［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

マリに連れられて故郷を出てからは、驚くことがいっぱいあった。
外の人はヨナの故郷の人たちよりずっとおおらかだった。

あるいは、他人に全く興味が無いようにも見えた。

ヨナも他人に興味なんて無い。
誰が何をしていても、ヨナには関係ないからそれでいい。

誰のことも気にする必要もなくて、誰もヨナのことを気にしないのは本当に居心地がよかった。



まずは時々家にも帰れるように、少し離れた場所でマリと暮らした。
でも、慣れたらいずれは遠いどこかの島に向かうんだって。

人に見られたら、また同じことの繰り返しになるかもしれない……
ヨナは裾の長いだぼだぼのコートを被るように着て、耳も尻尾も全部隠した。
誰も"私"をわからないように。



マリはよくヨナを外に連れ出した。

とくに動植物園や水族館。ヨナが好きなものもたくさん見られるように。
そしてそれらが多くの種の保存や研究、知識の普及のために存在していること
人は他の生き物にも優しくできるんだよって繰り返した。

マリはよくヨナに『好きなことをしろ』と言った。

ヨナの家には猟銃が一丁あった。使われているところを見たことは無いけれど。
危ないものだってことはわかってた。
でも、それが使えたら……
『銃を撃ってみたい』

本当は、そう言って少し困らせてみようと思ったのに…。
それでもマリはいつものように笑って、ヨナを射撃場に連れて行っただけだった。


一人でもできることが、ヨナは好き。

小さい頃からぬいぐるみで遊ぶのが好きだった。
ぬいぐるみは何も言わずにずっとそばに居てくれるし、どこにも行かない。
そのための服や小物を作っているうちに、ぬいぐるみを作るのも好きになった。


ひとりでいい。

ひとりがいい。

---

島に来て暫く経ったころ…
ヨナは初めて、白月のことと関係なくヨナを受け入れてくれる人たちに出会った──。

切っ掛けは本当に偶然に、偶然が重なっただけ。
彼女たちはヨナの故郷では特別な目で見られていたものと同じ色を持っていた。

こういうのを奇跡とか、あるいは運命だなんて言ったりするのかな。


"カナリア"は底が抜けたように明るくて、元気で賑やかで物怖じもしなくて。
ヨナを認めてくれて、色んな事を何でもなく笑い飛ばしてくれる。
ヨナにとってすごく重荷だったものだって、まるで何でもないものみたいに笑うの。

でも心の奥には静かに何かが淀んで、誰かが近くに居ないと遠くに行ってしまいそうで
足手まといになっても、手を引いていないと不安になりそうなんだ。

銃を撃ちたいと言ったヨナと同じものを持っているような気がして。

"ウグイス"は"カナリア"の隣で歌っていた。
その歌声は降り注ぐ慈雨のように心に沁み込んでとても心地がいいの。
初めて聴いた時は、どうしてだろう…ぽろぽろと涙が零れて仕方なかった。
─── 嬉しかった。

でも人の心に歌を響かせながら、その心の器にはひびが入っていて
そこから歌うこと以外を全部零してきてしまったようだった………。

ヨナが自分の意志で捨ててきたものを、ただただ零してしまったように見えた。

ヨナは少し取り戻せたと思うんだ。
だから今度は、零れるのだとしても注ぎ続ける…マリがそうしたみたいに。
何度繰り返しても、いつかきっと。
少しずつ…その穴が塞がっていって、たくさん満ちると信じて。


姉様…白月であること以外に何も無いと思っていたヨナにも、大切なものができたよ。
耳だって尻尾だって、ここでなら隠さないでいられるようになったの。

ヨナにとっての幸せの鳥…ヨナはそれを守っていきたい。
これからも……一緒にいられますように──
願いを込めて、小鳥のぬいぐるみを作って寄せた。



ヨナが青い鳥になってしまったのは、悪い冗談みたい………。

---

─── ヨナはひとりが少しずつイヤになっていった。

…怖いよ。

捨てたくないものがたくさん増えてしまった。
優しくしてくれる人、話をしてくれる人……
これまで考えられなかったくらい、たくさん…灰の世界に色がついていく。

そして、その中に特別を見つけてしまったの。
これまでのたくさんの好きとはちょっと違う、特別な ───

知りたくはなかった。
知らなければよかった。
現実にある幸せな結末を見てみたくて、人の恋路を応援してみたりして…。

姿を見るだけで嬉しくて、見えない時は思い浮かべて。
声を聞くと心が弾んで、触れると胸が高鳴る。

その笑顔がヨナに向けられたものだとしたら、それだけで………
ううん、向けられなくても。あなたを想って花を一輪選ぶ、ただそれだけで………

明るくて、優しくて、前向きで、強くて
でも寂しがりで、臆病で、健気で、弱々しくて
眩しくて、暖かくて、愛しくて、焦がれてしまう……。

まるで"太陽"みたい。



だからこそ、その笑顔も言葉も万物に降り注ぐのが一番いい。
"太陽"だから…どこまでも高くて遠くて、ヨナの手には届かない。
それがいい。

それでいい。


"太陽"は欠けることが怖いの。
当たり前すぎて、ヨナにはわからなくなってしまったことだけれど。

でも、イヤだと言うなら守りたい…欠けてしまわないように。
悲しむ姿なんて見たくもないから。
ヨナは欠けてなくなってしまっても平気。
それまでほんの少しヨナを照らしてくれるなら………
それだけで、充分。





『ヨナが人じゃなくても…今だけ一緒に居てくれますか？

　ヨナはあなたが人でなくなっても愛してる──』

命術LV を 5 DOWN。（LV10⇒5、+5CP、-5FP）

魔術LV を 10 UP！（LV15⇒25、-10CP）
防具LV を 5 UP！（LV50⇒55、-5CP）

ItemNo.13 鉄板 から法衣『ガンスリンガージャケット』を作製しました！
　⇒ ガンスリンガージャケット／法衣：強さ65／［効果1］防御15 ［効果2］－ ［効果3］幸運11

ウォン(99) の持つ ItemNo.16 ド根性雑草 から法衣『キレイな夏服』を作製しました！
銀子(455) の持つ ItemNo.12 石英 から法衣『モッズコート「かるら」』を作製しました！

銀子(455) により ItemNo.10 スコルソール に ItemNo.9 ねばねば を付加してもらいました！
　⇒ スコルソール／武器：強さ45／［効果1］炎上10 ［効果2］衰弱10 ［効果3］－【射程3】

闇豹(663) とカードを交換しました！

移ろいの風 （ハードブレイク）


ハーバルメディスン を研究しました！（深度0⇒1）
ハーバルメディスン を研究しました！（深度1⇒2）
ハーバルメディスン を研究しました！（深度2⇒3）

☆グリモワール を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが2増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

ウォン(99) は 楔石 を入手！
ヨナ(354) は 楔石 を入手！
兎角杏子(381) は 蛍石 を入手！
銀子(455) は 蛍石 を入手！

ウォン(99) に移動を委ねました。

チナミ区 N-7（山岳）に移動！（体調20⇒19）
チナミ区 O-7（山岳）に移動！（体調19⇒18）
チナミ区 P-7（水地）には移動できません。
チナミ区 P-7（水地）には移動できません。
チナミ区 P-7（水地）には移動できません。

［787 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［347 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［301 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［75 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

画面の情報が揺らぎ消えたかと思うと突然チャットが開かれ、

時計台の前にいるドライバーさんが映し出された。



　





　







　




　

チャットが閉じられる――