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[基本]OK. [戦闘]OK. [取引]OK. [スキル]OK. 




ハトとハードボイルド 第六回

時が過ぎる。それまで気がつかなかったのが信じられないが、マッドシティからジョーバンアーバンラインに揺られて訪れていた、このイバラシティでマッケンジーは半ば呆れたふうに視線を巡らせていた。

駅前にあった大時計も、彼がポケットに忍ばせている古臭い懐中時計の針も、あまり開くことがない携帯電話の表示も、それぞれが十二時から一時に迫る時刻を指し示している。正午ではなく深夜である。だが空は奇妙にどんよりと曇っていて、星すらも見ることはできないし、街灯に煌々と照らされているわけでもない町の姿も闇夜ではなく、向こうまで視界を通すことができる。

「どうかしたんですか?」
「いや、どーもしねえよ。なにもオカシなことはおきちゃいねえ」

コガラだかハシブトガラだかシジュウカラガンだかが首を傾げているが、この奇妙な世界が、なにもおかしなことがおきていない当たり前の世界なのである。足元に確かに存在する白昼夢、それが彼らのいる場所なのだ。

このふざけた世界で、彼らは不思議な力を用いることができる。シジュウカラガンとかいう娘は、下げている風呂敷から意図しない品々を取り出すことができて、マッケンジーは、世界中のどこにでもいるハトを力に変えることが、逆に力をハトに変えることができる。理屈でも理論でもなく、できてしまうのだから仕方がない。

「それにしても、さっきの何だったんですか」

シジュウカラガンが言う、さっきの、とはマッケンジーが試しに呼び出してみた力である。力をハトに変えることができるなら、集められるだけ集めた力をまとめてハトにしたら何が現れるだろうかと思った。試してみた。にわかに、向こうまで見通すことができるはずの視界が遮られると、見上げるほど大きなハトのようなものがそびえていた。どこも見ていないかに見える、大きな丸い目が大時計の文字盤ほどもある。

それはただ現れたというだけで、実のところ大した力をふるうでもなくやがて消えてしまったのだが、集められるだけ力を集めたときに、マッケンジー自身の力も相当奪われていたらしく、膝が老人のように震えるとしばらくは立っているのもやっとになったほどである。まるで使いこなすことができなかった、これが彼の本来の能力なのであろうか。

「マッケンジーさん。あなた、間違っても立派なヒトにならないでくださいね」
「そいつは大丈夫だな。だが、なんでそんなことを聞くかね」
「あなたにでなくハトに世界が滅ぼされそうですもの」

もしもブレーキがかからず、マッケンジーの存在すら必要とせず、あらゆる力が巨大なハトに姿を変えてしまえば、確かに世界がどうにかなってしまいそうではある。偉大な魔法使いがドラゴンを呼び出すとかそんな類ではなく、できの悪いホラー映画できのくるった男が自分をいけにえにしてアザトホスを呼び出してしまう、そんなものが近いだろうか。

彼らは明らかに自分でも使いこなせない力を与えられていた。この、わけのわからない町で。時間や世界に対する認識があいまいであることに、不思議と違和感を覚えないまま。彼らの状況には何か理由があるのだろうか。例えばだが、他の連中も同じように自分では使いこなすことができない力を与えられていて、誰かが愚かにもアザトホスを呼び出してくれないものかと期待を込めて見守る。どうせいけにえになるのは振り回される彼らだけなのである。

そこまで考えたところで、唐突に大時計の針が十二時半を指して、ボーン、ボーンというけたたましい音を立てる。なぜこんな時間に時計が鳴るのか、そもそも、駅前から離れてずいぶん道沿いに歩いてきた、公園でもないこんな場所にどうして大時計があるのか。まるでドリームランドから呼び戻すべく鳴らされた、あらかじめ針が合わされていた目覚まし時計のように。

(お時間になりました!これでテストは終了になります、貴方は期待したほどではありませんでしたが)

忌々しい黒スーツ姿の男の声が聞こえた。声だけだ。期待したほどではないとはずいぶんな物言いだが、あるいは彼がたどり着く可能性を見出すことができたかもしれぬ。だがここから先は、もう一度世界を作り直してから「本番」に挑んでもらわなければならぬ。そうでなければ世界を壊しかねないから?そうではない。テストなんかで世界を壊してもつまらないからだ。

