
アズ 8/20更新ぶん
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日曜の朝。
今日は本番。
中庭でビニールプールで遊ぶ日!!
鏡の前で最終チェックをする私。
うん、こんなもんかな。
水着よし、髪型よし、日焼け止めよし、行くぞー!
部屋を出ると、大人っぽい黒のレースのビキニ姿の深雪ちゃんがいた。
髪を後ろでひとまとめにしていて、普段見えないうなじが見えてとてもセクシーっ。
「深雪ちゃん、大人っぽーい。レース可愛いね〜。セクシー!」
「そう??大丈夫かな??アズちゃんはやっぱりスタイルいいねぇ〜。すごく似合ってるよ。可愛い〜」
中庭に出ると、先にユカラくんとマグノリアちゃんが、プールやパラソルを準備して待っていてくれた。
パラソル付きのテーブルの上にカットフルーツとドリンクまで準備してくれてるー!
至れり尽くせりだなぁ〜。
「おまたせ。マグノリアちゃん、フルーツとか準備ありがとう~。」
「マグノリアちゃん!水着すげえ似合ってるよぉ!まぢ天使!」
うん、マグノリアちゃん、マジ天使。
白いふわゆれワンピースタイプの水着、やっぱり似合う。
隣に視線を移すと、ユカラくんが私たちを見つめているのに気がついた。
見比べ、られて、る???
「えっと…ユカラくん、どう、かな?」
とたずねてみると、ユカラくんは頷いて、
「可愛いと思う。髪の毛を上の方でまとめてるのも珍しくて新鮮でいいね。」
「ほんと?良かった…」
はぁ……。大胆すぎない?とか言われなくて良かった。本当に良かった。
肩を撫で下ろしていると、いつのまにか深雪ちゃんの姿が隣から消えていた。
「マグノリアちゃん、あのさ、えーと、なんか手伝うことまだあったりなかったりとか」
あ、マグノリアちゃんのところにいる。
あ、マグノリアちゃんに説得されて戻ってきた。
ふぁいと。深雪ちゃん。
「…私の精一杯。」
「黒って結構意外だな。いつもより大人っぽく見える。いいじゃん。」
「大人っぽいんじゃなくて一応大人だし。」
と、いいつつも、嬉しさが隠しきれない感じの表情だよ?深雪ちゃん。
良かったねぇ。
「ふふ、ではプールで遊びましょうか。」
マグノリアちゃんがサンダルを脱ぎプールに足を差し込む。
「わぁ、気持ちいい…」
「冷たくない?」
「ちょうど良いくらいです。」
ユカラくんの質問に答えたマグノリアちゃんを見て私と深雪ちゃんもサンダルを脱ぎプールへ次々に入った。
その光景を見ながらユカラくんはチェアに腰掛けた。
「最高~!腰まではいっちゃお!」
「すごく気持ちいいねー。ユカラくんも足いれたら?」
「いや俺は…」
私の誘い誘いを断ろうとすると既にしっかりと水に浸かった深雪ちゃんがプールの縁に顎を乗せて手招きしてきた。
「狭いって思って遠慮してんでしょ?案外広いよ、このプール。用意してくれてる間もめっちゃ暑かっただろうし入っちゃいなよ。」
「そうだよユカラくん…熱中症になっちゃうよ。みんなで入るのが嫌なら私が交代で出るとかでもいいし。」
私たちの熱心な勧誘に、じゃあとユカラくんがチェアをプールの横につけて足を入れた。
え、足だけ?
大丈夫?
汗を腕で拭いながらため息をついてるし!
すると、
「…!?」
マグノリアちゃんがユカラくんの腕を思い切りひっぱってプールに引き摺り込んだ。
ユカラくんはプールから顔を出すとマグノリアちゃんの方を見た。
「痩せ我慢は身体に毒ですよ、ユカラ。」
マグノリアちゃんが得意げに笑うと、呆気にとられていた私と深雪ちゃんも笑ってしまう。
でも。
ですよ。
微笑ましい場面ではあるんだけど。
………………それどころではない状態になってるよ!?
「みんなで涼もうよ、ユカラくん。それで、えっと、この体勢、恥ずかしい…かなって…」
ユカラくん、私の太ももの間に居るのにどうしてそんな平然と会話できてたのーー!?
押し倒されてるような状態に近いんだよ??
「ToL●VEるだったらアズちゃんが全裸にされていたところだった。」
「何の話だよ。」
ほんとに何の話??
ユカラくんがツッコみつつ立ち上がり、ずぶ濡れになったTシャツを脱いで水を絞りチェアにかけた。
ふぅ、ドキドキした。
ハーフパンツも下着も同じように手をかけて脱ごうとするので慌てて深雪ちゃんと止めた。
たまにビックリするよね、ユカラくん。
「まぁいいか。こうなった以上は俺もプール入るよ。」
観念してユカラくんが入ってくれたけど、案の定4人で入るには狭い、ね。
「アズ、深雪、じゃんけんして。」
「…?うん、じゃーんけん…」
「ぽん!私の勝ちだよ。」
ユカラくんに言われるがままじゃんけんして、私が負けた。
ユカラくんが私の手をとり立ち上がらせるとそのまま膝に座らせられた。
はいーーーー!?
なんか、密着させられてますけどーーー!?
「え!?ユ、ユユ、ユッ、ユカラくん!?!?」
「狭いから、じゃんけんで負けたアズが俺の膝で我慢ってことで。」
逃げようにも、お腹に手を回し逃げないように捕まえられてしまっている。
「が、我慢って、これは…敗者の役目じゃな…きゃ!!!」
どっちかといえば、買った方がのご褒美なのでは???
