マスクの一週間

「i7]いや、だってそんな骨だかガラクタみてーな身体で……
　げぇっ、青ダヌキーーーーッ!?
　なにこれ未来から来たの？　すげー
（丸くてデカい頭をバンバン叩いて、尻尾を引っ張ってみた）
　……あ、スイッチかこれ。直しとこ…」

「えーっと……そっちは未来に帰るんだっけ？
　違ったっけ？　まぁいいや。
　とりあえずあたしは自分とこ一度帰るからさ。
　ミスターにも挨拶ぐれーはしとくかなって。」

「ま、準備整ったらまた喚ぶとか言ってたしな。
　それまではこっちもきっちり鍛えとくわ。
　また一緒に楽しくやろーぜ。じゃあな！」

「こんにちはー。今日はレシィを始めとする皆さんが一時解散と聞いたので挨拶周りに参りました」

「急なお話しだったのでまだ気持ちの整理がカンペキじゃないですけど…”別れの際は笑顔でいなさい”とおばあちゃんから聞いたことがあるので今は忘れることにします」

「悲しい顔を人に見せたくないときマスクがあれば大丈夫だったりするんデスカネー。今からでも配布してみたらDOデスカー？HAHAHA」

「…おっと、そろそろ時間ですね。では、一休みした後の集合時にまた会えることを楽しみにしてますっ。マスクのお人は色んな意味で目立って分かりやすいので助かりますよー」

「………………」

「え！？　ちょ、ちょっと待って。盛り上げるって…あれ？　ヒーローってエンターテイナーだったの？！
…流石他の世界のヒーロー情勢は複雑怪奇…。ヒーローは敵だけじゃなくて世間とも命がけで戦ってるのね……」

「巨大化…？　ろぼっと…？　そっちの世界の物理法則と自然科学は一体どうなってるのか凄く気になるんだけど…」

「おっと、そろそろお別れの時間だわ。…まだ元の世界に帰るには早いけど、この世界から帰る前に、一応世話になった人は全部回りたいし。
それじゃあ、さようなら。ミスターマスクマン。色々と聞けて楽しかったわ」

「そうよね…二人分の力も出るよね、大好物だもの。
今日は、たくさんの人が帰るっていうし

一人二人いなくなったって、だーれも、わからないよね！」

「じゃあ、わたし、そろそろ行かなくちゃ！
（嬉しそうに振り返って歩き始めた）

（途中でピタリと足を止め）
あ、そうそう。このことは、内緒だからね。
さようならマスクのお兄さん。」

「ついに解散の時が来ましたね。いろいろとありがとうございました。私は、ようやくライフサルベージを憶えて仲間を蘇生できるようになったのですが、マスクさんへのご恩を返す機会はありませんでしたね。マスクさんが猫なで声で倒された時に蘇生できたら良かったのですが。」

「私はこの世界に残る事に決めました。次に皆さんが召喚されてくる時まで、召喚士様と一緒にお茶でも飲みながらお待ちしています。マスクさんのご健康とご活躍をお祈りします。」

「でも公務員はちょっと何かすると手当てとかそういうオプションをモリモリ付けたりできるからな……ゴレンジャーとか案外特別手当とか付いてて高給取りだったりするのかもしれない。」

「でも、殆どのヒーローは個人営業だしね。バットマンみたいな財力でもないと、正直やってられないと思う。」