［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

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荊街備忘録

8

　なんの変哲も無い二階建ての、よくあるアパートの一室。適当に場所と手頃さだけで選んだチナミ区郊外の自室にて俺は今日も非常に個人的かつクローズドだけど実はかなり深刻な問題の解析に必死に勤しんでいた。
　といっても自室の端末で延々調べ物をしてるだけなんだが、そのうちのひとつは目処がついてきた。といったところ。

　キーワードはひつじ、そしてハト。

　実は羊に関しては有力なヒントが例の『異世界からの自分が残した伝言』のほうにあった。断片的にだが、このイバラシティのどこかに羊が目印？的な存在になってる魔法店があるとのことだ。

「魔法」

　検索をかけつつ俺は首をひねる。まあ魔法ってもいろいろあるし大抵この手の類だといいとこ手品とか占いとかそういうグッズを扱ってる店舗なんだろーなと一般的な解釈をしてみるんだけどここは『異能が当然』のイバラシティであって、いわゆる本気の魔法の領域を扱っちゃってる場合も考慮しといたほうがいいだろう。むしろ、そっちのほうが濃厚だと思う。

　この街に来て数ヶ月が経ってみてわかったのは、この街の住人、あるいは存在する施設や店舗、さまざまなものが大抵の場合表面的な言わば表の顔と、裏の顔、というものをことごとく内包しているということだった。
　街に昼と夜の顔があるように、人もまた大なり小なりそういった側面を持っていて、むしろそれでうまくバランスをとってやっとうまく回っている。大抵の場合、そんなものだ。
　だけどこの街ではことそれが顕著だ。先に挙げた住民が基本異能と共存している故、ってのはあるだろう、でも、それだけじゃないような気もする。
　むしろ裏の顔があることを受け入れている街だからこそ、秘密を内包したものが馴染みやすいのだろう。
　
　そういった面には出ないけれど確実に存在する裏の面、言わば影に対して、それ専門に探りを入れるような仕事に需要が出てくるのも頷ける。言わば、探偵稼業とかはその典型かもしれない。
　今は大抵のものは自分で調べることができるし、そういったやくざな界隈の仕事はすっかり目に入らなくなって、過去のものになりつつあるように思えるけど、かといって暗部はどこにだってあるもので。今もなお、むしろ今現在だからこそ需要がある案件というのも事欠くことがないのだろう。こと、暗部をかかえていることが前提の街なら。

「そういえば、この街で探偵って聞かねえな。イバラシティなら仕事もわんさかありそうな感じなのにな」
　
　ひとりごちつつ調べ物を続ける。まあ、存在したところで頼む気はないんだが、逆に気になった。街の暗部そのものを相手に稼業するような連中との接点を好き好んで探すバカはいないから当然のことだし、こと探偵業なんて実際の依頼のほとんどが身辺調査か浮気調査だというからそう大した裏が出てくる世界でもないのかもしれない。つまり、よくある姿勢の探偵業なんかじゃ逆にこの街では仕事にならないのだろう。
　そう考えると、自分はとんでもない街に住んじゃってるんじゃないだろうかという別の不安も出てくる。


　そんなわけで、二つの案件の調査のうちひとつにはとりあえずの目処が経ったので、近々フミちゃんをさそって出かけてみようかと思いつつ。もう一つの調べ物にかかる。これはごく近い満月の夜、例の『異世界』に飛ばされた時のメモの最新版に走り書かれた内容の精査だ。そこに書かれていたのは自分にしてはかなり明晰な筆跡で『ゲーセン』とだけある。

「単に願望を書き綴っただけなんじゃねえのかな・・・」

　なんかこう、夢日記を自分で解析してるような妙な気分を抱えながら俺は机上の作業を続けた。正直、異能に寄らないこうした地道な調査作業そのものの方が自分には合ってるような気もしなくはないんだけど、そんな俺の感想とは裏腹に物事は結構シビアに進んでしまってるようだった。正直苦戦を匂わせるメモ書きもけっこう残っていて、あっちの世界での自分がどうやって立ち回っているのか、そも身の危険についても身近に考えておくべきかもしれないとぼんやり考えていた。

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時空LV を 5 UP！（LV20⇒25、-5CP）
自然LV を 2 UP！（LV20⇒22、-2CP）
合成LV を 7 UP！（LV30⇒37、-7CP）

マッケンジー(1144) の持つ ItemNo.15 花びら に ItemNo.16 羽 を合成し、何か柔らかい物体 に変化させました！
　⇒ 超絶合成！［ 2 3 3 = 8 ］不発！
マッケンジー(1144) の持つ ItemNo.12 花びら に ItemNo.13 花びら を合成し、駄物 に変化させました！
　⇒ 超絶合成！［ 3 1 2 = 6 ］不発！

リリーフ を研究しました！（深度1⇒2）
ワールウィンド を研究しました！（深度0⇒1）
ワールウィンド を研究しました！（深度1⇒2）

☆ラプチャー を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが2増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

フミ(961) は 鉄板 を入手！
マッケンジー(1144) は 鉄板 を入手！
楽タロー(1285) は 石英 を入手！
フミ(961) は 毛 を入手！
フミ(961) は 毛 を入手！
楽タロー(1285) は 赤い薔薇 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
マッケンジー(1144) のもとに チンピラ がものすごい勢いで駆け寄ってきます。
マッケンジー(1144) のもとに ホスト が恥ずかしそうに近づいてきます。

マッケンジー(1144) に移動を委ねました。

チナミ区 D-2（ベースキャンプ）に戻りました！
体調が全回復しました！

『チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - マッケンジー(1144) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》

MISSION!!
ヒノデ区 E-4：海鳥カフェ を選択！
　　 - マッケンジー(1144) の選択は ヒノデ区 E-4：海鳥カフェ

［787 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［347 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［301 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［75 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

画面の情報が揺らぎ消えたかと思うと突然チャットが開かれ、

時計台の前にいるドライバーさんが映し出された。



　





　







　




　

チャットが閉じられる――

ヒノデ区、海鳥カフェ。

眺めの良い海辺･･･とは、ハザマではあまり言えないが、

お店自体はイバラシティでの様子とあまり変わらないように見える。

　

･････ある点を除いて。

　






　

一切の鳴き声をあげず、カフェの周囲を飛んでいる。

その目は既にこちらを捉えており、巨体が静かに近づいてくる･･･