［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

ベースキャンプ。

「お父さん、一緒に買い物、しない？」
「……私は良い。」

帰って早々、手頃な休憩用のテントを見つけると4人で占領し、休んだ。
予め用意された丈夫な布とメタルフレームで出来ているテントが並んでいる様子は、
ある人はまるで難民キャンプのようだと呟いてたけど、
テントの中は秘密基地みたいで、俺はちょっとわくわくした。

だけど皆の様子は違った。
それはテントへのがっかり感とかそういうのではなく、
疲れとは違うような、表情を浮かべている。

「ここで買わなきゃ、買うとこ無くなっちゃう…。
　俺、おつかい行ってくるよ。」
「やめなさい。」
「で、でも…。」
「しらきりさんか、キングを連れて行きない。
　…いや、キングはしばらく私と一緒に居たほうがいいだろう。
　先程の戦いで消耗している。」
「わ、分かった…。」

言われるがまま、テントの外にいたしらきりさんに声をかける。
あい分かった、と二つ返事で一緒に行くことになった。
テントの扉部分を軽く上に押し上げて、顔を覗かせ手を振る。

「じゃ、お父さん行ってきます。」

返事の代わりにふわりと顔を上げたのを見ると、しらきりさんと一緒にテントを後にする。

「…手でも繋ぐかえ？」

テントへ声が届かないくらいの距離を歩くと、しらきりさんが話しかけてきた。
思わず手を伸ばすけど、他の人の目が気になる。
すぐに手を引っ込め、地面を見ながら歩き続ける。

「大丈夫。子供扱いしないで。」
「ほっほ……。」

買い物に出かけてみると、すれ違う人、イバラシティの人とは違う感じの人ばかりだった。
1日では無我夢中だったけど、ちょっとは余裕が出てきた…と思う。
否定の世界と呼ばれる世界の人達は、俺の目にはイバラシティの人とそんなに変わらなかった。
悪そうな人がいて、優しそうな人がいる。

だけど、お父さんはアンジニティの人がいっぱいいるところで
買い物する事を心配してくれたんだと思う。
それなら一緒にくればいいのに、という気持ちと、
疲れているんだから仕方ない、という気持ちが混ざる。

とにかく買い物だ。…しばらく歩くとそれらしき、テント群を見つけた。
こっちのテントの前は、お店の中身が分かりやすいように前が大きく開けていて、
販売しているものが店前に置かれているボードに書かれている。
大まかに分けて「食材屋さん」「石屋さん」「木材屋さん」といったところだった。

「…この世界じゃ、何が役に立つのか分からないね。」
「うむ、そうじゃな。」
「何買ったら、いいと思う？」
「食べ物が良いぞ。つい先刻…と言ってもこっちの時間での。
　ケイはお腹空いてないから、半ば強引に食事をくれたじゃろ？
　だが、あれは強がりであること位はお見通しじゃ。ぐぅの音も出まい。」
「…うん。」

図星だった。食材屋さんを見る時間も長かったかも知れない。
どこから持ってきたんだろう、野菜の葉っぱや果物のようなふんわりとした匂いと、
お肉とお魚の市場のような懐かしい匂いに、思わず買いたそうにしてしまった。

だけど…みんなの財布を預かっている、無駄遣いは出来ない。
お肉、お魚は少しにして、一番安い食べ物をいっぱい買うことにする。
エナジー棒というらしい。イバラシティでいう、栄養補助食品？ってやつだと思う。
それを大量に買い込む。

4人分の食べ物を買って、しらきりさんと半分に分けながら持って帰る。
その帰り道。ずっと気になっていることをしらきりさんに相談する。

「ね、しらきりさん。俺、役に立ってるかな…。」
「なんじゃ。藪から棒に。」
「…さっきのとこ、木材や石までも売ってたでしょ。
　あれも武器や防具になって、誰かの役に立つ。
　お父さんやしらきりさんは戦い慣れてて凄い動きしてるし、
　アスさんだって回復でベースキャンプで休憩できるまで、いっぱい支えてくれた。
　でも、俺…役に立ってるのかな……。」

ふむ、と考え込むかのようにしらきりさんは自分の顎に手をやる。
しばらくして顎から手を離すと、ゆっくりと諭すように続ける。

「…のう、ケイや。いきなり一人前になる事は無いぞ。」
「えっ。」
「かれこれお主の倍以上は生きておる。
　人の子とは比較出来ない、悠久の時を過ごした…筈じゃ。
　まぁ、私には記憶が欠けているがの。
　戦いに於いて体は忘れぬ。あれは覚えるものではない。
　水が岩にゆっくりと長い年月をかけ、染み込む類のものじゃ。
　退けはとらんて。だのに、私らと比べることは滑稽というやつじゃぞ？」
「で、でも、俺だって役に」
「それは十分知っておる。
　色々なところへ赴き、時にはハザマに住む者からも何か聞き出してる事もな。
　…比較して悩むなということじゃ。
　イバラの街で役が割り振られているように、こちらでも私にも私の役があり、
　ケイにはケイの役があるじゃろて。」
「……うん。」

