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[基本]OK. [戦闘]OK. [取引]OK. [スキル]OK. 




 一つ年下の後輩は、名前を『遠野汐里』という。
 短く切った黒い髪、柴犬のようなくりっとした黒い瞳。入部してきた時は、自分よりも背丈が低くて第一印象は、
「君、なんだか黒い豆柴っぽいね」
 わたしは、そんなことを彼に言った気がする。
 
 声が大きくて、とにかくうるさい。
 グラウンドにいてもよく聞こえる声。よく通るとでもいうのか。彼の声は、いつも耳に届いていた。
 百メートルのあのたった数秒でさえ、走っている間でも良く聞こえた。
 
 呼吸の音。トラックを蹴る自分の足音。
 今にも破裂しそうな心臓の音。
 腕を力一杯振って、腿を上げて、あの真っ直ぐな直線をたった数秒で駆け抜けていく。
 
 雑音なんて聞こえない筈だ。
 わたしは、わたしのことで手一杯で、ゴールを目指すことしか考えていない。
 
 
「センパイ、がんばれ!!」
 
 
 昨日も、今日も。彼の声が聞こえた。
 ――ああ、本当にうるさい。


 
*
 
 
 ピピ。ピピピ。
 朝の六時。いつもと変わらない目覚ましの音。もぞもぞと布団が動いて、中から少女が顔を出す。
 まだ眠そうな目を擦り、ぼんやりした表情でスマホに手を伸ばし――軽くタップして、目覚ましを止めた。
 
「………さっむ」
 はあ、と短く息を吐いてから低い声で呟く。
 年明けの一月、この時間はぐっと冷え込んでいつも寒い。のろのろと起き上がり、素足をフローリングの上に乗せれば「つめた……」ひんやりした感覚が爪先に伝わる。
 
 正直まだ寝ていたい。
 まだ起きたくない。
 少女は足を付けたまま、少しも動かずに、しかし心の内はものすごく葛藤していた。
 
 このままあと三十分、いや、一時間寝てもまだ間に合う。布団の中はあたたかい。まだ自分の体温が残っていて、ぬくく感じるだろう。
 

「でもダメです。起きなきゃ……今日こそ、ちゃんとお弁当つくらないと」
 ナイトテーブルに手を伸ばして、眼鏡を取った。
 ぼやけていた視界が、鮮やかな輪郭を描いていく。
 見えなかった世界が見える世界に形成されて、一つ一つが象られていく。
 
 冷えていく足元。
 部屋の中でも、白い息が出る。
 昨日の天気予報では、朝は氷点下の冷え込みと言っていた。
 
 ゆっくりと立ち上がり、冷たい床の上を歩いて窓に近付く。指先はどんどん冷えて、先程までの温もりはもう残っていない。
 
 手を伸ばし、カーテンを開けた。
 曇天、そして窓の外を染めるのは白色。
 
 
「……雪、でしたか」
 その日は、今年はじめての雪だった。
 明け方から降り出した雪は道路に積もり、慌ただしい朝の音を吸っていく。
 
 
 見慣れた景色が、冬の色に染まった。
 
 
 
 
*
 
 
 
 
 雪が降るずっと前のことだった。
 イバラシティで突然流れた噂。
 
『イバラシティが侵略される』
 
 一体どんなファンタジーだろう、それは。映画でも漫画でもゲームでも、最近は中々見掛けない題材に私は笑ってしまった。
 確かに変な夢を見たような気がするが、おかしな夢を見るのは“いつものこと”だった。
 
 いつものように私はおかしな夢を見て、いつものように起きて。
「あぁ、またおかしな夢だったんですねぇ」
 と、お決まりのように言うはずだった。
 
 
 ……しかし、次に目が覚めた時は。
 見慣れたイバラシティの、全く違う姿。
 真っ暗な世界に、赤い色が不気味なくらい目立つ――地獄というものがあるなら、きっとこういう世界を言うのかもしれない。
 
