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[基本]OK. [戦闘]OK. 




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こがら行商日記6日目

 白昼夢、という言葉があります。

 時間というものは一つの大きな流れが存在していて、その中をそれぞれが動いている、という考え方。
 そしてもうひとつは、時間はそこに存在する物質、生き物、存在、各々ひとつひとつに等しく独立してあくまで切り分けられたもので、それらが存在の数だけ集まって『今の世界の時間』を押し広げるように形作っているのだという考え方。

 後者の考え方は、ともすれば全く破天荒で根拠のない言い訳めいたものかもしれません。
 でも、そうだと説明できることというのが、実は『時間すら存在しない真空』の存在を考えるときに割と概要を掴みやすいのです。

 実存在優先。生き物の数どころじゃなくもう細胞から物質、原子分子の単位よりもっと小さい概念までを掘り返してより細かいところ、細かいところを精一杯調べ抜こうとする意義なんかもまさにそれで、そのおかげで先に進めたのが物理学の世界ですし、その恩恵は今はまだかすかで、気付かないくらいささやかなものであったとしても、確実に出ているのではないでしょうか。

 そんなわけで、なぜそんなことを考えたのかというと、このイバラシティという迷い込んだ不可思議な世界においての『ハザマ世界』。
 ここに放り込まれるたびに気になっていた『時計表示の徹底したズレ』というものが気になって仕方なかったからです。

「…時間切れって、いってたな」

「言ってましたねえ。好き放題言ってましたが、この世界自体がテスト…何らかの実験中だった、というのはわかりました」

 ハザマ世界の大時計の重々しい鐘の音が響く中で視線を凝らすと、文字盤の針が反対方向にゆっくり戻っていくのが見えました。

「なんてこったよ。おかしな力の使い道がやっと掴めてきたとこだってのに」

「…いや、私にとっては僥倖ですよ。正直あの巨大ハトはどうかと思いますし」

「そうか?」ちょっと心外そうに口のはしをゆがめたマッケンジー氏に、真顔で返します。

 時間というものは一つの大きな流れが存在していて、その中をそれぞれが動いている、という考え方。
 そしてもうひとつは、時間はそこに存在する物質、生き物、存在、各々ひとつひとつに等しく独立してあくまで切り分けられたもので、それらが存在の数だけ集まって『今の世界の時間』を押し広げるように形作っているのだという考え方。

「デカすぎでしょう、あれ」

「まあな」

 先の戦いでマッケンジーさんがついに発動させた異能の真の姿は、いわゆる『召喚』術的な意味合いのものだったようで、すべての力を振り絞って発現させたその姿はなんとというか、ある意味案の定というか、まるで天を衝くほどうず高くそびえ立つ巨大な仏像あるいは都心の超高層ビルかと見紛うばかりのーーーあまりにも巨大な、ハトだったのです。

 しかもうすぼんやりと煙って、周囲のすべてを飲み込むような闇深い威容を誇ったそれはむしろハトというよりのうダイダラボッチとかゴグマゴグとかそういう類のアレとしか言いようがなく、正直ただ存在するだけで何もしないんですが、だからこそ余計怖いという。

 つまり今までそのへんに現れていたハトたちと基本は一緒というか、この異能自体の伏線だったのですね。 

「あれ妖怪とか、怪獣ですよね」

「…まあ、このへんは巨大モニュメントに割と寛容な土地柄だから」

「関係ないと思います」

 気まずい沈黙の中、私は手元の風呂敷包みを覗き込みます。『ハザマ世界』にいるときは中身が闇一色で、何が出てくるかわからない代物だったのですが、だんだんその『闇』が薄くなっていくような感じがするのです。

「なんらかの実験、相反する勢力の侵入、それに備えた勢力が仮に抵抗の場を立ち上げて働きを見た…ってとこか」

「あのサカキさんって人、それの責任者って考えて良さそうですかね」

「わかんねえな、あいつも単なる下っ端の可能性だってある。それに結論を出すにゃあまだ『もう片方』の情報が少なすぎらあ」

 手元の手帳に流暢にメモを走らせながら、マッケンジーさんは片眉を上げます。この『ハザマ世界』に巻き込まれている間は既存の端末は役に立たないようで、すっかり古式ゆかしいアナログでのメモ取りが普通になっていました。