風景は変わらないのに、地面だけが失われて強烈な落下感にマッケンジーは襲われる。彼の視界に映るイバラシティの世界は何一つ変わらないが、耐えがたい感覚がこの世界と能力から、彼を引きはがそうとしているらしい。意識を失いそうになって、その前に、マッケンジーは肝心なことを思い出すと、この短い時間の彼の同行者に声をかけた。同じく強烈な感覚に襲われているらしい、風呂敷娘に視線を向ける。

「あー、そういや、オメーの名前なんだっけ?」
「・・・!」

唐突に視界と感覚が切り替わった。ベルの音に続いて、車中に響く「ドアが閉まります」の音声。慌ててシートから腰を浮かせた新沼ケンジは駅のホームに降りる。ここ数日、彼の探偵事務所は閑古鳥という名のバードにフレンドリーだったから、もう少し真面目に営業をしなければいずれ珈琲の一杯も飲めなくなるだろう。

ではその前に珈琲の一杯でも飲んで英気を養うべし。行きつけの喫茶店にでも行こうかと、長い脚伸ばそうとした彼は、ふと、奇妙な感覚にとらわれる。ゆっくりと走り出した車両に座っている、物売りの娘の姿にどこか見覚えがあるような気がしたのだ。知り合いか、以前の依頼人か、職業柄人の顔や名前を覚えるのが得意なはずの新沼ケンジだが、確かに覚えのある彼女の名前をどうしても思い出すことができない。

階段脇に据えられている、上りしかないエスカレータに乗って、自動改札をくぐったら騒々しい駅前に出る。日差しがまぶしくて思わず目を細める。こんな感覚が久しぶりのような気がして、奇妙に思える。駅前には、ごく当たり前にハトがたくさんいて、でーでーと呑気に鳴いているが、どうにもハトというやつは好きになれない。だいたい、あのどこも見ていないような丸い目の奥で何を考えているか知れたものではない。いずれハトに世界が滅ぼされるといわれてもオレは驚かないね、どうしてだか、そんな悪態をつきたくなる。

「まあいいさ、そのうち思い出すだろう」

何を思い出すのか、それも彼は気にしないことにする。人間は覚えていてよいことと思い出せばよいことの二つを知っているのだ、とはたったいま彼が考えたばかりの格言である。こんな騒々しい町中には珍しく、ハトだらけのトリたちの中に一羽だけやたら小さな、スズメよりもひとまわりは小さそうな小鳥がいるのを見て新沼ケンジは何かを思い出しそうになった。そうだ、あれはたしかシジュウカラというやつだったか。

ちがいます。






特に何もしませんでした。















コガラ研究会
ENo.1249
マッケンジー
ENo.1583
コガラ
ハザマに生きるもの
ダンデライオンA
ダンデライオンB
















コガラ研究会
ENo.1249
マッケンジー
ENo.1583
コガラ
イバラシティ観光中
ENo.1071
ラノザ
ENo.1072
クラリス
















チナミ区 H-15:釣り堀


コガラ研究会
ENo.1249
マッケンジー
ENo.1583
コガラ
立ちはだかるもの
マイケル
マイケル弐式
マイケル参式







チナミ区 H-15:釣り堀



マイケル
「上出来ですね。それでは、どうぞどうぞ。」


チェックポイントから天に向け、赤色の光柱が立つ。

次元タクシーで行けるようになったようだ。






マッケンジー(1249)石英 を入手!
コガラ(1583)ド根性雑草 を入手!
コガラ(1583)花びら を入手!
マッケンジー(1249)花びら を入手!
コガラ(1583)何か柔らかい物体 を入手!
マッケンジー(1249)何か柔らかい物体 を入手!
マッケンジー(1249)何か柔らかい物体 を入手!






料理LV5 UP!(LV5⇒10、-5CP)

ItemNo.6 雑木 から防具『ズボン』を作製しました!
 ⇒ ズボン/防具:強さ52/[効果1]防御10 [効果2]- [効果3]-

ItemNo.8 毛 から防具『派手なズボン』を作製しました!
 ⇒ 派手なズボン/防具:強さ35/[効果1]加速10 [効果2]- [効果3]-

ItemNo.13 ボロ布 から防具『地味なズボン』を作製しました!
 ⇒ 地味なズボン/防具:強さ35/[効果1]体力10 [効果2]- [効果3]-


コウ(1353) とカードを交換しました!