 
「とまぁ、そんなワケで縹はアンジニティじゃないけどアンジニティ側なので仲良くしてくださいよぉ」
「……本当に馴れ馴れしいな、お前は」
 誰も残っていないスタート地点に、白髪の男と女子高生の二人がいた。
 
「いやぁまさか縹以外にタクシーを乗り忘れる人がいるなんて思わなくてですね! 奇遇じゃないですか、これを機に仲良くしましょうよ。ね、ユキオさん」
 ――何を隠そうこの二人、本当に次元タクシーを乗り忘れたのである。
 少女は悪気なくへらへらと笑い、仏頂面の男に話し掛けていた。話し掛けられた男はややうんざりした表情だ。取り残されてから何をするわけでもなく、仕方がないのでお互いに話をしていたわけだが。
 

「おにーさん、お名前は何ていうんですか?」
「お前に名乗る名前などない」
「じゃあ名無しの権太郎って呼びますねー。略してゴンちゃんです!」
「……スノウストームだ」
「す、すの……わかりましたーじゃあユキオさんて呼びますね! 縹は縹ですよー!」
 自己紹介からして、こんな調子であった。
 
 
「というかユキオさんって、カスミ公園によくいるあの女の子だったんですねぇ。こっちでは男のひとなのに、向こうでは女の子ってどんな気持ちです? やっぱり楽しいですか? それとも複雑です?」
「……お前、さっきからずっと喋っているけど疲れないのか」
 流石にずっと喋っているのは苦痛に感じたのだろう。
 男は真っ当なことを言い出し、それに対して少女は。
 
「疲れませんねー聞きたいこと山ほどありますし」
 適当な岩場に腰掛けて、楽しげに笑う。
 
 
「アンジニティの皆さんは、イバラシティでの姿や与えられた設定は自分で自由に決められないのかな~とか。ユキオさんは何でアンジニティって世界にいるのかな~とか。あと今回の侵略戦争にはノリノリで参加されたのかな、とか! 気になることが多過ぎて、ついついお喋りに夢中になっちゃうのですよ」
 指を折り、あれも聞きたいこれも聞きたいと呟く。
 
 男はその姿を見て、流石に怪訝な顔をしつつも。
 
「ならお前は、どうしてイバラシティを裏切った?」
「あぁ、それ最初に言ったじゃないですか。何となくですよ、なんとなく」
 男の問いにも、迷うことなく縹は答えた。
 
 
「特にこれといった理由は、本当にないですよ。ただ何となくです。でも、その何となくだって、縹がちゃんと自分自身で決めたものですし」
 深紅の瞳を数回瞬きして、傍らに立つ男を見上げる。
 
 
「ユキオさんたちこそ、ちゃんと自分の意思で侵略してます? わけも分からずに侵略してこーい! とアンジニティのお偉いさんがたに命令されてたりするんじゃありません?」
 分からないからこそ、問い掛けた。
 別に答えが欲しかったわけではないが、此処で一緒に歩むことになるのなら――この男にも、聞いておきたかったのだ。
 
 
 
 
『センパイは、走るの。好きじゃないんですか?』
 
 
 夢の中の、彼が問い掛ける。
 自分は彼の問いに答えられないままでいるのに。
 
 
 
「……答えたくないから、保留のままでいたかったんですよね」
 縹は低く呟いて、漆黒の空を見上げた。
 
 
 
 
 この空はきっと、何処にも続いていない。
 ――私の居場所は、何処にもないから。
 
 
 
 
 
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episode1:ひこうき雲
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ENo.356 眠 とのやりとり


「縹!!大丈夫か?大丈夫そうだな、大丈夫だよな??
ちょっとこの『Cross+Rose』って奴の扱いに手古摺って連絡遅くなったけど
無事なコトを祈ってる!

