鼻血がばかみたいに垂れてくる。それを拭う。
拭っても拭っても収まらない。
しばらくそうして、どうにか収まってくれた。……ような。




頭が割れそうに痛い。
ちぎれてしまう、と思った。
自分というものがばらばらになりそうだ。



急に喉元になにかせり上がる感覚を覚えて、えづく。

血だ。

僕、血、吐いてる。



(しんじゃう……)




このままだと、死んでしまう。
ここに来てやっと 実感を伴って、その感覚が襲ってくる。
でもなんで死んでしまうのか、原因がわからない。
だれかにいじめられたわけでもないし、
ごはんをたべていないわけでもないし、
ちゃんと寝ているし、
大事な友達もいるのに……



死にそうになってるくらいは、
侵略を止める理由にはならないよ──

声が聞こえる。

誰？

誰？

誰！？




なんで今更疑問に思うんだろう。

いや、

なんで思わなかったのか。




(あんな顔させたかったわけじゃない……)

よく覚えてないけど、割れそうな痛みのなかで、
わらっていてほしい人の顔が、笑顔から遠くなっていくのを、見てた。



ただ、みんなを笑顔にしたかっただけ。

だれも苦しまない世界で、

生きていられるだけで、

よかったのに。





また意識が遠くなる。
僕が僕から、離れていく。

▲	十日夜レキ 「……　………　…………。 　　　　　　　　　ちえり？」 ㅤㅤㅤ 「………なん、何を、何。………」 それまでになかった明らかな狼狽が、綻びて顕になった。 届いた声は、全てが少年にとって異常でしか無かった。 （お前は誰で、何だ？）理性が叫んだ。そう発することが出来た。 　事実、かつてのグラスメイトだったろう者に対して、そうしたことがあった。 　しかし、口にすることはなかった。 　己の感覚が、目の前にいるのが『早乙女ちえり』であるということを、 　洗脳、偽物、その他のあらゆる可能性さえもなく、確信していた。してしまっていた。 何もわからぬ子どものように、『何』の言葉の繰り返しだけが、続いていた。

▲	トキ 「……うん。最期まで……他の部のみんなを守ろうとしてさ。 　でも、ボクは、……」 トキ 「……ちえりちゃん？」 トキ 「……ちえ、り、……ちゃん？」 トキ 「なに、言って、……だ、だって、 　リヨはボクらに協力してくれている。リヨだけじゃない！ 　なっくんもレキくんも、それこそキミだって……──、」 トキ 「……は、」 トキ 「……違う。ボクは、…… 　……ちがうっ、……確かに、『千崎トキ』はウソの姿だけど、 　ボクはトキだよ、だって全部覚えてる、リヨと一緒に居たいから戦ってる、 　ボクは……！」 トキ 「……ボクは、……」 「……ボクは……？」 　がしゃんという落下音が聞こえて、通信は切れた。

▲	「……」

	「ふふ。 　最初に悩んでいたのが信じられないくらいの笑顔ですね。 　ちえりちゃんが楽しそうでなによりです！ 　楽しすぎて怪我とかしないようにしてくださいね」

	「ナレハテになったら、なんて、レキくんみたいなこと言うんですから～。 　ですが、ええ。 　もしなりそう……なれそうなら実況中継させてもらいますね！」

焼け野の鴉 ENo.203 椿鬼 ENo.750 街喰らい ENo.751 くもよび ENo.936 早乙女ちえり

ハザマに生きるもの 氷使いA 氷使いB 氷使いC 氷使いD

星喪騎士団 ENo.1341 エイゴウオー ENo.1534 マルドゥック ENo.1539 パーティクラー ENo.1664 T.Modern

焼け野の鴉 ENo.203 椿鬼 ENo.750 街喰らい ENo.751 くもよび ENo.936 早乙女ちえり

チナミ区 O-16：梅楽園

焼け野の鴉 ENo.203 椿鬼 ENo.750 街喰らい ENo.751 くもよび ENo.936 早乙女ちえり

立ちはだかるもの 動く梅木A 動く梅木B 動く梅木C 動く梅木D

チナミ区 O-16 周辺：梅楽園

9人の声が響いています。

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ハザマに生きるもの マッドゴーレム マッドゴーレム ホボゴブリン マッドゴーレム

322

152

ちゅうりっぷ組 ENo.1246 おきみやげ ENo.1249 シオガマ ENo.1255 ツリガネ ENo.1284 結

焼け野の鴉 ENo.203 椿鬼 ENo.750 街喰らい ENo.751 くもよび ENo.936 早乙女ちえり

312

635

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チェックポイント《大通り》

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立ちはだかるもの 守護者《OCTOPUS》 守護者《OCTOPUS》 守護者《OCTOPUS》 守護者《OCTOPUS》

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436