［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

『悠里も優香も良い子に育って嬉しい、きっと色んな事がこれからもあるけど、貴方達が幸せなら母さんはなんだって嬉しいよ。
間違ってたら怒るけど、間違わずにいられる人なんでいないわ。こけてからじゃないと、こけたら痛いとは分からないもの。
…沢山学んで、沢山遊んで、沢山やりたい事をしてほしい。
そしたら、貴方達が健やかならいつまでも頑張れそうだもの。
厄神様も、きっと貴方達の幸せを願っているわ』


宿守悠里の、中学生の頃の話。


※

以前よりも1人でいる事が増えた。
小学校からそのまま上がって来た人も多い中、中学生というこの時期、とてもではないがあまり近寄れないだろう。

いじめられてるわけでもない、隣の席の人と普通に話もした、必要とあれば普通に声はかけられ笑って話せる程度には、普通だ。

単に、必要がないなら、皆肩が触れるだけでも怯える、ただ、ただ、それだけ。
それなら……別に、1人で良い。そんな事を考えていた。すれてる方が格好良いとでも思っていたのではないか？今なら思うが、当時は怖かったんだ、何もかもが。
友人の悲鳴は頭に染み付いて消えやしない、激昂したガキ大将の事も忘れやしない。

どんなものだって使いようだとは分かるが、貧困なこの頭では分かりようがなかった。使いようとは？優香姉さんの言う事は、いまいち分からなかった。

優しい異能が良かった。触った蕾が開花するだとか。そんなので良かったのにと、皆の異能を見ながらぼんやりと。そう、それこそ母さんみたいな異能が良かった。

母さんの異能、自分の受けた傷を感情エネルギーを利用して回復をする。
ただし、それは爆発的な物に限る、感情の爆発の際に生じるエネルギー、それによって体を回復。しかし、日常に置いてそれが発動する程の感情の揺らぎは発生しない。
加えて、回復に使用した感情エネルギーは、異能なしで本来治す期間の分だけ強く固定化される。という代償がかなり痛手となる類の物だ。
故に、そんなに便利ではないわよ、と母さんは言っていたが癒しの力を持つ異能に憧れを持っていた事もあった。

人に使用こそ出来ないが、癒しの力は私のそれとは反していた。
だから………羨ましかった。
皆が体育の授業をする中、木陰で見学をしている私は、少し高くなった秋空に視線を送り、考えては、過ごす。
前の授業の時に強烈な目眩と吐き気で倒れたお陰でそこそこ好きな体育の時間はこのザマ。
難儀な体である。
それを小さく笑う様にくくってる髪が、そよ風に揺られる。

＊


家に帰れば、買い物をした荷物を置いて誰もいないと分かっているのに「ただいま」と言う。これを行ったら帰って来たという感じがする、という自身の感覚だ。
両親は神社、姉は部活で帰りが遅い。
自分は帰宅部、1番最初に家に着くのも当然か、そう思いながらもその思いの中に宿る少しの寂しさ。
体は正直強い方でもない、故にまっすぐ帰る事しか殆ど出来ない。
だから尚更、我儘だと思った。

鞄から三者面談のプリントを出す。進学先、とりあえず公立の高校を受けようと思うがどこにするか…家から近い所が良い。
やってみたい事はある、が…その為に私立に通うにはお金もそこまで余裕はない。
推薦、なんて物も無理だ。自分の学力や成績はその域では全くない。
ぐしゃり、雑に鞄に戻す。考えるのが、面倒になった。

学ランだけ脱いでエプロンを着れば、母の手書きのレシピ帳を開いて目的のページを探る、ペンで一発書きをしているが、誤字が多いから修正代わりの毛虫があちらこちらに見える。
近所のスーパーの豆腐が安かったから麻婆豆腐にするか、と。花山椒を多めにいれる辛めの麻婆豆腐を我が家は好む。
器官に入って度々むせてしまうのだが、私も好きだ。

そんな何気無い事を考えている中家の電話が鳴れば、すぐ受話器を取る。


『悠里、もう帰ってる？』

母さんかと思ったら姉さんだった、何やら随分と息を切らせている、
しかし、何があったのだろう、姉さんは基本冷静沈着、といった印象なのだが随分と珍しいと。

『ごめんなさい、帰ったばかりなのに…あのね、落ち着いて聞いて。母さんが──』



聞き終えるや否や、病院に向けて自転車でがむしゃらに走らせていた。


※

私が倒れたという旨の連絡が母さんに学校から連絡を受けていたらしく、迎えに行こうと自転車を走らせていた最中──



「悠里、母さんの状態は落ち着いたみたいだ。と言ってもまだ意識は戻らないみたいだが…一旦家に帰った方が良いんじゃないか…？父さんが病院に残るから……お前も優香も疲れただろう」