……それと、一応聞いておくけど、お前どっち側だ?」


ENo.412 スノウストーム とのやりとり

否定世界の傭兵
「おい、そこの女!ああ、お前のことだ。
お前は――茨の住人が何故“こちら側”に立っている?」


以下の相手に送信しました

ENo.607
我孫子
ENo.1292
八式






「駆け抜けましょう。最果てまで」















TeamNo.139
ENo.139

ENo.412
スノウストーム
ハザマに生きるもの
歩行小石A
歩行小石B
















ハイリガーベルクの双子竜
ENo.855
ホムラ
ENo.856
ミナワ
TeamNo.139
ENo.139

ENo.412
スノウストーム







自然LV5 UP!(LV0⇒5、-5CP)
装飾LV5 UP!(LV0⇒5、-5CP)

スノウストーム(412) の持つ ItemNo.4 不思議な牙 から射程3の武器『絶対零度』を作製しました!

カードを作成しましたが誰とも交換されず自分のものとなりました!

風林火山 (インヴァージョン)


レッドショック を研究しました!(深度0⇒1
レッドショック を研究しました!(深度1⇒2
レッドショック を研究しました!(深度2⇒3

ストーンブラスト を習得!
ノーマライズ を習得!

◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!






スノウストーム(412)不思議な石 を入手!
スノウストーム(412)不思議な石 を入手!






次元タクシーに乗り チナミ区 E-5:チェックポイント《出発地》 に転送されました!
ドライバーさん
「ひと仕事っと。一服してから次行くかねぇ。」


チナミ区 F-5(道路)に移動!(体調30⇒29
チナミ区 G-5(道路)に移動!(体調29⇒28
チナミ区 H-5(山岳)に移動!(体調28⇒27
チナミ区 I-5(山岳)に移動!(体調27⇒26
チナミ区 J-5(道路)に移動!(体調26⇒25

採集はできませんでした。
   - 縹(139) の選択は チナミ区 E-5:チェックポイント《出発地》(ベースキャンプ外のため無効)







>> これまでのあらすじ


―― ハザマ時間が紡がれる。

 



「おっくれまして―――ッ!!」

ノウレット
ショートの金髪に橙色の瞳の少女。
ボクシンググローブを付け、カンガルー風の仮装をしている。やたらと動き、やたらと騒ぐ。


 


ノウレット
「はぁい!はじめましてーッ!!私はここCross+Roseの管・・・妖精!
 ノウレットでーっす!!皆さんよろしくおねがいしまぁーっす!!」


チャット空間に突如として現れたカンガルー姿の少女。

 


エディアン
「初めまして初めまして!
 私はエディアンといいます、便利な機能をありがとうございます!」

ノウレット
「わぁい!どーいたしましてーっ!!」

エディアン
「ノウレットさんもドライバーさんと同じ、ハザマを司る方なんですね。」

ノウレット
「司る!なんかそれかっこいいですね!!そうです!司ってますよぉ!!」

ノウレット
「Cross+Roseのことで分からないことは何でも聞いてくださいねーっ!!」

エディアン
「仄暗いハザマの中でマスコットみたいな方に会えて、何だか和みます!
 ワールドスワップの能力者はマスコットまで創るんですねー。」

ノウレット
「マスコット!妖精ですけどマスコットもいいですねぇーっ!!
 エディアンさんは言葉の天才ですか!?すごい!すごい!!」


そう言ってフロントダブルバイセップス。

 


ノウレット
「えーっとそれでですねーッ!!」


 


ノウレット
「・・・・・あれっ 創造主さまからメッセージが!」

エディアン
「むむむ、要チェックですね。」


 

 

・・・姿を現すことなく、女性のような声が伝わる。



「――お疲れ様です御二方。役目を担ってくれて、感謝しています。」

エディアン
「方法はどうあれ、こちらも機会を与えてくれて感謝していますよ?」


 



「そしてハザマに招かれた方々、申し訳ありません。」


「・・・・・・・・・」


 



「このワールドスワップという能力は、招かれた方々全員が――ザザッ・・・」


「――失われ、そう――ザザッ・・・――周期的に発動する、能力というより・・・」


「制御不能な・・・呪いのよう。今までに発動した数度、自分への利は・・・ない。」


 



「・・・・・・・・・」


ため息のような音が漏れる。

 



