
今日は待ちに待ったプールの日。
前日は何だか興奮して眠れなくて、ちょっと夜ふかししてしまったので朝起きるのが遅くなった。
「うおお、もっと早く起きる予定だったのに」
やかましいセミの鳴き声が無かったら昼まで寝てたかもしれない。危なかった。
急いで服に着替えてから、ふと我に返る。
「今日はプールの日じゃんか。水着に着替えないと。あっ、日焼け止めも塗っとこ」
私はいそいそと服を脱いで、水着に着替えるのだった。
部屋を出たら、ちょうどアズちゃんに会った。
白い水着を選ぶとは聞いていたけど、サイドの部分がクロスになっていて、なかなか攻めてるデザインだった。
本人のスタイルも良いからフリルとか無くても映えるものね。
私と被らないように選んでくれたのだとは思うけど、強い。
「深雪ちゃん、大人っぽーい。レース可愛いね〜。セクシー!」
「そう??大丈夫かな??アズちゃんはやっぱりスタイルいいねぇ〜。すごく似合ってるよ。可愛い〜」
お互いに、いつもより大胆な水着を選んだ健闘を讃えながら中庭に向かうのだった。
中庭には既にプールの準備をしてくれたユカラと、パラソルの下にフルーツや飲み物を用意してくれたマグノリアちゃん。
こんな暑い中、準備をしてくれてありがたや。
じわりとにじむ汗が色っぽくて、試着室で見た姿よりマグノリアちゃんが更に眩しい。
「おまたせ。マグノリアちゃん、フルーツとか準備ありがとう~」
「マグノリアちゃん!水着すげえ似合ってるよぉ!まぢ天使!」
大使館の中庭だから外の事も気にならないし、何かプチプライベートビーチの気分で楽しめそうだった。
あっ、ユカラがこっちを見てる。
品定めされてる様な気持ちでアズちゃんと、ドキドキしながら反応を待つ。
「えっと…ユカラくん、どう、かな?」
恥ずかしそうに聞くアズちゃん。
「可愛いと思う。髪の毛を上の方でまとめてるのも珍しくて新鮮でいいね」
「ほんと?良かった…」
ホッとしたように微笑むアズちゃんを眺めていたら、ユカラが今度はこっちを見た。
うっ。アズちゃんの後に水着の感想聞くってハードルが高いのだが!?
目を逸らした先にマグノリアちゃんが居たので、縋るように声を掛ける。
「マグノリアちゃん、あのさ、えーと、なんか手伝うことまだあったりなかったりとか」
マグノリアちゃんは困ったように笑うと、手を握って私を見詰め返す。
「深雪様。大丈夫ですよ。ね?」
「うっ…うう…うん…」
退路は絶たれた。
観念してユカラに向き直る。
「…私の精一杯」
「黒って結構意外だな。いつもより大人っぽく見える。いいじゃん」
「大人っぽいんじゃなくて一応大人だし」
なんか下げられると思ってたのに、予想よりも評価が良くて照れる。
多分顔に出てるよね、頬が少しほてってるし。
「ふふ、ではプールで遊びましょうか」
マグノリアちゃんがサンダルを脱ぎプールに足を差し込んだ。
「わぁ、気持ちいい…」
「冷たくない?」
「ちょうど良いくらいです」
ユカラの質問に答えたマグノリアちゃんに続いて、アズちゃんと私もプールへ次々に入っていく。
ユカラはこの炎天下のくそ暑い状況で、優雅にチェアに座ってこっちを眺めている。暑くないんかな?
いや、暑いだろ無理すんなよユカラ。
「最高~!腰まではいっちゃお!」
「すごく気持ちいいねー。ユカラくんも足いれたら?」
「いや俺は…」
アズちゃんに誘われてもなんか断ろうとしてるので、私も追い打ちでユカラを誘ってみる。
「狭いって思って遠慮してんでしょ?案外広いよ、このプール。用意してくれてる間もめっちゃ暑かっただろうし入っちゃいなよ」
「そうだよユカラくん…熱中症になっちゃうよ。みんなで入るのが嫌なら私が交代で出るとかでもいいし」
私達の勧誘にようやく応じたユカラはチェアをプールの横につけて足を入れた。
足だけかよ。
やせ我慢は身体に良くないぞ。
ユカラは額に滴る汗を腕で拭いながらため息をつき、足が冷たくて気持ちいいのか目を閉じた。
ユカラの遠慮を見かねたマグノリアちゃんが、思いっきり腕を引っ張ってプールに引き込んだ。
ザブンと大きな音と共につんのめって、目を見開くユカラ。
「痩せ我慢は身体に毒ですよ、ユカラ」
マグノリアちゃんが鈴のように笑うので、つられて私達も頬が緩んだ。
「みんなで涼もうよ、ユカラくん。それで、えっと、この体勢、恥ずかしい…かなって…」
今気がついたけど、ユカラがよく見たらアズちゃんの太ももに乗っかっていて、何だかラノベのハーレム展開みたいになっていた。
マグノリアちゃんは困ったように笑うと、手を握って私を見詰め返す。
「深雪様。大丈夫ですよ。ね?」
「うっ…うう…うん…」
退路は絶たれた。
観念してユカラに向き直る。
「…私の精一杯」
「黒って結構意外だな。いつもより大人っぽく見える。いいじゃん」
「大人っぽいんじゃなくて一応大人だし」
なんか下げられると思ってたのに、予想よりも評価が良くて照れる。
多分顔に出てるよね、頬が少しほてってるし。
「ふふ、ではプールで遊びましょうか」
マグノリアちゃんがサンダルを脱ぎプールに足を差し込んだ。
「わぁ、気持ちいい…」
「冷たくない?」
「ちょうど良いくらいです」
ユカラの質問に答えたマグノリアちゃんに続いて、アズちゃんと私もプールへ次々に入っていく。
ユカラはこの炎天下のくそ暑い状況で、優雅にチェアに座ってこっちを眺めている。暑くないんかな?
