ロセの一週間

「今回の攻略拠点は「怪鳥平原-精霊の杜」ですね」

「時間になったら集まるのよ」

「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」

「……メッセージの送信ですね。承ります」

「……5件のメールが届いております」

「反省したな。合格だ。」

「ロセか。帽子以外に記憶が残った。
悪いが本当に俺に名は無い。記憶が無いと言うべきか。
戦場で英雄と呼ばれてはいた記憶がある。それだけだ。
依代の名はクレイブン・フォード。
名前を統一してクレイブンと呼べばいい。」

「折角の男なのに勿体無い。俺はルーズだからな。
自由に試すも悪くないとは。ロセには判らんか。」

「どうやらロセは会話が通じ合うらしいな。
俺は呼び掛ける事は不能だ。
所有の煙草を捨てられたりしたのが些細なコミュニケーションだった。
恐らくロセ好みかもな。俺と違って楽しめる。」

「奇妙な話に…ならないか。
皆同じ状態だったな、確か。

私の、本来の体には翼がついていたのだ。
それが原因で普通の生活を送れなかったから
疎ましく思っていた。

だが、ここに来てわかったんだ。
いつの間にかその翼は無くてはならないものに
なっていたということに。

ということだ。」

「そろそろ時間よ。集まりなさい」

「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ！！」

「……落ち着きなさい」