「あちら側にも事情があって、しかもサカキさんのような指揮者が存在しているとしたら…単なる陣取りって話になるんでしょうかね」

「そんな単純な話でもねえと思うが。
 この界隈がおかしくなったのは連中のせいなのか、逆にサカキって連中のほうが誘き寄せてんだかもはっきりしねえ」

「ずいぶん疑り深いですねえ」

「まーな、商売柄、まず背後で一番得する奴を洗うのが癖でね」

 大時計の長針がゆっくり戻っていきますが。そういえば短針はずっと12時のままでした。12時と13時の間の奇妙なこの時間、存在しないはずの歪みの中で発生したのがハザマ世界なのだとしたら、なんだか色々な手がかりがそこにはあるのかもしれません。

「時間の感覚って、けっこう適当ですよね」

「なんだよいきなり、やぶからぼうに」

「私、覚えあるんですよ。
 もうダメだって思った時とか、体調がガクっときた時とか、やったら時間が遅く感じることってないですか?」

「あー」

「あれってもしかして、自分の頭の中の速度が異様に上がってるとか、逆に認識できなくなって体の時間そのものがゆっくりになってるかとかだと思うんですよ」

 体調が悪い時は同じ音楽でもやたら早く感じたり、元気な時はゆっくり聞こえたり。ただそれだけで時間の感覚は平気でズレていきます。
 1日のうちにできる作業量が一定にならない(あるいは、しない)。逆に集中すべきときには時間を可能な限り引き伸ばしーー明確には作業を圧縮してこなすこともできるーーそういうのは、割と誰でも普通にたどり着く境地なのだと思います。

「ハザマ世界に入ると時間の流れが止まって見えましたけど。逆なんじゃないですかね。毎回巻き戻って逆に進んで、もしくは何一つ進んでない状態からイバラシティの町の時間に戻ってたんだとしたら、過ぎた時間に対する因果の中で『除外された部分』『そうならなかった可能性』の部分が、そのままハザマ時間になってるんじゃないですか?」

 『否定された世界』からの『侵略』。そう、サカキという人は軽く説明していました。
 つまり、無数に発生した『はず』の時間、刻めるはずだったけれど存在し得なかった時間。過去になることもできずに宙ぶらりんに行き場を無くしたままの因果。そういった無数の多様な可能性が最後に見せる悪夢のようなもの、それがハザマでありアンジニティ(否定)、という勢力なのだとしたら。

「タイムパラドクスには可能な限り関わるな、って、割とSFものじゃ定説なんだけどな」

「でも、これだけ巻き込まれてますし、色々考えておくのは無駄じゃないですよ」

 長針が12時に戻りつつあり、周囲の光景が一気に歪んでいきます。予測が確かであれば、一旦時間が『始まったばかりのその前』まで巻き戻ることになるのかもしれません。
 そのとき、自分はどこでどうなっているんでしょうか。この町に迷い込んだときのように、また電車の中という可能性が高いでしょう。
 そうなったら、この町であったことは、いったいどうなるんでしょうか。
 おそらくわずか数日にも満たないだろう、まさしく白昼夢のような途中下車の旅。そう言うだけでは、あまりにも色々なことがありすぎたような気がします。
 ああ、そうだ、何か、言っておくことはないだろうか。そう思いかけたところで、ふと、マッケンジーさんが口を開きます。
 
「あー、そういやお前、名前なんだっけ」

「へ?」

 突然聞かれて、私は怪訝そうな顔になります。そういえば、名乗ってませんでしたっけ?そう言いかけて気がつくと、自分の視界の横で、両開きのドアがゆっくり閉じていきます。

 
 あのときの電車、そのときのままの荷物。でも、唯一違うのは、視界のはしに見える隣の車両に、先ほどまで一緒にいた後ろ姿が見えたような気がしました。
 敢えて視線は向けず、私は小さく息を吐きました。

