［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　僕が鬼になって、どれ程の月日が過ぎて行ったでしょうか。
　山での暮らしは、時間の流れがとてもゆっくりとしたものでした。
　鬼になった日から変わらぬ僕と違い、数年ごとに会う妹は、少女から大人になり、歳を重ねていきました。
　山で過ごす僕達を置き去りにして人間達の時間は進み、巫女の世代交代がありました。
　僕の家は、短命が続く家系でした。贄を多く払ってきた代償なのでしょうか。長く生きても四十代半ばで、妹もその宿命を背負ったようでした。
　新しい巫女は、僕と初めて会った時こそ驚いていましたが、鬼が無害な存在であると理解してくれました。
　その巫女も大人になり、成熟してくる頃になると次の巫女に代わる。そんなことが、何度もありました。
　それでも巫女は鬼の話を聞き入れ、村も生贄を差し出すことなく、平穏が続きました。
　

　その巫女は、何代目だったのでしょうか。
　巫女の神通力が、世代を超えるにつれて弱まっているのを感じていました。
　山の鬼と交信する巫女は、村で最も神通力の強い者が選ばれます。その最も強い者でさえ、僕の鈴の音を聴くのが精一杯といった有様でした。
　やがて、山を訪れる巫女はいなくなりました。
　僕の鈴の音を聴ける者がいなくなり、儀式も形骸化し、鬼という存在が忘れられつつあるようでした。
　主様は、それならそれでいいと仰りました。元々、人里に対しての興味は薄かったのです。山が脅かされなければ、それでいいのだと。
　静寂を好む主様が穏やかに過ごされるのは、僕にとっても好ましい状況です。
　鬼と人間を繋ぐ者の役目は、終わりを迎えつつありました。


　静寂が引き裂かれたのは、突然の事でした。
　山の境界を、沢山の人間達が越えてきたのです。
　かつて自分達で定めた掟を破り、鬼の領域まで押し寄せた人々は、一様に武装していました。
　山に巣食う鬼を滅ぼせ。山は我ら人間のものだ。人間の繁栄の為に、邪悪な鬼を殺せ。そんな内容の怒号が、山のあちこちから響きました。
　人間達は、鬼を忘れたのではありませんでした。山を穿ち、拓き、削る為に。人間の更なる繁栄の為に、邪魔になる鬼を討つ力をつけていたのです。
　主様は、僕を祠の中へ閉じ込め、たった独りで人間達と対峙されました。
　山の化身である主様にとって、この山は命そのものです。それを大きく損なえば、主様の命も削られてしまうのです。
　決して開くことのない格子扉の向こうから、混沌とした音だけが乱雑に響き合うだけの時間が流れました。
　誰かの怒鳴り声。金属同士がぶつかり合う音。悲鳴。肉を裂く音。大量の液体が滴る音。乾いた破裂音。細く鋭いものが空を切る音。沢山の足音。木々のざわめき。大木が軋む音。枝が撓る音。瘴気が吹き出す音。断末魔。
　戦う術のない僕は、主様の守護結界を破る事も出来ずに、ただただ凄惨な戦いの音を聴いていました。


　再び静寂が訪れた時、びくともしなかった格子戸がゆっくりと開きました。
　主様が結界を解いて下さったのだと思い、僕は急いで外へ出ました。
　そこには、目を疑う光景が広がっていました。


　死体。死体。死体。死体。死体。死体――動くもののない、屍の山でした。
　地面に転がり内臓を晒す者、大量の血液を土に吸わせている者、首から上が無い者、木の枝に引っかかっている者。
　恐怖に引き攣った顔、あるいは怒りや憎悪を貼りつけたままの顔。苦悶の表情。
　様々な死が、そこにありました。
　目を背けたくなる光景の中、僕は主様を探しました。
　酷く弱々しい鬼の気配を辿り、死と瘴気の充満した山を進みました。
　漸く主様を見つけた時、僕は全身の血がさっと引いていくのを感じました。
　主様の白い着物は紅に染まり、力なく伏した体は息をされていませんでした。


　僕の中で、どす黒い感情が芽生えました。
　今までどんな仕打ちを受けても生ずることのなかった、人間達への憎悪が急速に育っていきました。
　――人里を滅ぼしたい。
　その衝動に身を委ね、素直に従いました。
　僕が本当の意味で〈鬼〉になった瞬間でした。


　その後の事は、よく覚えていません。
　山で果てた人間達の魂を怨霊にしたような気もします。
　怨霊達を、人里へ向かわせた気もします。
　山を覆っていた瘴気を、人里まで送った気もします。
　山の植物を毒草に変え、川の水を毒で満たしたような気もします。
　けれども、それらは主様が斃れてしまったことで引き起こされる事象なのかもしれません。
　山が死ねば鬼も死に、鬼が瀕死であるならば山もまた。そういう関係なのですから。
　いずれにせよ、僕にはもうどうでもいい事なのです。
　妹のいない、掟を破った人里に対する義理などありません。
　僕は祠の奥で、主様の復活を待つのです。
　山はまだ完全に死んではいませんから、主様もいずれは目を覚まされるはずです。
　鬼の眷属である僕の体も、徐々に崩れ始めていましたが、主様が復活されれば元に戻るでしょうから。
　主様が目覚めるまで、山を閉ざし、静寂を守る事が僕の新たな役目なのです。


　主様のお好きな琴を爪弾きながら、僕は今日も主様の眠りを守ります。
　それが、あの時何もできなかった僕が行える唯一の贖罪なのですから。
　半分崩れた体で、祈りの唄を捧げ続けるのです。




ベースキャンプの片隅。
今日も女将がエナジー棒を齧る音が響いた。

ItemNo.18 エナジー棒 を食べました！
　体調が 0 回復！（30⇒30）
　今回の全戦闘において 活力10 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

お魚（50 PS）を購入しました。
お魚（50 PS）を購入しました。
良いお野菜（200 PS）を購入しました。

幻術LV を 20 DOWN。（LV20⇒0、+20CP、-20FP）

命術LV を 25 UP！（LV0⇒25、-25CP）
料理LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）

アガスティア(830) の持つ ItemNo.20 お魚 から料理『狭間の魚鍋』をつくりました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 1 3 5 = 9 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
ItemNo.21 お野菜 から料理『狭間の山岳鍋』をつくりました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 4 2 4 = 10 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 狭間の山岳鍋／料理：強さ45／［効果1］器用13 ［効果2］幸運13 ［効果3］命脈13


ソラ(1467) とカードを交換しました！

九式深淵 （ディープフォレスト）


ガスト を研究しました！（深度0⇒1）
ガスト を研究しました！（深度1⇒2）
ガスト を研究しました！（深度2⇒3）

アクアヒール を習得！
水特性回復 を習得！
スノードロップ を習得！
水の祝福 を習得！
ヒールミスト を習得！
治癒領域 を習得！
アイシクルランス を習得！
クライオセラピー を習得！
サルベイション を習得！
コンフィデンス を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『カミセイ区 H-4：チェックポイント《森の学舎》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - 文人(346) の選択は カミセイ区 H-4：チェックポイント《森の学舎》

MISSION!!
ヒノデ区 M-11：チェックポイント《大通り》 を選択！
　　 - 文人(346) の選択は ヒノデ区 M-11：チェックポイント《大通り》

［822 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［375 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［396 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［117 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［185 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　










　





チャット画面に映る、４人の姿。

　

　






　







少しの間、無音となる。

　






くんくんと匂いを嗅ぐふたり。
















　

　

　

３人の様子を遠目に眺める白南海。





　

　

　

チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！