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のら猫の一週間

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Diary
毛並み全てを後方に押しやり
鉄砲玉のように一匹の猫が飛び出す
そしてその猫のきばが毛を掻き分けのどもとに―

けんじはちょっと驚いたけれど、
特に身じろぎもしないで、そのまま脱力した。




「抵抗しないのか」

「君が僕を殺すのか、じゃれているのか、まだわからないから」

「ちぇ」

「何かようかい」




僕に噛み付いたのは、のら猫のくじら君。
まともにことばを交わすのは随分久しぶりだ。
最後に話したのは確かタカ君がクマ君をのして直ぐの頃で、
くじら君はずっとクマ君の側について、クマ君こそがボスの器だってもう一度クマ君に立ち上がってもらうようあれこれ働きかけていた。
けれどクマ君は日向ぼっこばかりしているって、ボスにふさわしいのにって、
ミケ君と僕が話している所に落ち込みにきたんだった。
あの時、落ち込んでいたけれど、くじら君は人当りの良い話しやすい子だった。
ミケ君が、くじらとオイラは仲がいい、って言っていたけれど
あれ以来くじら君が訪ねて来ることはなかった(僕が居合わせてなかっただけかな?)
あと、茶色い猫だった。

僕は、実際嬉しい気持ちだったし
何かようかい、と愛想よく答えたつもりだったが、くじら君は邪魔くさそうに顔をしかめた。



「ようがなきゃ会話もしないのか」

「あれ」
意外だ。
「そう思っているのは君のほうかと思っていた。そうでないなら、嬉しいな」


「よせよな、そういう喋り方」


困ってしまった。
くじら君、不機嫌とも違うのに、ことばがとげとげしい。

そもそもほかの猫達には割と好かれていると思うが、
のら達は僕を利用しているだけという感じがある。
のら達の遊びは過激で僕はついて行けないし、彼らは彼らの世界を楽しんで、ミケ君のように「未知」を求めるようなことがあまり無い。
ケガを治療する時、悪たくみの添削、そんな時にごくあっさりとした付き合いがあるだけで―
まあ、僕のあり方というのはそういうつもりだから、つかってもらって大いに結構なのだけれど、
あやまるとつけ上がるぞ、奴ら、と思った
が、
へそを曲げられて彼が話したかったことを聞き出せない方が悪い道か。




「ごめんなさい」

「あやまるなよな…」




困ってしまった。




「…帰るわ」

「帰るな」

「え?」

「あ、いや、ミケ君達が焼いたカステラがあるよ。
 持っていきなよ」

「マズイんだろ?」

「はは、知ってるかぁ」


愛想よくしようとすると、くじら君は狭い額をぎゅっとする。
のらっていうのはそういう感じかなあ。
のら同士で会話するのを眺めるぶんには彼らはよく笑うのに





「僕が笑うのは気分が悪い?」

くじら君は口をはっとあけて、だけど一呼吸おいたら
それを飲み込んだ。

「…そう見えたか?」

「うん」

「タカがそう言ったんだ」

「にゃ」
やだな。タカ君は僕が気に入らなかったのか

「愛想笑いすんじゃねぇってさ。前足の内側に傷があるんだ。深いの」

「あ、なるほど。」
「確かにくじら君前と雰囲気変わったよ」

「それは…」


今日話したくてきたことだ、と、
ため息を吐いたと思うと、丁度風が吹いて、それら二つはさりげなくまじりどっちでもないものになる。



「…ケンのことさ」

「ケン君?」

「この所ののらではさ、ケンを悪く言うのが聞こえて、辛い」

「へぇ…」

「そのせいさ。それ、誰かに言いたかっただけだ。」

「そうか。僕ちゃんと聞いたよ。
 けれど、どうして?」


「オレが言ったんだ。
 ケンにもボスになる権利があるって言った。
 その時は良かれと思ってやったんだ」






そしてやっぱり、ケンは誰よりも強かった。
ボスを名乗り出るもの達を次々と倒し、ケンはボスになった。

ケンはボスになったのに


「ケンは強いのに…大きいのに…負けた奴らが負け惜しみいってるだけなのに。
 前は…前はタカが白い毛なんか混じってボスになって、
 ぶつくさ言う奴は沢山いたのに、結局皆タカに頭は上がらなかった。
 どうしてケンは…」
「頭が悪いということがそんなにもわるいことなのか」

