ルーリエの一週間

「今回の攻略拠点は「常闇の祭祀殿-涸れる涙の道」ですね」

「時間になったら集まるのよ」

「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」

「メッセージは届いておりません」

「コンファイン助手の巫女ユミですよ」

「召喚士さんにかわってお伺いしますよ。好きな依代を教えてくださいね！」

「ドクターの依代ですね、魔石の準備は済んでますか？」

「だめですねー。ドクターの依代を使いこなすためのアビリティが不足しているか熟練度が足りないなど、条件を満たしていないみたいですよ」

「そろそろ結果が出たようであると様子を見に来たが……ふむ、調べ疲れて寝てしまったようであるな」

「いいだろう。聞いているかどうか知らんが、情報をまとめてやろうではないか」

「コンディションキープとは！」

「分類はアビリティであるな」

「状態異常に対するアビリティである。パーティーに睡眠やバランス崩しなどの異常を受けない耐性を、セットアップターン時に付加するぞ。この効果は次のセットアップターン開始まで有効だ。耐性といっても完全ではなく、五割軽減程度であるがな。だが確実に確率は減るし、マップが進めば嫌な攻撃を仕掛けてくる敵が多くなってくる。そういうマップでは効果的であるな。また、超必殺技の行動ペナルティなど、回復できない異常もあるので注意が必要である。加えて、HPを高める効果もあり、定数×熟練度％だけ、最大HPを高めることができるぞ。最大効果はそれほどでもないがな」

「……ということだ。これからもしっかり励めよ」

「ムウだむー。おなかすいたむー。マセキマセキ！」

「ルシクロ・ウトクゾーイケ！」

「むー!?」

「みみが痛いむー!?」

「ふっ。駄天使殺しの古代呪文ルシクロ・ウトクゾーイケ。聞いた相手は死ぬ！」

「ひどいむー。いじわるむー」

「──はずだったのですが、伝承間違いだったようですわ。ルシミコ・キカンバジーイケの方が良かったでしょうか」

「わたくしもしばらく前から取り憑かれておりまして、退治する方法を調べていたのですが、だめですわね」

「あっ、まーしゃるさんが２人になったむー。マセキマセキ！」

「やはり正攻法として、なにか食べさせて黙らせるしかありませんか……。しかしわたくしは、魔石なんて俗物的な持ち合わせておりませんし……」

「あっ。ひらめ缶食べます？」

「マズー」

「不評ですわね」

「マズーマズーマズー！」

「なにしてくれてやがりますか！」

「マセキほしいむー」

「わーい」

「ウマーウマー」

「そろそろ時間よ。集まりなさい」

「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ！！」

「……落ち着きなさい」

「アナタは確か、私の護衛に志願してくれているようね」

「今回は必要ないわ。次の機会に頼むわね」

「やる気は十分のようね。頑張りなさい」