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泰元2年1月4日　http://lisge.com/ib/k/6/r158.html


清は、深谷の言葉を信じた。
妖怪の存在、神の実在を信じて頷き、深谷の弟子になると言った。
信じたのも意外なら、言われるままについてきたのも意外だったが、これはこれで、都合が良かった。

いつまで信じていられるか、いつまで持つかと。
そんな意地の悪い気持ちがなかったことは、否定できないが。




最初に深谷が教えた内容は、ほんの少しだった。
朝晩、または起きた時と眠る前、神棚を掃除し、水や酒、米を供えて手を合わせること。
深谷にとっては生活する上で当然のことで、こんなものは教えた内に入らない。
そして深谷は、これというものを教えるつもりもなかった。




そう言って。

そもそも深谷は、まともに清を弟子にするつもりがなかった。
世俗で両親と兄弟に囲まれ暮らしてきたお嬢様がどこまで信じてついてくるか試したかっただけで
早くて三日、長くとも一月も持たず、実家に帰りたがると思ったのだ。

だが、数日しても、清はまったく不満を訴えなかった。
それどころか、自分からは何もしない。
指示した事をするだけで、放っておけば風呂にも入らず着替えもしない。
食事すら、深谷が言わねば食べようとしない有様。
暇な時間は、勉強しろという深谷の言葉を守り、本を読んだりしているようだが、
何もせずぼうっとしている時間も、ひどく長かった。

来て三日目には家事を始めたが、遊ぶだとか、服を欲しがるだとか、そういったことは全くなかった。
家出してきたという言葉の通り、一揃いしかない服を着回して、
でなければ、深谷の古い服を引っ張り出して着ていたりする。




清は何も欲しがらず、求めない。
ただ毎日、家事の合間に、深谷の持つ本を読み、疑問点があれば深谷に尋ねてくる。
非の打ちどころのない『勉強』のやり方で、だからこそ違和感がある。




家事も無駄なくこなすし、食事を作らせれば、味も悪くない。
言ったことに関してはそれなりに工夫を凝らすから、何も考えられないわけではないらしい。
らしいのだが、虚ろな顔で深谷の指示に従い続ける清は、不気味に映ることもあった。

---

いつものバーで清の事を話すと、そんな言葉が返ってきた。




清の事は、悩みという程気にかけてはしないつもりだった。
だが、人の少ない時間帯をわざわざ選び、こうして尋ねるくらいには気になっている。
その上で、笑い飛ばされるでもなく、変な女だと同調されるでもなく、
真っ当に心配だと言われてしまえば、どう思えばいいのかわからなくなる。




連れてこなかったのは、面倒ごとの種を撒きたくないからだ。
中年の男が、縁もゆかりもない二十歳そこそこの女を住まわせているなんて、なるべく人に知らせたくない。
今日だって、内密にと強く言った上で話しているのだ。




手遅れ。
そんな言葉が脳裏をよぎる。

---

清を放り出すことは、何度か考えた。

そもそも深谷は、違和感を持たれることを前提として、清が自分を受け入れるか試したかったのだ。
それが、そんなものかと受け入れて従い続けるのなら、拾った意味がない。
反発してくる人間は嫌いだが、自ら考えることのない人間も嫌いだ。

手放すのは簡単だ。警察にでも、家出人として引き渡せばいい。
成人が本人の意思を無視されて親元へ送り返されるかはわからないが、
とにかくもそれで、面倒から解放され、深谷は清とは何の関係もない人間に戻れる。

だが、深谷はそれをしなかった。

神や神社について聞かれるのは気分が良いし、それらについて当たり前に話せるのは、悪くはなかった。
試しに書いてみたという魔除け札。
形代に、盛り塩を置く方角や時間、その形。
清の物覚えはよく、ひとつ吸収する度、自分の存在が肯定されていくような気がした。



そうなれば、教える気のなかったことも、少しずつ教える気になっていく。



食器を洗う後ろ姿に、雑談交じりにそう話す。
清は疑問点は口にはするが、奇異の目を向けてはこない。




丁度、食器を洗い終えたらしい。水の音が止んで、清がテーブルの方へ戻ってくる。




清の考えていることは、よくわからない。
だが、渡した本のページを捲り、祝詞に目を通しているのを見ると、悪い気はしなかった。
ただ従っているだけだ。やれと言ったからしていて、話したから信じたに過ぎないのに。