「…きっと違うよ、タカにはボスの才覚があったんだ」

くじら君は何かを払うようにぶんぶん首を振った。

「なぐさめるな!」

「僕は…僕が君を?わるく言われてるのはケン君だ」

「そうだ、そうだ、そうだ!ケンをなぐさめるな!
 お前なんかに、お前はボスじゃないのに!」

「くじら君は他人の為に傷つくのか」

「―え?」


くじら君は逆立てたしっぽの毛を急にすぼめて小さくなってしまった
きばをしまって、声は弱弱しく。




「けんじ、強くなるにはどうしたらいい?」

「強くなるの」

「黒くて、大きくて、強くなるんだ!誰にも文句を言わせないよ…」



ああそうか、それでくじら君は急に。体毛そったりするんだ。
傷だらけで痛ましいのに、体を黒くし、強くなり、でも―
大きくはなれないのか、もう彼は成猫だから



「友達を悪く言われると辛いよね」

「そんなんじゃない…」
「信念さ…価値だ… 大きいのが偉いんだ
 タカは…強いのが偉いって
 気高さを知っている奴は皆そうだ
 いちばんの価値をけがされるわけにはいかないんだ
 タカはそうして皆を自分の価値の前にひざまずかせた
 オレには…」
オレは、卑怯者かもしれない。
誰かのように、卑怯をよしとする心すら備わっていない。
自分の価値と繋がるクマやケンを後ろから応援するだけで
何かを成し遂げたいだなんて
ケンだって
ボスになんて…



「くじら君は、どうして愛想を忘れたの?」

「なに」

「似合ってるからさ、」

「やめろ」

「やめる。」
(君はクマ君の後押しをしていたのにタカ君の価値観に従うの?)
(…)
「本当にタカ君は影響力が強い子だったね」

「タカの後だからケンはこんな風になるんだって?」

「いや…」







「けんじ、鯨になる方法ってないのか」

「くじら」

「鯨…!」

「それ、小さい鯨じゃ…駄目なんだよね」

「あるのか!?」
「あるなら!あるなら教えてくれ!」


「たのむよ…」


僕は困ってしまった。

猫たちが定着する為の体は僕が用意している。
猫の体がみつからなければ人やその他の生き物を拾い、こちらで猫に作り変え与えた。猫たちには体を作り変える力がない。
生きていようが死んでいようが、形をある程度作り変えるくらいの事なら可能だ
けれど、鯨の体を作るとなると…
タカくんやクマくん、サメくんには、体自身に技が宿っているような―特別な体を使って貰っていた。
戦の場や意思の面で、先頭に立ち命知らずののら達を導いてくれるからだ。
あの体なら加削性に富み密度が濃い物だから、引き伸ばせば或いはと思う
けれどくじら君は…
特別力があるわけでも、特別知恵があるわけでも、特別人望があるわけでも、ない。
くじら君は特別扱いは出来ない。
自分で言って嫌な気持ちになる。



















