［基本］OK.　［戦闘］OK.　［スキル］OK.　

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こがら行商日記　5日目



「…人気（ひとけ）が、すくねえなあ」

　チナミ駅を降りた大通りを進み、おそらくキーポイントになるんだろう指し示された地点へと進む私の少し後ろで、マッケンジーさんは周囲を見渡しながらひとりごちました。

「この区画、今の時間帯は割と空いてるんだな」

「まあ、私たちがモタモタしてたから、やる気に満ちたひとたちはとっくに先に行ってるんだと思います」

　そう言って手元の端末から『シティマップ』を開きます。このイバラシティに迷い込んだ時の仕様かなにかでしょうか。
　これは自分の持っているおんぼろ旧式携帯モバイル機器（いわゆる『ガラケー』）にいつのまにかダウンロードされていたアプリケーションなのですが。なぜ今まで気づかなかったかというと基本自分の端末には『アプリをダウンロードして使う』という機能自体がほとんど限られた性能しかなかったはずだったからです。
　しかも勇気を出して開いてみれば、案の定どう見ても他の端末用、ようはスマホ向けなんじゃないかと思われる作りで、立ち上げと操作に今もなお手こずっているというのが実態です。
　同じようにマッケンジーさんの仕事用らしい怪しい形のPCにもこのアプリケーションは勝手にダウンロードされていたそうですが、『いちいち立ち上げるのが面倒くさい』との理由で自分が調べているという状況なのですが。

「しかしすごいですねー、端末の性能差に関わらず全対応しているアプリケーション。どういうプログラムなんでしょうかね」

「オレとしちゃおだやかじゃねえよ。勝手に他人の端末に無断でねじ込まれるって、侵入されたってことと変わらねえじゃねえか」

　要するに仕事用のPCに勝手に侵入されてはたまらない。しかも仕事上守秘義務厳守の探偵という肩書きゆえ、うっかり穴でも開けられてたら死活問題になるということなんでしょう。そう思うと、自分だって複雑なんですが。

「この街に滞在する限り勝手に入ってくる機能、みたいなもんだと割り切るのがいいんじゃないでしょうかね。もしかしたら自分たちの端末からはあくまで『接続してる』だけで、実際に各々の機器にダウンロードされてるわけじゃないと思いますよ」

　要するにクラウドというやつですか、そう言いかけたところで、自分もちょっと気まずくなります。

「…だとしても、接続してることが相手方にもわかるって意味じゃ、やっぱ複雑なんですけどね」
　　　
「まーな」マッケンジーさんはげんなりした顔でそう言ってから、頭を掻きます。「要するに例のサカキって奴が仕切ってるのか、それとももっと別のとこの仕様なんだか。いずれにせよ疑心暗鬼のうちは怪しいモンにはみだりに触れたくはねえんだよ。端末周りはな」

「心配性ですねー」

　そう呟いて、端末をいったん閉じます。「確かに、ほんと、便利になりましたよね」

　ここ２０年くらいでしょうか、世代が一巡りしたあたりで、世の中はすっかり『ひとり一つ』の端末を操る時代になっていました。
　電話にはじまり、手紙、写真、映像媒体、音楽、地図、情報。ひいては調べ物から買い物まで。およそ人の必要とするだろう機能のほとんどを、人は手元の一つの機器だけで出来るようになっていました。
　そして同時に、それまで『そのために作られていた』それぞれひとつひとつの旧式の機器が、今は必要不可欠なものではなくなったということを示しています。
　公衆電話が、郵便受けが、テレビのアンテナ、街中の掲示板、そういったものが次々姿を消し、または『今求められる形』に姿を変えていきました。