──それとも。
これが、受け入れられたという事なんだろうか。

---

そんな暮らしをするうち、年が改まった。
泰元二年。




もう二年半近く、一匹の妖に手こずっている。
それ自体は珍しい事でも何でもないが、深谷自身は、もっと早く片付くと思っていた。




妻を持つつもりなんてなかった。
その妻と、穏やかに暮らすつもりだった。
神に仕えるのをやめ、退魔師をやめるつもりだった。
弟子をとるつもりもなかった。

何もかも、予定通りに行かない人生なのに、未だに予定がどうのと考えている。
それが自分で可笑しくなった。


漫才がしたいわけではない。
とにかくも座らせて、煙草に火をつけた。


予定が狂ったというなら、狂いついでだ。
弟子らしいこともさせてみようという、軽い思い付きだった。



別に、金銭が惜しくてそう言ったわけではない。
危険な夜道に同行させる言い訳を、何でもいいから口にしたかったのだが、
清は少しも渋ることなく頷いた。




妖怪の危険を知らないせいだろう。
知っていれば、こうして頷いたりしない。



しかしその危険を、言葉を尽くして説明する気にもならなかった。

自分が清にどうしてほしいのか、深谷にはよくわからない。
否定されるだろうと思っていたが、その否定をしない。
かといって嬉しくもないし、かつて沙耶にされたように、積極的に受け入れてほしいとも思わなかった。

ただ清は、深谷が不快になる事はしない。
そして、害のない人間が側にいるというのは、存外に良いものだった。
とりあえずは、それで十分。


清は頷く。
妖怪や危険について何を思っているのかは、今日も伺い知れない。

ENo.751 くもよび とのやりとり

ナックラヴィー(502) に ItemNo.35 幻想藻の尾 を送付しました。
タウラシアス(173) に ItemNo.31 不思議な食材 を送付しました。

タウラシアス(173) から お魚 を受け取りました。

変化LV を 5 DOWN。（LV10⇒5、+5CP、-5FP）
百薬LV を 10 DOWN。（LV10⇒0、+10CP、-10FP）
領域LV を 15 DOWN。（LV15⇒0、+15CP、-15FP）

命術LV を 10 UP！（LV20⇒30、-10CP）
具現LV を 15 UP！（LV15⇒30、-15CP）
使役LV を 10 UP！（LV20⇒30、-10CP）
付加LV を 5 UP！（LV25⇒30、-5CP）

タウラシアス(173) により ItemNo.16 皮 に ItemNo.28 紅小石 を合成してもらい、謎の肉 に変化させました！
　⇒ 謎の肉／食材：強さ20／［効果1］増幅10(LV5)［効果2］攻撃10(LV15)［効果3］強撃10(LV30)

ナックラヴィー(502) により ItemNo.20 古雑誌 から防具『幻香』を作製してもらいました！
　⇒ 幻香／防具：強さ214／［効果1］鎮痛15 ［効果2］－ ［効果3］－

タウラシアス(173) の持つ ItemNo.19 お魚 から料理『河豚の子糠漬け』をつくりました！
ナックラヴィー(502) の持つ ItemNo.16 たけのこ から料理『天ぷら盛り合わせ』をつくりました！

ItemNo.24 祈りの残滓 に ItemNo.27 良い木材 を付加しました！
　⇒ 祈りの残滓／装飾：強さ306／［効果1］回復20 ［効果2］回復15 ［効果3］－


しらきり(1182) とカードを交換しました！

無銘之太刀―戦型― （ブレイドフォーム）


アルヒェ を研究しました！（深度0⇒1）
グランドクラッシャー を研究しました！（深度0⇒1）
クリエイト：ピッチダーク を研究しました！（深度0⇒1）

リビルド を習得！
クリエイト：ボーダー を習得！
共存共栄 を習得！
コンフィデンス を習得！
クリエイト：モンスター を習得！
サークルバリア を習得！
オーバーフロウ を習得！
エナジータイド を習得！
アルゼナール を習得！
☆水霊力 を習得！
☆サモン：ソルジャー を習得！
☆水魚之交 を習得！
☆クリエイト：フラッド を習得！
☆限界突破 を習得！
☆トランプダウン を習得！
☆賄飯作製 を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが14増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

不浄の滝(158) は 柿 を入手！
タウラシアス(173) は 柿 を入手！
ナックラヴィー(502) は 桃 を入手！
不浄の滝(158) は 爪 を入手！
不浄の滝(158) は 爪 を入手！
タウラシアス(173) は 毒液 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
不浄の滝(158) のもとに とら が微笑を浮かべて近づいてきます。
不浄の滝(158) のもとに 大毒茸 が微笑を浮かべて近づいてきます。

マガサ区 P-9（森林）に移動！（体調25⇒24）
マガサ区 P-10（森林）に移動！（体調24⇒23）
マガサ区 P-11（森林）に移動！（体調23⇒22）
マガサ区 P-12（森林）に移動！（体調22⇒21）
マガサ区 Q-12（山岳）に移動！（体調21⇒20）

［860 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［431 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［492 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［171 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［369 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［274 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［193 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［134 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［47 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［116 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［1 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［24 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［72 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

　

　

暗い部屋のなか、不気味な仮面が浮かび出る。

　



　





　

女性の声で、何かが語られる。

　

　

　

　

　





　






　

　

　

　

　




　






　





　

　

　

　

　

チャットが閉じられる――