「どうか、自らが自らであ―― ザザッ・・・」

エディアン
「・・・・・雑音が酷いですねぇ。」


 



「――ザザッ・・・・・・・・己の世界のために、争え。」


 

 

声はそこで終わる。

 


エディアン
「ノウレットさん、何か通信おかしくないです?」

ノウレット
「そうですかーっ!!?そうでもないですよーっ!!!?」


 


エディアン
「むぅ。・・・大した情報は得られませんでしたね。」

エディアン
「・・・さ、それじゃこの1時間も頑張っていきましょう!!」


 

チャットが閉じられる――












TeamNo.139
ENo.139

ENo.412
スノウストーム
ハザマに生きるもの
歩行石壁
大黒猫




442 656


1st
大黒猫


2nd




4th
歩行石壁

















一花繚乱
ENo.279
サツキ
ENo.374
キキメ
TeamNo.139
ENo.139

ENo.412
スノウストーム




461 442


1st











ENo.139
縹【ハナダ】
17歳/162cm

白藍色の髪に真紅の瞳。彼女は自らを縹と名乗る。
カスミ区に住んでいる17歳の女子高生だ。

イバラシティの人間であるが、特にこれといった「理由」もなくアンジニティについた。

好きなものは猫。
25 / 30
56 PS
チナミ区
J-5
行動順2【疾駆】AG↑
4500
325







Noアイテム名種類強さ効果1効果2効果3(素材・食材の場合は詳細等)
1不思議な武器武器10【射程1】
2不思議な防具防具10
3不思議な装飾装飾10
4不思議な牙素材10[武器]攻撃10(LV5)[防具]活力10(LV5)[装飾]体力10(LV5)
5不思議な石素材10[武器]回復10(LV5)[防具]防御10(LV5)[装飾]幸運10(LV5)
6不思議な食材食材10[効果1]器用10(LV5)[効果2]敏捷10(LV10)[効果3]耐疫10(LV15)
7不思議な食材食材10[効果1]器用10(LV5)[効果2]敏捷10(LV10)[効果3]耐疫10(LV15)
[出現付加の効果一覧] 最大所持可能数[50]




異能・生産
名称LV説明
自然5植物/鉱物/地
領域20範囲/法則/結界
武器20武器作製に影響
装飾5装飾作製に影響

アクティブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
水銀
(ブレイク)
5050敵:攻撃
銀世界
(ピンポイント)
5050敵:痛撃
クイック5050敵:3連撃
ブラスト5050敵全:攻撃
刹那
(ヒール)
5050味傷:HP増
木枯らし
(ドレイン)
5050敵:攻撃&味傷:HP増
ペネトレイト5050敵貫:痛撃
スイープ5050敵列:攻撃
ストーンブラスト5050敵:地撃&朦朧
リフレクション5050自:反射
ノーマライズ5080味環:HP増+環境変調を守護化
ガーディアン5050敵:攻撃+味傷:護衛
ツインブラスト50220敵全:攻撃&麻痺+敵全:攻撃&盲目
インヴァージョン50150敵全:攻撃&祝福を猛毒化

パッシブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
韋駄天
(猛攻)
550【戦闘開始時】自:AT・DX増
堅守550【戦闘開始時】自:DF・AG増
疾風
(攻勢)
550【戦闘開始時】自:AT増+DF減
守勢550【戦闘開始時】自:DF増+AT減
献身550【戦闘開始時】自:HL増+LK減
太陽550【戦闘開始時】自:MHP・HATE増
隠者550【戦闘開始時】自:MSP増+HATE減
大砲作製500【常時】生産行動『装備作製』で武器「大砲」を選択できる。大砲は射程が必ず4になる。
最大EP[20]




被研究カード名/スキルEPSP説明
過去の呪縛
(ブレイク)
050敵:攻撃
風林火山
(インヴァージョン)
0150敵全:攻撃&祝福を猛毒化





[深度]スキル名[深度]スキル名[深度]スキル名
[ 3 ]レッドショック



PL / 史郎