「…おかしな事になりそうだなあ…」


 でも、なんとなく悪い気もしないあたり、自分もまだまだなのかもしれません。


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特に何もしませんでした。















コガラ研究会
ENo.1249
マッケンジー
ENo.1583
コガラ
ハザマに生きるもの
ダンデライオンA
ダンデライオンB
















コガラ研究会
ENo.1249
マッケンジー
ENo.1583
コガラ
イバラシティ観光中
ENo.1071
ラノザ
ENo.1072
クラリス
















チナミ区 H-15:釣り堀


コガラ研究会
ENo.1249
マッケンジー
ENo.1583
コガラ
立ちはだかるもの
マイケル
マイケル弐式
マイケル参式







チナミ区 H-15:釣り堀



マイケル
「上出来ですね。それでは、どうぞどうぞ。」


チェックポイントから天に向け、赤色の光柱が立つ。

次元タクシーで行けるようになったようだ。






マッケンジー(1249)石英 を入手!
コガラ(1583)ド根性雑草 を入手!
コガラ(1583)花びら を入手!
マッケンジー(1249)花びら を入手!
コガラ(1583)何か柔らかい物体 を入手!
マッケンジー(1249)何か柔らかい物体 を入手!
マッケンジー(1249)何か柔らかい物体 を入手!






特に何もしませんでした。





マッケンジー(1249) に移動を委ねました。

チナミ区 D-2(ベースキャンプ)に戻りました!
体調が全回復しました!

チナミ区 H-15:釣り堀』へ採集に向かうことにしました!
   - マッケンジー(1249) の選択は チナミ区 H-15:釣り堀

MISSION - 未発生:
   - マッケンジー(1249) の選択は チナミ区 H-15:釣り堀(同行者が達成済み)













―― ハザマ時間が紡がれる。




「……時計台に呼ばれてしまいましたが、はてさて。」
エディアン
「なーんか、嫌な予感がします。」



黒髪に蒼い瞳、黒スーツ。
細く鋭い目で怪しげな笑顔を頻繁に浮かべる。
整ったオールバックだが、中央の前髪がすぐ垂れる。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。



ふたりが時計台を見上げると、時計の針が反時計回りに動き始める。



エディアン
「ほら……ほらぁ……。」

「どういうことでしょうねぇ。」



針の動きは加速し、0時を指したところで停止する。



時計台から、女性のような声――




「――お疲れ様です御二方。役目を担ってくれて、感謝してます。」



エディアン
「……ワールドスワップの能力者さんですよね。
 機会を与えてくれて、感謝していますよ?」

「お姿は拝めないんですかねぇ。私は興味津々桃色片想いなのですが。」



声は淡々と、話を続ける。




「どうやらこのワールドスワップ、時計の進みが狂っているようです。
 特殊な因子を含めてしまった為と能力が訴えます。その因子が――」

「――榊さん、貴方のようですね。何か、心当たりは?」




「大いにございます!特殊な世界の住人ゆえ、私は今や特異な存在なのでしょう。
 妻に『貴方は変人』とよく言われていましたが、そういうことでしたか!納得ですッ」

「では、役目を果たすのは難しいということでよろしいですか?」




「……………………」




「……? ……どうしました?」




「……仕切り直し、世界線を変更する、と能力が言ってきます。
 貴方が案内役にならない世界線。イバラシティも、アンジニティも、新たなものになる……と。」



エディアン
「……そ、そんなことまでできてしまう能力?
 ワールドスワップという名の範疇を超えてません?」

「世界線を別のものと交換する……と考えるなら、ギリギリ……ですかね。
 というか、スワップから外れた現象は既に起こっていますが。」




「これは能力ではなく、……呪い。呪いという言葉が合う。
 今まで勝手に発動した数度、自分への利はない。制御下にない、把握できない、呪い。」

「……………………」

「ハザマへの次の転送時間に、ハザマに転送される代わりに、世界線が変更される。
 そして、案内役も、転送対象も、変わる。」

「変わるものは、多いだろう。しかし変わらぬものも、あるだろう。」



エディアン
「別の世界線、ですものね。
 ……どうせなら私がアンジニティにいない世界線がいいんですけど。」

「……なるほど、奇妙な枝の正体は世界線操作者でしたかッ!
 少なくとも私が案内役となれない世界線になるのですね、残念です。」




「……………………」

「連絡は終わり。さようなら。」



声はそこで終わる。








「さて…… とても短い間ではありましたが、
 エディアンさん、皆様、お付き合いありがとうございました!」
エディアン
「お別れですか。悪人顔っぽくて敵視しやすい相手だったんですけどねー。」

「こんな素敵な笑顔を悪人顔呼ばわりとは、失礼な娘さんです。
 なるほどアンジニティにいらっしゃるわけですねぇ。」
エディアン
「……うるっさいですね。事情は人それぞれあるんですよ、色々!」









「……それでは、」
エディアン
「……それでは、」




榊がこちらを向き、軽く右手を挙げる。



エディアンもこちらを向き、大きく左手を振る。








「お疲れ様でした。」
エディアン
「お疲れ様でしたー!」








テストプレイはこれにて終了となります。



ご協力ありがとうございました!