いや、暑いだろ無理すんなよユカラ。
「最高~!腰まではいっちゃお!」
「すごく気持ちいいねー。ユカラくんも足いれたら?」
「いや俺は…」
アズちゃんに誘われてもなんか断ろうとしてるので、私も追い打ちでユカラを誘ってみる。
「狭いって思って遠慮してんでしょ?案外広いよ、このプール。用意してくれてる間もめっちゃ暑かっただろうし入っちゃいなよ」
「そうだよユカラくん…熱中症になっちゃうよ。みんなで入るのが嫌なら私が交代で出るとかでもいいし」
私達の勧誘にようやく応じたユカラはチェアをプールの横につけて足を入れた。
足だけかよ。
やせ我慢は身体に良くないぞ。
ユカラは額に滴る汗を腕で拭いながらため息をつき、足が冷たくて気持ちいいのか目を閉じた。
ユカラの遠慮を見かねたマグノリアちゃんが、思いっきり腕を引っ張ってプールに引き込んだ。
ザブンと大きな音と共につんのめって、目を見開くユカラ。
「痩せ我慢は身体に毒ですよ、ユカラ」
マグノリアちゃんが鈴のように笑うので、つられて私達も頬が緩んだ。
「みんなで涼もうよ、ユカラくん。それで、えっと、この体勢、恥ずかしい…かなって…」
今気がついたけど、ユカラがよく見たらアズちゃんの太ももに乗っかっていて、何だかラノベのハーレム展開みたいになっていた。
「ToL●VEるだったらアズちゃんが全裸にされていたところだった」
「何の話だよ」
いや、こっちの話。
一度プールから出たユカラは、ずぶ濡れになったTシャツを脱いで水を絞りチェアにかけた。
その後、なんの躊躇いもなくハーフパンツも脱ごうとするので慌ててアズちゃんと私が止めに入った。
「大使館をヌーディストビーチにする気か、加減を知ってくれユカラ」
「ユカラくん、流石に下を脱ぐのはお庭でもヤバいよ」
「まぁいいか。こうなった以上は俺もプール入るよ」
と言いながら私とアズちゃんをジロジロと見るユカラ。
ん、何か思いついたのかな?
「アズ、深雪、じゃんけんして」
「…?うん、じゃーんけん…」
「ぽん!私の勝ちだよ」
言われるがままにじゃんけんをして、私が勝った。運が悪いのに珍しいな。
すると、アズちゃんの手をとり立ち上がらせてユカラの膝にちょこんと乗せた。
「え!?ユ、ユユ、ユッ、ユカラくん!?!?」
「狭いから、じゃんけんで負けたアズが俺の膝で我慢ってことで」
ユカラはジタバタしようとするアズちゃんに手を回して、逃げないように捕まえた。
「が、我慢って、これは…敗者の役目じゃな…きゃ!!!」
あれ?なんか勝負に勝ったけど、シュチュエーション的に負けた様なものなのでは?
真っ赤になったアズちゃんの敏感な何処かに触れたようで、ちょっと色っぽい吐息が漏れる。
「あ、ごめん。でも胸には触ってなかったよな?」
「う、う、うん、大丈夫」
「この水着、見た時から思ってたんだけどこの部分と胸を覆ってる部分の隙間、指入れたくなるデザインだよね」
「え!?」
「ここ。この穴。隙間」
「きゃあ!」
水着で出来ている隙間をユカラの指につつかれたアズが叫んだ。
ユカラって変なところで大胆だよな。
私が同じ事されてたら、こっ恥ずかしくて気絶してるは。
そんな様子を見ていたら、マグノリアちゃんが私に囁いて来た。
「深雪様もやってもらってはいかがでしょう?」
「うーん…めっちゃ羨ましいけど…自分の体内から発する熱で熱中症になりそうだは…」
それこそ、身体が熱くなりすぎてプールの水が蒸発するかもしれん。
私の答に何かを悟って苦笑いするマグノリアちゃん。
アズちゃんの方はドキドキし過ぎて今日は眠れないかもね。
私の水着にはユカラがあんまり触れなかったので、寄せてた肉がバイバイしなくて正直ホッとしてた。
許してアズちゃん。アズちゃんはユカラの犠牲になったのだ…