［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　夕焼けこやけで日が暮れて。
　山のお寺の鐘が鳴る。
　
　聞き慣れたチャイムが流れる、夕方の六時。
　夏の夕暮れは、まだ日が落ちるのも遅くて真昼のように明るい。空の色に少しだけ紅が混じって、橙色に染まって、入道雲が薄い紫色に染まっている。
　
　肌にまとわりつくような暑さの前では、流れ出る汗を拭っても拭っても、無意味に等しい。
　少女はうんざりした様子で、無駄だと分かっていながらも手を動かして風を送っていた。
　
　伸びていく黒い影は一つ。
　部活の帰り道、砂利道を早歩きで少女は進んでいく。
　
　

　――夏は、好きじゃない。
　
　
　蜩の声よりも、今はまだ蝉の声がうるさくて。
　命の短さを嘆くわけでもなく、命ある限り“鳴き続ける”あの声が、耳障りだった。
　
　
　――スイカも好きじゃないし。プールなんてもっと好きじゃない。泳げないし。
　アイスだってそんなに好きじゃないし、暑いだけだし。日焼けだってするし。夏なんて苦手だもの。
　
　
　砂利を踏み締める音が、大きく響く。
　駆けてしまいたい。そんな気持ちを抑えながら。
　
　
「センパイ、ほんっと歩くの早くないっすか？」
　不意に後ろから声が掛かり、思わず息を飲んだ。
　振り返らなくても分かるその声の主は、一つ下の後輩のもの。
　
　足を止めて盛大な溜め息と共に、少女は振り返った。
　
　
　
「何で遠野くんが、ここにいるの？」
「え？　だって帰り道こっちだから」
「さっきまで男子と喋ってたじゃない」
「あ、それすぐ終わったんで！　そしたらセンパイが先に見えたから追っかけた感じっすね」
　人懐っこい笑顔に、わりと大きな声。
　少年は当たり前のように隣に並んで、話を続けた。
　
　
「センパイ、今日めっちゃタイム良かったですよね。こんなあっついのにスゲーって思って。フォームも綺麗だったし」
「遠野くん。君、女子の練習ばかり見てるからフォームが汚いんじゃない？　今日も先生によそ見するなって言われてたでしょ」
「えーそんなにジロジロ見てないですよ、しっつれーだなぁ。だってオレ、もっと速くなりたいだけだし。だからセンパイのフォームを見てたんですよ！」
「見てたって出来なきゃ意味がないでしょ……遠野くんってほんっと、陸上バカだね」
　少年の方を見向きもせず、少女は大袈裟に溜め息を吐く。
　
　

　――夏は好きじゃない。
　この暑苦しい少年のせいで、ますます夏が嫌いになりそうだ。
　
　
「へへ、そうですよ。オレ、陸上バカなんで。走るしか取り柄ないし！」
「センパイは？」

　
　
「センパイは、走るの。好きじゃないんですか？」
　
　
　
　
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プロローグ：夏はラムネ色
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ENo.1292 八式 とのやりとり

領域LV を 20 UP！（LV0⇒20、-20CP）
武器LV を 20 UP！（LV0⇒20、-20CP）

真柄(94) の持つ ItemNo.4 不思議な牙 から射程1の武器『vidro』を作製しました！

独りぼっちの神父(199) とカードを交換しました！

過去の呪縛 （ブレイク）


リフレクション を習得！
ガーディアン を習得！
☆ツインブラスト を習得！
☆インヴァージョン を習得！
☆大砲作製 を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが6増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

縹(139) は 不思議な食材 を入手！

チナミ区 C-4（隔壁）には移動できません。
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体調が全回復しました！

スノウストーム(412) をパーティに勧誘しました！
『チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - 縹(139) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》

―― ハザマ時間が紡がれる。

　





チャットで時間が伝えられる。





エディアンの前に１台のタクシーが止まり、窓が開く。






帽子を少し頭から離し、ほんのちょっと頭を下げる。






窓が閉められ、タクシーが走り去っていく。





エディアンからのチャットが閉じられる――