［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

ハザマの時計が、７時間進んだ。
フロレンシアがロリ化したり戦ったり頑張っている中、別の場所で悪態を付きながら歩を進める少年が一人。


フワフワで毛先に青みがかかった特徴的な茶髪、不機嫌を隠そうとしない細められたアメジスト。茶色のポンチョをなびかせて、ビックシルエットから延びる細い脚でハザマの荒れた路地をしっかりと踏みしめる。
彼の頭の中は今「なんで？」「どうして？」「意味が分からん」「誰か説明しろ」という疑問と誰に対するでもない憤怒と焦燥で満ちていた。


そう………YSD PRODUCTIONのプロデューサー、七瀬冬馬もちゃっかりこのハザマに来ていたのだ。
気づいたらいきなり16,7歳くらいの姿になっていたのだけどね。
まるで『見た目は子供、頭脳は大人』どこのコ〇ンだ、いい加減にしろ！！

というわけで、(本人は知らないが)ある意味フロレンシアと同じく若返ってしまったプロデューサー……いや冬馬は、高くなった声と低くなった目線と狭くなった歩幅と"忌まわしい探偵衣装"を身にまとい進むことを選んでいる。
目的地等、特にはない。でもじっとしていても仕方ない。


はあ、と重いため息が出る。あいつとは自分が担当しているモデルのことだ。流れ者とはいえ人間離れした能力を持っている彼女が、自分が呼ばれていてここに呼ばれないわけがない。その事実と予想が、冬馬の頭痛と胃痛を強くする。

正直言って、今、この状態で彼女に会いたくない。


『Cross+Roseを使えば簡単に会話できるのでは？』
やかましい、したくないもんはしたくないんだ。
『当てずっぽうに進むだけじゃ効率が悪い』
うるさい。会いたくないんだからこれでいい。
『聞き込みをすればいい、彼女は目立つ』
黙れ。そんなこと言われなくたってわかってる。
『もう本当に………』


『君は仕方がないな』



七瀬冬馬は、元々モデルにもプロデューサーにも、果てや芸能界にも興味はなかった。
子供のころからの夢は『探偵』。シャーロックホームズに憧れる純粋無垢な本の虫。

物語の中にいるかっこいい探偵になりたかったのが、彼だ。
でも圧倒的に、彼には才能がなかった。知力も財産的余裕も人脈も、将来を選べる自由だってあったのに、探偵として輝けるほどの才能が冬馬にはなかった。
誰に言われたわけでもない、挫折するような経験をしたわけでもない。でも、現実を見てしまって心が折れてしまった。
『挫折を経験するほど探偵としての仕事はない』
『世の探偵業なんてほとんどが浮気調査』
『殺人事件に関われるのなんてほぼフィクション』
『探偵なんてつまらない』


ここで語りかけてくるのは、今ここに立っている七瀬冬馬は"七瀬冬馬自身に否定された憧れた自分"である。
影も形もないそれは、きっと幻聴の類だろう。ここはハザマだ、そんなこともある。気にしなければどうということはない。
否定した自分がなんだ、才能がなんだ、望んでいなかったモデルの方が成功したのがなんだ。全部後からしゃしゃり出てきて好き勝手言うな。

この脳内会話が口に出ていて、誰かに聞かれでもしていたらだいぶ怪しい人だろう。いや、まあこのハザマ内なら別に不自然では……いや不自然以前に怖いな。

ふと立ち止まって、割れた窓ガラスに写り込む自分を見る。学生時代、一番夢に向かって突き進んでいた時の自分だった。
フロレンシアと初めて出会ったのはいつだったか、多分……この姿よりもっと前かもしれない。外国人の女の子と成り行きで一緒に参加した謎解きイベントだったから、あの時の光景はよく覚えている。別れ際に大泣きされて離れてくれなかったのもよく覚えている。




何が『もっと大人になったら、お姫様にしてやる』だ。今思うと羞恥で死にたくなる、うわやめろやめろ顔が赤くなる。………とまあなんだかんだ言って、この出来事を引きずって10年は過ごしてきたし冬馬自身も彼女を好いていたのでした。めでたしめでたし


と、いう経緯があり、改めてがきんちょの姿でフロレンシアと出会いたくないのだ。
今の姿はお世辞にもかっこいいとはいいがたい、身長だって彼女より低いか高いかわからないレベルだ。そんなのいやだ、身長高くてかっこいい自分に戻ってから会いたい。好きな女の子に『子供になっちゃったの？かわいー！』なんて言われたくない。


重い重いため息を吐いて、また当てどなく彷徨い始める。チェックポイント……どこか落ち着ける場所に行くのもいいだろう。


彼はまだ知らない、次回で早々に再会することを…………。可哀想だな

ENo.865 瑠璃 とのやりとり

瑠璃(865) から 200 PS 受け取りました。
響鳴LV を 5 DOWN。（LV10⇒5、+5CP、-5FP）

使役LV を 5 UP！（LV10⇒15、-5CP）
解析LV を 5 UP！（LV10⇒15、-5CP）
付加LV を 5 UP！（LV15⇒20、-5CP）

ItemNo.3 花びら から射程3の武器『優美なリボルバー』を作製しました！
　⇒ 優美なリボルバー／武器：強さ40／［効果1］混乱10 ［効果2］－ ［効果3］－【射程3】


ササキ(458) とカードを交換しました！

八満の札 （ノーマライズ）


デストロイ を研究しました！（深度0⇒1）
ムーンサルトプレス を研究しました！（深度0⇒1）
パワフルヒール を研究しました！（深度0⇒1）

リンクブレイク を習得！
ネイチャータイズ を習得！
再生 を習得！
アーマメント を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

瑠璃(865) は ラベンダー を入手！
フロレンシア(1032) は 大蒜 を入手！
瑠璃(865) は 花びら を入手！
フロレンシア(1032) は 毛皮 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
フロレンシア(1032) のもとに ダンデライオン が軽快なステップで近づいてきます。
フロレンシア(1032) のもとに 化け狐 が口笛を吹きながらこちらをチラチラと見ています。

チナミ区 M-15（草原）に移動！（体調10⇒9）
チナミ区 N-15（森林）に移動！（体調9⇒8）
チナミ区 O-15（森林）に移動！（体調8⇒7）
チナミ区 O-16（森林）に移動！（体調7⇒6）
チナミ区 P-16（森林）に移動！（体調6⇒5）

採集はできませんでした。
　　 - 瑠璃(865) の選択は チナミ区 H-16：チェックポイント《瓦礫の山》（ベースキャンプ外のため無効）

MISSION!!
チナミ区 O-16：梅楽園 が発生！
　　 - 瑠璃(865) が経由した チナミ区 O-16：梅楽園
　　 - フロレンシア(1032) が経由した チナミ区 O-16：梅楽園

［770 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［336 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［145 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［31 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　








チャット画面に映し出されるふたり。

　










　

　

　











　







チャットから消えるふたり。

　

　

　





チャットが閉じられる――

ハザマのなか、咲き乱れる梅の木たち。

梅林にはほんのりと良い香りが漂う。

その景色は美しく見えるが、同時に異様にも映る。

　

園内を進んでいくと、周囲の梅の木がざわめく･･･






木が不自然に捻れ、音を立てる。

ボコッと地面から根が飛び出し、木が"歩き"はじめる･･･