花火セット (フレイムレゾナンス)






チナミ区 D-2(ベースキャンプ)に戻りました!
体調が全回復しました!

チナミ区 H-15:釣り堀』へ採集に向かうことにしました!
   - マッケンジー(1249) の選択は チナミ区 H-15:釣り堀

MISSION - 未発生:
   - マッケンジー(1249) の選択は チナミ区 H-15:釣り堀(同行者が達成済み)













―― ハザマ時間が紡がれる。




「……時計台に呼ばれてしまいましたが、はてさて。」
エディアン
「なーんか、嫌な予感がします。」



黒髪に蒼い瞳、黒スーツ。
細く鋭い目で怪しげな笑顔を頻繁に浮かべる。
整ったオールバックだが、中央の前髪がすぐ垂れる。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。



ふたりが時計台を見上げると、時計の針が反時計回りに動き始める。



エディアン
「ほら……ほらぁ……。」

「どういうことでしょうねぇ。」



針の動きは加速し、0時を指したところで停止する。



時計台から、女性のような声――




「――お疲れ様です御二方。役目を担ってくれて、感謝してます。」



エディアン
「……ワールドスワップの能力者さんですよね。
 機会を与えてくれて、感謝していますよ?」

「お姿は拝めないんですかねぇ。私は興味津々桃色片想いなのですが。」



声は淡々と、話を続ける。




「どうやらこのワールドスワップ、時計の進みが狂っているようです。
 特殊な因子を含めてしまった為と能力が訴えます。その因子が――」

「――榊さん、貴方のようですね。何か、心当たりは?」




「大いにございます!特殊な世界の住人ゆえ、私は今や特異な存在なのでしょう。
 妻に『貴方は変人』とよく言われていましたが、そういうことでしたか!納得ですッ」

「では、役目を果たすのは難しいということでよろしいですか?」




「……………………」




「……? ……どうしました?」




「……仕切り直し、世界線を変更する、と能力が言ってきます。
 貴方が案内役にならない世界線。イバラシティも、アンジニティも、新たなものになる……と。」



エディアン
「……そ、そんなことまでできてしまう能力?
 ワールドスワップという名の範疇を超えてません?」

「世界線を別のものと交換する……と考えるなら、ギリギリ……ですかね。
 というか、スワップから外れた現象は既に起こっていますが。」




「これは能力ではなく、……呪い。呪いという言葉が合う。
 今まで勝手に発動した数度、自分への利はない。制御下にない、把握できない、呪い。」

「……………………」

「ハザマへの次の転送時間に、ハザマに転送される代わりに、世界線が変更される。
 そして、案内役も、転送対象も、変わる。」

「変わるものは、多いだろう。しかし変わらぬものも、あるだろう。」



エディアン
「別の世界線、ですものね。
 ……どうせなら私がアンジニティにいない世界線がいいんですけど。」

「……なるほど、奇妙な枝の正体は世界線操作者でしたかッ!
 少なくとも私が案内役となれない世界線になるのですね、残念です。」




「……………………」

「連絡は終わり。さようなら。」



声はそこで終わる。








「さて…… とても短い間ではありましたが、
 エディアンさん、皆様、お付き合いありがとうございました!」
エディアン
「お別れですか。悪人顔っぽくて敵視しやすい相手だったんですけどねー。」

「こんな素敵な笑顔を悪人顔呼ばわりとは、失礼な娘さんです。
 なるほどアンジニティにいらっしゃるわけですねぇ。」
エディアン
「……うるっさいですね。事情は人それぞれあるんですよ、色々!」









「……それでは、」
エディアン
「……それでは、」




榊がこちらを向き、軽く右手を挙げる。



エディアンもこちらを向き、大きく左手を振る。








「お疲れ様でした。」
エディアン
「お疲れ様でしたー!」








テストプレイはこれにて終了となります。



ご協力ありがとうございました!