廊下のベンチで黙って俯いていた私に暖かいお茶を差し出しながら声をかけてくれ、隣に座っている姉さんにも同じくお茶を渡しながら…その父さんは優しくて、優しいから、異常事態だと分かる。
普段は怖い人ではないが、厳しい人ではあった、必要以上の厳しさは持ち合わせてはいなかったが、厳格で古風な人だ。

「…明日、学校休みだし……私はここに残る。母さんの意識が戻るまで…ここに残りたい…」

力なくそう返答するしかなかった。
意識が戻って、自分の名を呼ぶまで、自分達の名を呼ぶまで安心は出来ない。寝る気も食べる気も起きないから、そんな心境。
それに対してムッとされるわけでもない、分かるのだろう、そして今この場にいる私含め家族は皆混乱と戸惑いの只中にある。故に、それを咎めてる余裕も父さんにはないのだろう。

「じゃあ、私家から母さんのパジャマとかタオルとか持ってくるね。意識が戻っても入院は間違いないから…悠里とお父さんはお母さんの側にいてあげて」

優香姉さんはそう申し出て、出来る限りいつもと変わらない微笑みを浮かべながら静止或いは次の返事。それを待たずに姉さんはブレザーを着直して病院の外へ走り出す。
姉さんに感謝する暇もなく、私と父さんの2人になれば重苦しい空気。沈黙。

そのまま、何も言い出せず姉さんが戻ってくるまで…
こんな時に初めて分かる、父さんは…ただ不器用なだけの人なんだと。


※

母さんがハッキリと意識を取り戻したのはその5日後、劇的な再会──
とはいかなかった、すぐに面会出来る様子ともいかず…

当然私はその間ずっと病院にいられたわけではない、毎日通いこそしたが学校にはその間も行った。…正直授業が頭に入らなかったが、それでも心配をかけるわけにはいかないと、半ば気力で保っていた節があるだろう。
恐らく姉さんや父さんも…

面会が可能になってから、あらかじめ母さんの容態について医者から話は聞いていた、から話す時は出来る限り平静を保つ、いつも通りにしようと3人で決めた。

「悠里ったら故障の蓋をひっくり返しちゃって、辛い焼きそばが出来たのよ」

「だ、だってあんなにすぐポロリと取れるとは思わなかったから！！」

こうやって、いつも通りに話し、その話に笑う母さんと、横で堪えきれずに肩を揺らす父さん。
父さんは、母さんが今みたいになってから笑ったりも出来る限りする様になった。
少しだけ前とは違うけど、いつもの宿守家の様子だ。
……いつも通り、いつも通りだ。


私達の維持して、作ってるいつも通りだ…
私は、耐えられるだろうか……そんな事を片隅にしまい込み、押さえ込みながら──





その後、後遺症が残ったまま、母さんは退院した

ItemNo.7 パンの耳ラスク を美味しくいただきました！
　体調が 1 回復！（11⇒12）
　今回の全戦闘において 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

悠里(1228) は 雑木 を入手！
悠里(1228) は 毛 を入手！

魔術LV を 5 UP！（LV5⇒10、-5CP）

ItemNo.8 ふさふさなお祓い棒 に ItemNo.11 ネジ を付加しようとしましたが、LVが足りないようです。
ItemNo.4 巫女服 に ItemNo.12 不思議な石 を付加しました！
　⇒ 巫女服／防具：強さ10／［効果1］－ ［効果2］敏捷10 ［効果3］－／特殊アイテム

ItemNo.10 交通安全のお守り に ItemNo.9 花びら を付加しようとしましたが、LVが足りないようです。

ファイアボール を習得！
エクスターペイト を習得！
火炎避け を習得！

チナミ区 K-14（道路）に移動！（体調12⇒11）
チナミ区 K-15（道路）に移動！（体調11⇒10）
チナミ区 J-15（道路）に移動！（体調10⇒9）
チナミ区 I-15（道路）に移動！（体調9⇒8）
チナミ区 H-15（チェックポイント）に移動！（体調8⇒7）

採集はできませんでした。
　　 - 悠里(1228) の選択は チナミ区 E-5：出発地（ベースキャンプ外のため無効）

MISSION!!
チナミ区 H-15：釣り堀 が発生！
　　 - 悠里(1228) が経由した チナミ区 H-15：釣り堀

―― ハザマ時間が紡がれる。









時計台の前でタバコをふかす、ドライバーさん。






時計台をぼーっと見上げる。






自分の腕時計を確認する。






･･･とても嫌そうな表情になる。

棒のような何かが釣りを楽しんでいる。







元気なエビをもらったが、元気すぎて空高くジャンプして見えなくなる。

　

　

　






地面からマイケルと同じようなものがボコッと現れる。