　今はどこも、街中をよく見れば、『これまで必要だったものがそうでなくなった』その片鱗を、そこここでうかがい知ることができます。

「…確かに、なんかこう、おぼつかない状態ではあるんですよね」

「ん？なんのことだ」

「いや、アンジニティのことですよ」

　会話が飛んだことに、マッケンジーさんが眉をひそめるのがわかりました。「あ？」

「…いらなくなったモノ。ってされてるものが、すごくいっぱいあるんですよね」

　そう言って、道を曲がります。確か、こっちの道順であっていたはずです。

「今はこれがあるから大丈夫だからといって、古いものがなくなったら、それはそれでまずいものってのも、いくらでもあるじゃあないですか」

「まあ、本来の意味でさっさと無くなっちまったほうがいいもんもごまんとあるけどな」

　マッケンジーさんは苦笑して頷きます。「なんにせよ、『新しいものは何でもいい』なんてのは50年前流行ったセリフだ」

「でしょう。今更また、同じ轍踏んだら格好つかないですよ」ちょっとため息混じりに、マッケンジーさんの脇下に挟んだ端末を指差します。

「その端末だって、今、そういう旧式PCを扱う知識すらかなり専門的なものになっちゃってるんですよ。
　ネットワークだなんだの基本的な構造やら、今どれだけの人がちゃんと物理層まで理解して使ってると思います？」

　端末を買えばなんでもついてくる。だから使う。知識も技術も必要なくだれでも手にすることができる。
　それは本来もっともなことなのです、それが普遍化というものでしょうから。

　だからこそ、今の状態にこぎつけるまでに必要だった様々なもの、そのために礎になってきたはずのさまざまな記録や記憶、歩み、
　あるいは今までそのために歩んだ人の軌跡そのものが、その、『新たにやってきた今』に押しつぶされようとしていると感じるものたちも、いるのではないかーーー？

「アンジニティ、って、『否定』の世界なんだって、言ってましたよね」

「あー、サカキ側の情報じゃそんな表現らしいな」

「『向こう』も、もしかしたらそんな感じで、新しく始まっているものに対して抗ってるのかもしれないですね。否定されたくなくて」

「そりゃー深く考えすぎじゃねえのか？」

「…でしょうねえ。でも、ちょっと気になってるんですよ」

　そう言って、少しだけ居心地が悪くなって足を速めました。「急ぎましょっか。これ以上遅れても世話ないですし」


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ItemNo.6 紅あずま を美味しくいただきました！
　体調が 1 回復！（16⇒17）
　今回の全戦闘において 治癒10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

マッケンジー(1249) は 雑木 を入手！
コガラ(1583) は ネジ を入手！
マッケンジー(1249) は ボロ布 を入手！
コガラ(1583) は 毛 を入手！

付加LV を 3 DOWN。（LV10⇒7、+3CP、-3FP）

幻術LV を 10 UP！（LV0⇒10、-10CP）
武器LV を 15 UP！（LV10⇒25、-15CP）

ストーンブラスト を研究しました！（深度2⇒3）
ジェイド を研究しましたが既に最大深度でした。
ロックスティング を研究しました！（深度2⇒3）

シャイン を習得！
アマゾナイト を習得！
サンダーフォーム を習得！
光特性回復 を習得！
スタードリーム を習得！
ライトジャイアント を習得！

マッケンジー(1249) に移動を委ねました。

チナミ区 K-15（道路）に移動！（体調17⇒16）
チナミ区 J-15（道路）に移動！（体調16⇒15）
チナミ区 I-15（道路）に移動！（体調15⇒14）
チナミ区 H-15（チェックポイント）に移動！（体調14⇒13）

採集はできませんでした。
　　 - マッケンジー(1249) の選択は チナミ区 E-5：出発地（ベースキャンプ外のため無効）
　　 - コガラ(1583) の選択は チナミ区 E-5：出発地（ベースキャンプ外のため無効）

MISSION!!
チナミ区 H-15：釣り堀 が発生！
　　 - マッケンジー(1249) が経由した チナミ区 H-15：釣り堀
　　 - コガラ(1583) が経由した チナミ区 H-15：釣り堀

―― ハザマ時間が紡がれる。









時計台の前でタバコをふかす、ドライバーさん。






時計台をぼーっと見上げる。






自分の腕時計を確認する。






･･･とても嫌そうな表情になる。

棒のような何かが釣りを楽しんでいる。







元気なエビをもらったが、元気すぎて空高くジャンプして見えなくなる。

　

　

　






地面からマイケルと同じようなものがボコッと現れる。