……私有地には、いつも通り鍵がかかっている。
それは嬉しい誤算であり、同時に
この“泥沼”に足を踏み込むメリットを
ひとつ増やしてしまうことになった。
勿論、あいつを■した日のこと────
でも今はその日を語るより、もっと別のことを語らないと。
小学生の頃のオレは、ツクナミ丘陵から少し離れた所にある
『私有地』を見つけて、
それを勝手に『秘密基地』と称し、
よく幼馴染の齎藤颯と田中田哉太を誘っては
勝手に入り込んで遊んでいた。
あちこち泥だらけになって冒険ごっこをしたり、
私有地の中の廃屋を無駄に飾ったり、種を勝手に植えたり、
近くの川で釣りをして、釣れた魚をバケツの中に放り込んでおいたのに、
別の遊びに没頭して存在を忘れて
後日干上がった魚を、ゴミでも触るようにして捨てたり。
ああ本当に懐かしい。
全身を泥だらけにしては玄関先を汚して遅くに帰ってきた母に怒られたものだ。
今思えば当時の同級生に比べるとすこし原始的な遊びに没頭していたと思う。
昔じゃきっとよく“あった”話だ。
母方の実家に帰省するたび、親戚連中に聞かされる
古くて泥臭い『子供のころの思い出』に影響されたりしたのだろう。
────『秘密基地』を作ろうとしたのも、思えば
親戚の叔父があまりにもきらきらした思い出を
自分だけが経験できた宝物であるようにひけらかすものだから、
嫉妬したんだ。
オレにだって出来るって。
あいつらが居るんだから絶対オレにも作れるって。
馬鹿みたいだな。
・・・・・・・・
だから手放せなくなったのに。
オレ達の『秘密基地』に繋がる穴は、大人が通るには少し狭い。
高校生になったばかりの頃から少しずつ雲行きが怪しくなってきていたものだが
2年生になって、身長が177cmになってからは、本当に狭い。
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濯木 龍臣 (まさか、田中田よりも背が大きくなってしまうとはな…… 正直びっくりだ。 あいつの背は一生越せないと思っていたんだけど) |
拡(ひろ)げなければ通れないなどということにはならないといいが。
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濯木 龍臣 (今でもそこそこ大きな穴だ。いくら看板が大きいと言っても、 大きくなればなるほど見つかる可能性が高くなるからな……) |
私有地の入口にがんじがらめにかけられた南京錠を確認した。
────“あれ”から5年以上も経てば、
すっかりさびついて誰も触れていない。
それが、ここに誰も人が立ち入っていないという証拠でもある。
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濯木 龍臣 (…………) |
オレは────誰がここに、この鍵をかけたのかを知っている。
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濯木 龍臣 「颯は来れないなら来れないってはっきり連絡するやつだろ? いくら遅れるって言っても、こんなに遅くなるのはおかしすぎる!」 |
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濯木 龍臣 「…………ラインには“■■■先生に呼ばれたから遅れる”って……」 |
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濯木 龍臣 「もしかして。」 |
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濯木 龍臣 「見ろ! あんな鍵、昨日までなかったよな!?」 |
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濯木 龍臣 「やるなら多分あいつだ…… でも、ほんとに今日も、あいつが来てるってのか?」 |
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濯木 龍臣 「何も…………何もなけりゃいい。 気のせいだったら、それで…………」 |
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濯木 龍臣 「何もなければ……」 |
田中田 哉太(60) から
吸い殻 を受け取りました。
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田中田 哉太 「吸い殻も貰ったからあげるね……」 |
田中田 哉太(60) に
ItemNo.15 山査子 を送付しました。
田中田 哉太(60) に
ItemNo.8 毛 を送付しました。
武器LV を
43 DOWN。(LV50⇒
7、+43CP、-43FP)
自然LV を
2 UP!(LV5⇒
7、-2CP)
響鳴LV を
5 UP!(LV20⇒
25、-5CP)
付加LV を
50 UP!(LV0⇒
50、-50CP)
田中田 哉太(60) により
ItemNo.18 桜 から装飾『
延長コード改』を作製してもらいました!
⇒ 延長コード改/装飾:強さ167/[効果1]舞護15 [効果2]- [効果3]-
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田中田 哉太 「前よりチョット長くしといたから……」 |
暮泥 唯(261) により
ItemNo.12 たけのこ から料理『
茹でたけのことミントガム』をつくってもらいました!
⇒ 茹でたけのことミントガム/料理:強さ134/[効果1]貫撃10 [効果2]器用10 [効果3]深手20
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「……アク抜きはしました。そのまま食えると思います。 あとコレ……万一の時のために大事に取っておいて下さい……。」
……目を合わせない。何とは言わないが、個包装のミントガムを添えた。 |
ItemNo.18 延長コード改 に
ItemNo.6 ド根性雑草 を付加しました!
⇒ 延長コード改/装飾:強さ167/[効果1]舞護15 [効果2]復活10 [効果3]-
齎藤 颯(130) の持つ
ItemNo.1 血の滲んだ包帯 に
ItemNo.14 不思議な牙 を付加しました!
園江(648) とカードを交換しました!
2ndCard【暴華の炎舞】
(キャノンボール)
クライオセラピー を研究しました!(深度0⇒
1)
クライオセラピー を研究しました!(深度1⇒
2)
クライオセラピー を研究しました!(深度2⇒
3)
☆グリモワール を習得!
☆ノクターン を習得!
☆アウデンティア を習得!
☆初習得ボーナス:各FPが6増加した!
◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!

[787 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[347 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[301 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[75 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
―― Cross+Roseに映し出される。
ザザッ――
画面の情報が揺らぎ消えたかと思うと突然チャットが開かれ、
時計台の前にいるドライバーさんが映し出された。
ドライバーさん
次元タクシーの運転手。
イメージされる「タクシー運転手」を合わせて整えたような容姿。初老くらいに見える。
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ドライバーさん 「・・・こんにちは皆さん。ハザマでの暮らしは充実していますか?」 |
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ドライバーさん 「私も今回の試合には大変愉しませていただいております。 こうして様子を見に来るくらいに・・・ですね。ありがとうございます。」 |
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ドライバーさん 「さて、皆さんに今後についてお伝えすることがございまして。 あとで驚かれてもと思い、参りました。」 |
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ドライバーさん 「まず、影響力の低い方々に向けて。 影響力が低い状態が続きますと、皆さんの形状に徐々に変化が現れます。」 |
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ドライバーさん 「ナレハテ――最初に皆さんが戦った相手ですね。 多くは最終的にはあのように、または別の形に変化する者もいるでしょう。」 |
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ドライバーさん 「そして試合に関しまして。 ある条件を満たすことで、決闘を避ける手段が一斉に失われます。避けている皆さんは、ご注意を。」 |
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ドライバーさん 「手短に、用件だけで申し訳ありませんが。皆さんに幸あらんことを――」 |
チャットが閉じられる――