RJたちが冒険を終え、帰宅を済ませた深夜の満足街。

酒場がのれんをおろしてから随分と立つのだろう。
往来はすでに静寂に包まれ、人の姿は見えない。

そんな中、グレルダは一人中空に向け話をしていた。
いや、聞いているといったほうが正しいのだろう。
中空をただ見つめ、押し黙っている。

瞳に映ることなき異形の姿を。彼女はしかと捉えているのだろう。

言葉を切ると同時、グレルダに変化が起きた。


白銀の鎧が、髪が・・・そして肌が。

すべての色が薄くなり、やがて透明へなっていく。
その様を、グレルダはただじっと見ていた。

少しの微笑みを浮かべながら。
その一言を皮切りに、グレルダの姿は完全に消失した・・・・。

















闇が。
周囲の暗闇を嘲るかのように黒い、黒い闇が。


グレルダのいた場所へ少しずつ満ちていく。

徐々に人の形を成すそれは・・・・。

足元に走ってきて縋り付く。両前足を上げて、抱っこして　のポーズ。

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