本プレイについては Notice を御覧ください。







ENo.1583
橋部渡 こがら
ジョーバンラインに乗ってはるばる遠方からやってきた、風呂敷包みをかかえた年代不詳の人。一応仕事は『行商』だと説明するものの包みの中身は自分でもよくわかっていない雑多かつ様々な商売道具に満ちているらしい。
イバラシティの異変に巻き込まれる形で里帰りの途中で下車した。
30 / 30
445 PS
チナミ区
D-2
行動順5【順応】AT・DF・DX・HL↑
5000
360







Noアイテム名種類強さ効果1効果2効果3(素材・食材・消耗の場合は詳細等)
1不思議な武器武器10【射程1】
2不思議な防具防具10
3不思議な装飾装飾10
4黄色いレプユニNo.7防具25防御10
5染め抜きのふろしき武器20回復10【射程3】
6ネジ素材15[武器]混乱10(LV25)[防具]追撃10(LV25)[装飾]貫通10(LV25)
7ネジ素材15[武器]混乱10(LV25)[防具]追撃10(LV25)[装飾]貫通10(LV25)
8駄木素材10[武器]体力10(LV20)[防具]防御10(LV20)[装飾]攻撃10(LV20)
9素材10[武器]束縛10(LV25)[防具]加速10(LV25)[装飾]敏捷10(LV10)
10ネジ素材15[武器]混乱10(LV25)[防具]追撃10(LV25)[装飾]貫通10(LV25)
11素材10[武器]束縛10(LV25)[防具]加速10(LV25)[装飾]敏捷10(LV10)
12ド根性雑草素材15[武器]火纏10(LV25)[防具]鎮痛10(LV15)[装飾]復活10(LV15)
13花びら素材10[武器]地纏10(LV25)[防具]回復10(LV10)[装飾]祝福10(LV20)
14何か柔らかい物体素材10[武器]祝福10(LV20)[防具]鎮痛10(LV20)[装飾]防御10(LV20)
最大所持可能数[50]




異能・生産
名称LV説明
自然10植物/鉱物/地
幻術10夢幻/精神/光
変化10強化/弱化/変身
武器25武器作製に影響
付加7装備品への素材の付加に影響

アクティブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
ブレイク5020敵:攻撃
ピンポイント5020敵:痛撃
クイック5020敵2:攻撃
ブラスト5020敵全:攻撃
ヒール6020味傷:HP増
ストーンブラスト6040敵:地撃
シャイン5060敵貫:SP光撃&朦朧
ストレングス50100自:AT増
アマゾナイト5060自:LK増
ロックスティング6050敵:地痛撃
サンダーフォーム50140自:光特性・麻痺LV増
クラック50160敵全:地撃&次与ダメ減
ストライキング50150自:MHP・AT・DF増+連続減
スタードリーム50200味全:HP増+祝福
ジェイド60150自:鎮痛LV・LK増
ライトジャイアント50200自:AT増(5T)+領域値[光]3以上ならDF増(5T)

パッシブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
攻撃550【戦闘開始時】自:AT増
防御550【戦闘開始時】自:DF増
器用550【戦闘開始時】自:DX増
敏捷550【戦闘開始時】自:AG増
回復650【戦闘開始時】自:HL増
活力550【戦闘開始時】自:MHP増
体力550【戦闘開始時】自:MSP増
治癒650【自分行動前】自:HP増
鎮痛650【被攻撃命中後】自:HP増
幸運650【戦闘開始時】自:LK増
光特性回復520【戦闘開始時】自:光属性スキルのHP増効果に光特性が影響
上書き付加500【常時】[スキル使用設定不要]生産行動『効果付加』時、効果2に既に付加があっても上書きするようになる。





被研究カード名/スキルEPSP説明
輝く1
(ヒールポーション)
060味傷:HP増
テッポウウオ
(リップル)
0150敵全:水痛撃(対象の領域値[水]が高いほど威力増)
試験データ04
(ファイアボール)
0180敵全:火撃




[深度]スキル名[深度]スキル名[深度]スキル名
[ 3 ]ストーンブラスト[ 1 ]ストレングス[ 3 ]ロックスティング
[ 1 ]ストライキング[ 3 ]ジェイド



PL / あな