肌と肌が密着してとにかく恥ずかしいし、そのせいで全身が熱い。
ぶつぶつ言いながら混乱していると、
「ひゃん!?」
水着の胸の下をぐるりと回っている部分に触れられた。
「あ、ごめん。でも胸には触ってなかったよな?」
「う、う、うん、大丈夫。」
「この水着、見た時から思ってたんだけどこの部分と胸を覆ってる部分の隙間、指入れたくなるデザインだよね。」
「え!?」
「ここ。この穴。隙間。」
「きゃあ!」
水着で出来ている隙間をユカラくんに指でつつかれまた変な声で叫んでしまう。
そんな私の様子を見ていたマグノリアちゃんが深雪ちゃんに問いかける。
「深雪様もやってもらってはいかがでしょう?」
「うーん…めっちゃ羨ましいけど…自分の体内から発する熱で熱中症になりそうだは…」
深雪ちゃんの答えに苦笑いするマグノリアちゃんだった。
この後、背中のレースアップの部分とかも指を入れられました。
うう、抱っこは嬉しかったけど、みんなの前で変な声聞かれちゃうのは勘弁して〜〜!!

[852 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[422 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[483 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[161 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
[354 / 500] ―― 《大通り》より堅固な戦型
[251 / 500] ―― 《商店街》より安定な戦型
[182 / 500] ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
[118 / 500] ―― 《古寺》戦型不利の緩和
[44 / 500] ―― 《堤防》顕著な変化
[111 / 400] ―― 《駅舎》追尾撃破
[5 / 5] ―― 《美術館》異能増幅
―― Cross+Roseに映し出される。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。
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エディアン 「・・・・・・・・・うわぁ。」 |
Cross+Rose越しにどこかの様子を見ているエディアン。
白南海
黒い短髪に切れ長の目、青い瞳。
白スーツに黒Yシャツを襟を立てて着ている。
青色レンズの色付き眼鏡をしている。
ノウレット
ショートの金髪に橙色の瞳の少女。
ボクシンググローブを付け、カンガルー風の仮装をしている。やたらと動き、やたらと騒ぐ。
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ノウレット 「こんちゃーっすエディアンさん!お元気っすかー??」 |
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白南海 「・・・・・・チッ」 |
元気よくチャットに入り込むノウレットと、少し機嫌の悪そうな白南海。
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エディアン 「あ、えっと、どうしました?・・・突然。」 |
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白南海 「ん、取り込み中だったか。」 |
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エディアン 「いえいえいえいえいえー!!なーんでもないでーす!!!!」 |
見ていた何かをサッと消す。
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エディアン 「・・・・・それで、何の用です?」 |
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白南海 「ん・・・・・ぁー・・・・・クソ妖精がな・・・」 |
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ノウレット 「コイツがワカワカドコドコうるせぇんでワカなんていませんって教えたんすわ!」 |
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エディアン 「・・・・・・・・・」 |
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エディアン 「・・・何かノウレットちゃん、様子おかしくないです?」 |
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白南海 「ちょいちょい話してたら・・・・・・何かこうなった。」 |
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エディアン 「え・・・・・口調を覚えたりしちゃうんですかこの子。てゆか、ちょいちょい話してたんですか。」 |
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ノウレット 「問い合わせ含め58回ってところっすね!!!!」 |
ノウレットにゲンコツする白南海。
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ノウレット 「ひいぅ!!」 |
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白南海 「いやそこはいいとしてだ・・・・・若がいねぇーっつーんだよこのクソ妖精がよぉ。」 |
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エディアン 「そんなこと、名前で検索すればわかるんじゃ?」 |
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白南海 「検索・・・・・そういうのあんのかやっぱ。教えてくれ。」 |
検索方法をエディアンに教わり、若を検索してみる。
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白南海 「――やっぱいねぇのかよ!」 |
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ノウレット 「ほらー!!言ったとおりじゃねーっすかー!!!!」 |
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白南海 「だぁーまぁー・・・れ。」 |
ノウレットにゲンコツ。
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ノウレット 「ひいぅぅ!!・・・・・また、なぐられた・・・・・うぅ・・・」 |
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エディアン 「システムだからっていじめないでくださいよぉ、かわいそうでしょ!!」 |
ノウレットの頭を優しく撫でるエディアン。
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エディアン 「ノウレットちゃんに聞いたんなら、結果はそりゃ一緒でしょうねぇ。 そもそも我々からの連絡を受けた者しかハザマには呼ばれないわけですし。」 |
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白南海 「・・・・・ぇ、そうなん・・・?」 |
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エディアン 「忘れたんです?貴方よくそれで案内役なんて・・・・・」 |
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エディアン 「あー、あと名前で引っ掛からないんなら、若さんアンジニティって可能性も?」 |
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エディアン 「そしたらこちらのお仲間ですねぇ!ザンネーン!!」 |
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白南海 「・・・・・ふざけたこと言ってんじゃねーぞ。」 |
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白南海 「まぁいねぇのは寂しいっすけどイバラシティで楽しくやってるってことっすねー!! それはそれで若が幸せってなもんで私も幸せってなもんで!」 |
こっそりと、Cross+Rose越しに再びどこかの様子を見るエディアン。
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エディアン 「さてあいつめ・・・・・どうしたものか。」 |
チャットが閉じられる――