のら達が動かなくなったケン君を見つけたのは次の日の夕方だった。
ケン君は鳥を追い駆けて、崖から落っこちたらしい。
騒ぎを聞きつけた猫達が集まってきてそこらはにわかに騒がしくなる
―あいつほんとにバカだな
―狩の基本もあったもんじゃない
そんなことばが聞こえていた。
僕にはくじら君の方を見る勇気がなかった。
今回の滞在
戦場アナ
「今回の攻略拠点は「怪鳥平原-疾走者の檻」ですね」
召喚士
「時間になったら集まるのよ」
  • 召喚の御座-召喚の魔方陣に滞在します。
Message(Personal)
取引メイ
「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」
取引メイ
「……メッセージの送信ですね。承ります」
取引メイ
「……4件のメールが届いております」
E-No151 ルーシィソウルからメッセージが届きました。
話し終え、少女もまた体勢を戻す。
が、黒猫の戻ってきたのにおやと片眉を上げた。
「おや、不思議な事を言うね、猫殿は――。
あの男の体は確かに死んでいた。先にも其れは言ったように。
私は肉体の死を以て死と見る。だが死が無ではないとも思っている。死者になり猶肉体の動かば蠢く骸に、猶魂の語らば幽霊に。
だが意思の主張の出来ぬを以て死とは思えぬよ。意思の主張をせずとも息づく物も居るし、私は判断に使えない。」
「昔から死を身近に見ぬ訳では無いが――…あれは殆どが戦死者であった。深く考えた事が無いと言っても良い。骸でも幽霊でも何でも良いが、戦いの役に立たず また傷病兵のように味方が気にしてやらずとも良い死者については、考えを割いた事があまり無いのだと思う。
だがあの男の欠片は戦いの一助となっているからね、私は忘れないだろう。」
人?と首を傾げたが、今の己の姿にあぁと声を零した。
「…魂自体は人では無いし、生まれは動物園だよ。
だから根からと言われれば違うのだろう。
戦争が始まり、私は創り直され、勝敗を目的とするようになった。元よりの意思としても、後付けの意思としても。
人間はよく知らぬが、勝敗の後の未来か…勝敗を付けるべき過去か、今の何がしかを大事にしているのやも。」
Message(Linkage)
Market
  • マーケット入札の申し込みをします。担当者を呼んでみました。
    取引メイ
    「……呼ばれました。入札内容を伺います」
  • 入札します。
    取引メイ
    「……38163で入札します。」
    取引メイ
    「……対嘴用鎖帷子総魔石201で受付ました……良い取引を」
  • 入札します。
    取引メイ
    「……228で入札します。」
    取引メイ
    「……黒衣総魔石228で受付ました……良い取引を」
  • 入札します。
    取引メイ
    「……50で入札します。」
    取引メイ
    「……精霊使いの鎧総魔石50で受付ました……良い取引を」
    ………
    ……
  • 精霊使いの鎧への入札結果が出ました。
    取引メイ
    「……残念ですが精霊使いの鎧の落札はできませんでした。今回の最高額は176です」
  • 対嘴用鎖帷子への入札結果が出ました。
    取引メイ
    「……残念ですが対嘴用鎖帷子の落札はできませんでした。今回の最高額は232です」
  • 黒衣への入札結果が出ました。
    取引メイ
    「……残念ですが黒衣の落札はできませんでした。今回の最高額は1038です」
  • Ability Setting
    • 依代のアビリティ「鮫牙」を装備しました。
    • No1のアビリティ「犬の鼻」を装備しました。
    • No2のアビリティ「けだかいこころ」を装備しました。
    • No3のアビリティ「ぐるるにゃ」を装備しました。
    • No4のアビリティ「シャッ シャッ」を装備しました。
    Item Setting
    • 主力装備は「番人の機械弓+1」です。
    • 補助装備は「狂犬の瞳」です。
    • 身体装備は「ねこの着ぐるみ」です。
    • 装飾装備は「パワー」です。
    Skill Setting
    • 牽制スキル「一斉攻撃」を準備しました。
    • 本命スキル「狂犬裂き」を準備しました。
    • 必殺スキル「喉笛に喰らいつけ!」を準備しました。
    アイテム工房
    工房に発注します。担当者を呼んでみました。
    テンコ主任
    「妾の工房に発注したいとな?」
    テンコ主任
    「よかろう、たんまりと魔石を積むがよい。妾が代理人になってやろうぞ」
    テンコ主任
    妄想具現化工房へ依頼するのじゃな……。詳細を聞こうか」
    テンコ主任
    「支払いは0個、67個、0個、0個、98個、67個、0個で、合計232じゃな?」
    テンコ主任
    「うむ。妄想具現化工房番人の機械弓+1を強化するよう手配してやろう」
    テンコ主任
    「依頼は必ずしも請けられるとは限らん。殺到した場合は、魔石を多く支払った者が優先される。まあ、しばらくは待つがよい」
    ………
    ……
    テンコ主任
    「手配結果が出たから伝えに来てやったぞ」
    テンコ主任
    「安心するがよい、オヌシの依頼は無事に受領されたぞ。」
    テンコ主任
    「それでは番人の機械弓+1を預かってやろう。なあに、攻略開始までには返してやるから、楽しみに待つのじゃ」
    テンコ主任
    「強化の度合いが見たければ、妄想具現化工房に顔を出すと良かろう」
    テンコ主任
    「おっと、なにかの事情で工匠の都合がつかないことがあるやもしれん。報酬は強化が無事終わった後に頂くぞ」
    Schedule
    • 1日目はトレーニングです。
      • HPを消費しました。(855762)
      • EXPが変化しました。(2454)
    • 2日目はトレーニングです。
      • HPを消費しました。(762668)
      • EXPが変化しました。(5484)
    • 3日目はアビリティ研究です。
      • HPを消費しました。(668621)
      • EXPが変化しました。(8494)
    • 4日目はアビリティ研究です。
      • HPを消費しました。(621574)
      • EXPが変化しました。(94104)
    • 5日目はスキル研究です。
      • HPを消費しました。(574527)
      • EXPが変化しました。(104114)
    • 6日目は休憩です。
      • HPが回復しました。(527935)
      • EXPが変化しました。(114119)
    • アビリティ熟練度変化……
      • 鮫牙が熟練されました。(29.6%35%)
      • 鮫牙を獲得しました。装備設定を確認して下さい。
      • けだかいこころが熟練されました。(53.5%62.6%)
    • スキル熟練度変化……
      • 一斉攻撃が熟練されました。(52.2%57.1%)
    Lvup

    レベルアップしました

    能力値成長前成長後変化値成長限界
    LV001700180010025
    HP093509650301200
    DEF001000100000010
    HIT034003400000340
    INT000000000000000
    RES000000000000000
    ATK028602950090330
    SPD022102300090330
    LUK021202190070260
    アイテム工房(支払&次回の予定)
    テンコ主任がやってきました。
    テンコ主任
    妄想具現化工房への依頼の品じゃ。確かに返したぞ」
    テンコ主任
    「強化は無事に終了しておる。それでは報酬を受け取ろう」
    • の魔石を67支払いました(467400)
    • の魔石を98支払いました(598500)
    • の魔石を67支払いました(367300)
    攻略の時間になりました!!
    召喚士
    「そろそろ時間よ。集まりなさい」
    戦場アナ
    「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ!!」
    召喚士
    「……落ち着きなさい」
    召喚士
    「アナタは確か、私の護衛に志願してくれているようね」
    召喚士
    「今回はアナタの出番よ。頼りにさせてもらうわね」
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