初めての戦闘。
まさか・・・俺が本当に戦えるとは思っていなかった。ナレハテ・・・ああいう人型じゃなければ抵抗は少ないけれど。
・・・そういう意味じゃアンジニティを相手にも、もしかしたら戦えるのかな。だってあいつら人型じゃないんだろ?だったら・・・。
・・・くそっ。できる気がしない。人型じゃない、なんて俺の中じゃ別におかしいことじゃない。
だって俺オタクだぜ?異形だって性癖だしさ。モン娘だって大好物だもん。相手に意思があって言葉の疎通ができる。それだけで・・・抵抗はするよ。相手だって抵抗するだろうしさ。普通の悪役のが気が楽だ
いっそのことファンタジーの化物の方が気が楽だったろうに。相手が人型じゃなきゃ、俺だって普通に戦えたはずだ。
相手が意思があって、言葉が話せる。それだけで・・・もう、いやだ。
なんで戦わなくちゃいけないんだ。なんで俺の住んでたところなんだ。なんで俺が巻き込まれなくちゃいけないんだ。
なんで・・・。なんでとしか言えなくなる。
こう考えると、平和だった頃は本当に幸せだったな。好きな子もいて、いろんなことが起きて。ラッキースケベまであった。
実は漫画の主人公なんじゃね?とか勘違いしたこともあったな。まあ、そんなことはないんだけどさ。
漫画の主人公ならこういう状況だって何も迷わずに戦えるだろうからな。俺は戦うことができない。
・・・はぁ。すぐにこういう話になっちゃうな。気持ち悪。
最近はご飯を食べる量も減ってきた。まあ、もともと食べ過ぎだったし。これぐらいがちょうどいいんだろうけど。やつれてこないだけマシかな?加唐くんや他に人に心配された方が辛い。
いや、心配してもらって・・・。戦わなくていいようになれたほうがいいのかな。自分からじゃ、カッコ悪くて言えないけどさ。察してもらえて。俺は隠れてるだけでいいよって。
そんなことに・・・。けど、そのせいで傷つくのを見てるだけなのも。心苦しい。本当に嫌だ。
なにかの間違いであって欲しい。夢であってほしい。寝て起きたらまたあのシェアハウスで。学校で悩みながら恋のこととか考えていたい。
そういえば、その流れで思った。彼女はどうしているんだろう。彼女だけじゃない。ほかの人たちも
あいつらは無事なんだろうか。あの子は無事なんだろうか。あの人は大丈夫だろうか。
・・・実はアンジニティだったりしないだろうか。・・・そう考えると、俺から連絡取るのが怖い。
もしあの子がアンジニティだったら。俺を攻撃してきたら。俺は自分の身を渡して。・・・この仲間たちを裏切れるだろうか。・・・無理だろうな。多分、どっちつかずで答えなんて出せないと思う。今も決めれない。
やめよう。連絡が怖くて取れないなら仕方がないんだ。偶然会ったらちゃんと仲間だった!そういう幸運を祈りたい。
今すぐ目の前にみんなが現れて、みんなでアンジニティっていう侵略者を倒そう!っていう漫画みたいな奇跡を祈りたい。
そうしたら俺は、俺たちの冒険はこれからだ、っていう打ち切り漫画の締めでも全然納得する。
そうじゃないと・・・俺は本当に。何もできなくなってしまうと思うから。
・・・頼むから、俺の知り合いだけでも。みんな俺の味方であってくれ。俺の敵にならないでくれ。
俺の味方で。俺を侵略者から守ってくれ・・・
もしこの日記を誰か読むことがあったら。
お願いだ。こんな思いはもうしたくないから。
寝てる俺を・・・殺してくれ
やっぱり違う。生きていたい。あの平和な時代に返してくれ