少女なりの小さな抗議だったのだろう。
それでも、よくわかってない私の顔を見て、少女は立ち上がる。



「自分の姿、見た事ないのね。
見せてあげるから待ってて」



小さな身体は羽ばたかせる様に、銀の髪を靡かせて、姿を眩ます。
それから暫くして、小さな鏡持ってきて、私と隣合う様に体寄せると、その姿を写して見せた。


「ね。……こうすれば、本当に一緒なんだ、わたしたちは」


その少女の小さく細い指が、私の前髪を梳くように見せる。


『……ぁ』

少女の言う通り、そこには私が二人在った。


同じ淡い紫色を宿した銀色の髪。
澄んだ青色の瞳。
同じ様な背格好の、同じ顔立ちをした少女達がそこに写っていた。

少しの違いは、自分だと思える方が少しだけ痩せていて、伸び放題の髪だという事くらいか。



「わたし達は〝繋がって〟いるの。だから、もう寂しくないよ」



人形めいた少女が、人形の少女《私》に柔らかく、そう告げてくれた。

わからない事だらけだけど、それでも――――
何処か懐かしさと、暖かなものは確かに感じられた。


そんなものに挟まれるように、私は意識は、ハジメテの眠りへと落ちていった。

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ENo.260 貴登子 とのやりとり


ENo.513 十月 とのやりとり


ENo.654 夏海 とのやりとり


ENo.656 詩季 とのやりとり


ENo.783 アイ とのやりとり


ENo.813 玲子 とのやりとり


ENo.1104 刀崎 依良 とのやりとり

ItemNo.3 エナジー棒 を食べました！
　体調が 1 回復！（25⇒26）
　今回の全戦闘において 活力10 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

青墨(442) から 毛+1 を受け取りました。

武術LV を 5 DOWN。（LV5⇒0、+5CP、-5FP）

時空LV を 10 UP！（LV0⇒10、-10CP）
合成LV を 5 UP！（LV10⇒15、-5CP）

れいか(38) の持つ ItemNo.5 やさしいヘッドセット に ItemNo.8 吸い殻 を合成し、活力漲る駄物 に変化させました！
暗獄少女と死神鴉(265) の持つ ItemNo.1 ビーフ に ItemNo.5 シルバーリング を合成し、活力漲る何か柔らかい物体 に変化させました！
アレク＆フレア(98) の持つ ItemNo.3 吸い殻 に ItemNo.5 魔晶石(8000点分) を合成しようとしましたが、相手から取引生産許可が出ていませんでした。

アレク＆フレア(98) により ItemNo.31 生命の宝石 から薬箱『ケツイのかたまり』を作製してもらいました！
　⇒ ケツイのかたまり／薬箱：強さ163／［効果1］耐疫30 ［効果2］－ ［効果3］－

天使様(195) により ItemNo.31 ケツイのかたまり に ItemNo.3 毛+1 を付加してもらいました！
　⇒ ケツイのかたまり／薬箱：強さ163／［効果1］耐疫30 ［効果2］回復15 ［効果3］－

エリカ(577) とカードを交換しました！

乱舞 （メンブリュウ）


ムスケルクラフト を研究しました！（深度0⇒1）
ムスケルクラフト を研究しました！（深度1⇒2）
ワイルドインスティンクト を研究しました！（深度0⇒1）

ウィンドカッター を習得！
キュアブリーズ を習得！
スキューア を習得！
デイドリーム を習得！
イービルカード を習得！
ウィンドポーション を習得！
アゲンスト を習得！
コールドイミッター を習得！
アースリボルト を習得！
インシジョン を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

リンネ(194) は 柘榴石 を入手！
天使様(195) は 角閃石 を入手！
暗獄少女と死神鴉(265) は チャート を入手！
スペイド(799) は チャート を入手！
リンネ(194) は 毒牙+1 を入手！
スペイド(799) は ビーフ を入手！
リンネ(194) は 不思議な粉+4 を入手！
リンネ(194) は ビーフ を入手！
リンネ(194) は 毒牙 を入手！
リンネ(194) は ビーフ を入手！
スペイド(799) は 毒牙 を入手！
暗獄少女と死神鴉(265) は ビーフ を入手！

天使様(195) に移動を委ねました。

オオキタ区 P-13（道路）に移動！（体調26⇒25）
オオキタ区 P-14（道路）に移動！（体調25⇒24）
オオキタ区 P-15（森林）に移動！（体調24⇒23）
オオキタ区 P-16（森林）に移動！（体調23⇒22）
オオキタ区 O-16（森林）に移動！（体調22⇒21）

［861 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［443 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［192 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［393 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［295 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［214 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［150 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［72 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［131 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［121 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［151 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［12 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［46 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［3 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　

　

　




　




　



　




　

　

　




　

　

　




　

　

　




　

　

　

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