本プレイについては Notice を御覧ください。







ENo.1249
新沼ケンジ
本名はシンヌマ・ケンジ。

チバ県マッドシティ出身の探偵。
ジョーバンアーバンラインに乗ってイバラシティにやって来た。

どこからでもハトが出てくるハト魔法を使いこなす。

ハトは出てくる場所の周囲にある生き物から生成されるので、
ハトが増えれば増えるほど近くにいるものは消耗していく。
30 / 30
445 PS
チナミ区
D-2
行動順2【疾駆】AG↑
5000
375







Noアイテム名種類強さ効果1効果2効果3(素材・食材・消耗の場合は詳細等)
1不思議な武器武器10【射程1】
2不思議な防具防具10
3不思議な装飾装飾10
4微動だにしないドバト(1)武器20攻撃10【射程1】
5黄色いレプユニNo.17防具25敏捷10
6ズボン防具52防御10
7パンの耳食材10[効果1]防御10(LV10)[効果2]治癒10(LV20)[効果3]攻撃10(LV30)
8派手なズボン防具35加速10
9素材10[武器]束縛10(LV25)[防具]加速10(LV25)[装飾]敏捷10(LV10)
10吸い殻素材10[武器]炎上10(LV25)[防具]道連10(LV20)[装飾]火纏10(LV25)
11素材10[武器]束縛10(LV25)[防具]加速10(LV25)[装飾]敏捷10(LV10)
12美味しい果実食材15[効果1]敏捷10(LV10)[効果2]復活10(LV10)[効果3]体力15(LV25)
13地味なズボン防具35体力10
14石英素材15[武器]反射10(LV30)[防具]地纏10(LV30)[装飾]防御10(LV15)
15花びら素材10[武器]地纏10(LV25)[防具]回復10(LV10)[装飾]祝福10(LV20)
16何か柔らかい物体素材10[武器]祝福10(LV20)[防具]鎮痛10(LV20)[装飾]防御10(LV20)
17何か柔らかい物体素材10[武器]祝福10(LV20)[防具]鎮痛10(LV20)[装飾]防御10(LV20)
最大所持可能数[50]




異能・生産
名称LV説明
呪術10呪詛/邪気/闇
具現10創造/召喚
百薬10化学/病毒/医術
防具25防具作製に影響
料理10料理に影響

アクティブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
ハトブレイク
(ブレイク)
5020敵:攻撃
ハトピンポイント
(ピンポイント)
6020敵:痛撃
ハトクイック
(クイック)
6020敵2:攻撃
ハトブラスト
(ブラスト)
5020敵全:攻撃
ハトヒール
(ヒール)
6020味傷:HP増
ハトダークネス
(ダークネス)
5060敵:闇撃&盲目
クリエイトハト
(クリエイト:タライ)
7040敵:攻撃&朦朧・混乱
ハトヒールIII
(ヒールポーション)
5060味傷:HP増
ハトファントム
(クリエイト:ファントム)
50140自:衰弱LV増
ヴェノム博士
(ヴェノム)
5050敵:猛毒・麻痺・衰弱
ハトシリンジ
(クリエイト:シリンジ)
5060敵:痛撃&自:HP増
ハトドレイン
(エナジードレイン)
60160敵:闇撃&DF奪取
コロージョン5070敵貫:腐食
サモンハト
(サモン:レッサーデーモン)
60400自:レッサーデーモン召喚+HP減
ペリル50130敵:闇撃&何か肉体変調
ポーションラッシュ52200味傷6:HP増

パッシブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
攻撃550【戦闘開始時】自:AT増
防御550【戦闘開始時】自:DF増
器用550【戦闘開始時】自:DX増
敏捷650【戦闘開始時】自:AG増
回復550【戦闘開始時】自:HL増
活力550【戦闘開始時】自:MHP増
体力550【戦闘開始時】自:MSP増
治癒550【自分行動前】自:HP増
鎮痛550【被攻撃命中後】自:HP増
幸運650【戦闘開始時】自:LK増
ハトハトハト
(召喚強化)
520【常時】異能『具現』のLVに応じて、自身の召喚するNPCが強化





被研究カード名/スキルEPSP説明
黑い巨神
(ブレイク)
020敵:攻撃
空間衝突
(レックレスチャージ)
080自:HP減+敵全:風痛撃
『お狐さま』
(エネルジコ)
080自:MHP・MSP増
回避風撃
(スカイディバイド)
0200敵貫:風撃&風耐性減
血鏡
(ブロック)
060味傷:HP増+護衛
花火セット
(フレイムレゾナンス)
0140自:火特性・火耐性増




[深度]スキル名[深度]スキル名[深度]スキル名
[ 3 ]クリエイト:タライ[ 3 ]エナジードレイン[ 3 ]サモン:レッサーデーモン



PL / TOSHIKI