遠回しに俺のことを子ども扱いしているようで、
でも分かりやすく伝えようとしてくれている確かな優しさを感じた。

しらきりさんに肩を震わせ微笑む様子に嬉しそう、って言ったら、
嬉しいという感情を始めて味わったように噛み締めていた。
上手くいえないけど、きっと始めて味わったとかそういうのじゃなくて、
色々しらきりさんが昔のこと思い出したらまた何か変わるような、そんな気がした。

…もうじき探索者用のテントの場所だ。ここまで来ると人通りは少なくなる。
周囲に人がいないことを確認して、しらきりさんの手へ自分の手を滑り込ませるように握り、繋ぐ。
変わっちゃう事は受け入れなきゃいけないことだ。
でも、変わっちゃっても温かさを覚えておきたかった。

おやおや、といった様子の視線を感じたけど、握り返してくれた。
その手はお父さんのゴワゴワしている手とは違う硬さがあったけど、
きっと刀を握るよりずっとふんわりしてて、温かった。

ENo.284 フェル とのやりとり


ENo.336 エネ＆ギイ とのやりとり


ENo.415 【匿名】 とのやりとり


ENo.984 ユーキ とのやりとり

ItemNo.7 エナジー棒 を食べました！
　体調が 1 回復！（25⇒26）
　今回の全戦闘において 活力10 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

グラウティア(184) から 花びら を受け取りました。

しらきり(1182) から 吸い殻 を受け取りました。

時空LV を 15 DOWN。（LV20⇒5、+15CP、-15FP）
合成LV を 20 DOWN。（LV40⇒20、+20CP、-20FP）

使役LV を 5 UP！（LV0⇒5、-5CP）
変化LV を 15 UP！（LV0⇒15、-15CP）
付加LV を 25 UP！（LV0⇒25、-25CP）

ItemNo.7 花びら に ItemNo.13 吸い殻 を合成し、駄物 に変化させました！
　⇒ 無我夢中！［ 5 5 3 = 13 ］不発！
　⇒ 駄物／素材：強さ10／［武器］攻撃10(LV50)［防具］活力10(LV50)［装飾］体力10(LV50)
　⇒ ネズミの恩返し！駄物 を入手！


アス(1197) により ItemNo.11 お野菜 から料理『野菜炒め・父竜持ちのお肉添え』をつくってもらいました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 5 6 2 = 13 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 技巧料理！［ 5 3 5 = 13 ］成功！料理の強さが増加！
　⇒ 野菜炒め・父竜持ちのお肉添え／料理：強さ99／［効果1］器用14 ［効果2］幸運14 ［効果3］命脈14

ティトリ(136) の持つ ItemNo.8 具現【隔意】 に ItemNo.9 毛 を付加しました！
B.A.D-0(436) の持つ ItemNo.6 マグナムズメリケンシールド に ItemNo.9 毛 を付加しました！

ダグラス(1418) とカードを交換しました！

カード：カレイドスコープ （カレイドスコープ）


チャージ を研究しました！（深度0⇒1）
チャージ を研究しました！（深度1⇒2）
ヒートイミッター を研究しました！（深度0⇒1）

サステイン を習得！
ガードフォーム を習得！
ヴィガラスチャージ を習得！
アジャイルフォーム を習得！
アシスト を習得！
ローバスト を習得！
リライアンス を習得！
ディベスト を習得！
クリエイト：バトルフラッグ を習得！
上書き付加 を習得！
アブソーブ を習得！
サモン：ビーフ を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

ケイ(157) は 蛍石 を入手！
グラウティア(184) は 楔石 を入手！
しらきり(1182) は 孔雀石 を入手！
アス(1197) は 蛍石 を入手！
アス(1197) は 何か固い物体 を入手！
グラウティア(184) は 何か柔らかい物体 を入手！
グラウティア(184) は 大軽石 を入手！
しらきり(1182) は 何か固い物体 を入手！

チナミ区 C-17（山岳）に移動！（体調26⇒25）
チナミ区 C-18（山岳）に移動！（体調25⇒24）
チナミ区 C-19（森林）に移動！（体調24⇒23）
チナミ区 D-19（森林）に移動！（体調23⇒22）
チナミ区 D-20（森林）に移動！（体調22⇒21）

［707 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［297 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




チャット画面にまたまたふたりの姿が映る。

　








　





　

ふたりの背後から突然現れる長身。





　




ダルそうな、面倒そうな、そんな様子の青年。

　





　




ふたりの反応を気にすることなく、




前髪を手でくしゃっとさせて、目のあたりを隠す。




　

そう言って、さっさと姿を消してしまう。

　

　

　






うーん、と悩むふたり。

　




白南海の姿が消える。

　





チャットが閉じられる――