この手紙を読んでいるといるとき、もしかしたら私は死んでいるかも知れません。
こんなことをかくことになるなんて、想像もしなかったんだけど。

大好きな皆へ、その中でも特別な貴方へ。
我侭な私の最後のお願いを。ここに書いておきます




　目を書類へと落としたまま、居心地の悪い声で質問を投げかけてくる。
「反乱軍への助力を行った事実をみとめるか？」
「していない。けど、情報をつかんでいるのでしょう？」
「……」
　資料へと目を落とす
「貴様が手助けを行ったと証言したものがいる」
「していないけど。わかった」
　息をつく、ユリウスの近くにいた誰かが捕まって情報を漏らした……というところだろうか。ちなみにその情報は嘘なんだけど。それを訴えてもどうにもならないしそれよりも。
「貴様は教育者となっているが、危険な思想を流布しているのではないか」
　私にとって重要なのはこの質問だった、これの答えは間違えられない、これだけは、絶対に。
「……木偶だよ」
「……なんだと？」
「魂を抜かれた人々は木偶に過ぎない、何を語ろうと何を教えようと、彼らの心に響くことは無い」
「……」
「こんな有様にしたのはあんたらだ、そんな奴らになにを流布できるって言うんだか」
　書き留める音。間違いなく伝えて欲しい。
　子供達は何も悪くないのだから、私達の時のような真似は必要ないのだと判断してほしい。
　私でよければ、貴方達へと付き合うから

奇妙なＳＨＩＮＯＢＩ足の動きを早めて加速する！

剣を抜く、二度三度と素振りをして、目を瞑ると彼女の周囲に光が集まり、衣装を変化させていく

数度、電気が流れたような音がして、ふよふよと鞘に収まったままの剣が彼女の周囲を囲むように浮いた