――閑話――

此処で少し、他愛のない話をしよう

---

僕に一部記憶が無い事は、知っている人は知っていることだろう。



-黒く塗りつぶされた記憶-



イバラシティでは、戻る兆しの無いそれが、ハザマ（ここ）でははっきりと見える



“不用意に使った異能で苛められた記憶”
“憔悴する母、軽蔑する父”

“友達も、家族も、大切な彼女も失った、否”
“自分で、手に掛けた”

“寂しい、嫌だ、僕が悪いんだ”
“みんな僕が悪いと言った”
“友達も、先生も、父も…母とあの子だけ、言わなかったけど”

“僕が悪いからこうなった”
“そういう風に思うしかなかった”



抉れて膿続ける傷は、歪められて曲がってしまった心は
このハザマの世界そのものに見える。


敏い生徒は、僕の価値観はトラウマに歪められ
そして僕という人間はトラウマで形作られていると言った。
まさにその通りだ。

“自己評価の欠如”

イバラシティを守る側に立ちながら、偶に分からなくなる。
僕は何処に居るべきなのだろう。

赤い頭の龍のことが、頭を過る。
彼は今、離れた場所に居る…僕を、“好きだ”と言ってくれた人。

友達になってくれた白い龍や、隣にいる少女やぬらりひょんのような少年、用務員
探している、白い少女ともまた違う、特別な人。

無事らしいけれど、ふと、彼に会いたくなった。
寂しいのだろうか、それともこれが……“好き”という心なのだろうか。

---

これは他愛のない話だ。
ハザマ時間の中の、合間で過った一幕でしかない。
まだまだ、この侵略戦争は長いのだから。

▲	秀真 「現代の言葉で言うなら、侵略犯罪です。 　アンジニティ共に如何なる事情があろうと、人が住まう街を襲って 　丸ごと乗っ取るなどという蛮行が許されるわけがない」

	秀真 「己が満たされる為に他人を蔑ろにする権利など、誰にもありません」

▲	アキ 「………………。」

	アキ 「おれの。 なにが、解るんだ？　白銀」

▲	灰闇 眩 「まぁ、無事だとは思いますよ。 　……あいつだし。」

	そう話しているあなたの傍で、 　　　ざり、 と、足音が聞こえた。

▲	矢車エリカ 「ま、こんだけ固まッて動いてりゃ……お、おう。そうか。いや、聞き間違いならいいンだ。悪ィ。」

▲	シャム 「おう、まあこんな世界だが、俺様も易々と死んでたまるかよって。 いいねぇ、んじゃサクマと同じ考えだ。俺様もサクマと同じでこの街を守りたいし、この街にいたいって思ってるぜ。」

	シャム 「そうだ、学んだ力に…　結果、俺様はどんどん竜に変わっていっている。後は俺様の思い込みの力もあるな。 強い思い込みがあれば、俺様の姿や能力も自ずと変わっていくらしい。 あぁ、勿論俺様が俺様であることは変わりねぇよ。力は変わっても俺様という存在、人格はこうやって出来上がってるわけだからよ。」

	シャム 「へへっ、何だよ急に。ダチだなんて小さいもんじゃなくて、サクマはいつだって大事な人だ。 だからよ、こっちからもよろしくだぜ。」

	シャム 「…………。」

	シャム 「…すまねぇ、それについては勿論、俺様は気は変わらねぇし、ここにいたい気持ちでいっぱいだ。 だが、俺様を元々閉じ込めていたあそこ、アンジニティが許してくれるかは分からねぇ。 俺様ぁ、この街の為に尽くすが、元々アンジニティにいるべき存在だ。 俺様の方でも何とかそうならねぇ方法を探してはいるが…　このままいけば、きっと俺様はサクマの中から“元々いなかった存在”になっちまう。 ……それだけは、避けてぇな。」

	シャム 「…でも、安心してくれよ。 俺様はいつだってイバラシティの味方だし、サクマ、お前の味方でもある。 なんかあったら遠慮なく頼れ。 勿論現実でもな？　…こっちでの記憶は共有されねぇけどよ、それでもお前を守ってやりてぇんだ。」

	シャム 「……俺様は、アンジニティに戻されねぇ方法を探すぜ。 勿論、サクマや他のイバラシティの元々の住民もそのままでいられるような方法も、な。 アンジニティから全員は無理でも、共棲できる奴らで…皆で、ここに残りてぇな。 罪人かどうかなんて、関係ねぇんだよ。現実ではな。そうやってアンジニティの奴らも生きてんだからよ。 …運命が定められてるなんて、そんなもん、くそくらえだ。俺様は、サクマといる時間を失いたくねぇから、な。」

牛鍋 ENo.1288 裏葉 ENo.1289 サク ENo.1295 名もなき影 ENo.1296 ハイド

ハザマに生きるもの リビングミスト レッサーパンダ ローリングタイヤ レッサードラゴン

牛鍋 ENo.1288 裏葉 ENo.1289 サク ENo.1295 名もなき影 ENo.1296 ハイド

たのしいあんじにてぃ！ ENo.1 ギンカ ENo.160 エルミリア ENo.219 ステバ ENo.452 魄角

1人の声だけが響いています。

牛鍋 ENo.1288 裏葉 ENo.1289 サク ENo.1295 名もなき影 ENo.1296 ハイド

ハザマに生きるもの リビングミスト レッサードラゴン インテリモンキー レッサーパンダ

135

631

牛鍋 ENo.1288 裏葉 ENo.1289 サク ENo.1295 名もなき影 ENo.1296 ハイド

ミナモニティ ENo.25 サン ENo.214 眼神バロール ENo.250 白乃 ENo.337 皓瑞

211

321