Vanetta's Diary - Page.30

このメルンテーゼで活動を開始してついに丸一月。30日目の朝。
かと言って何が変わる訳でも起きる訳でもなく、今日も今日とて一揆の為の行動準備。
見えてくる真実と更に現れる謎に翻弄され、更には敵の強さにも徐々に追いつかれ気味で……


と、暗い話は置いといて。
ついに！　確保しました！　ドレイクちゃん！！
曖昧な姿だったこれまでから、私が契約をするその瞬間に確固たるイメージを持って、
まさにこの遅れさえも運命！！

今これ書いてる後ろでドレイクちゃんがすっごい冷たい目で見てる。辛い。
これぐらいポジティブにならないと２日の遅れを気分的に誤魔化せないから勘弁して欲しい。


戦闘では、色々組み合わせてようやくある程度まともと言える火力が出せたかしら。
昨日の初手アップグルントぐらいを維持できるといいのだけど……それはなかなかハードルが高い。
その横でギラが鎧を染め直すかのように恐ろしい暴れ方してたし。
新調した武器絶好調って感じでいやはやまさに伝説の傭兵の面目躍如って感じだわ。
負けてられないって気持ちはあるけど、勝てるかって聞かれたら何とも、ねえ……


現在地は兵舎。安全で頑丈そうな空き部屋を一時拠点にしてるけど……
ゾンビやら得体の知れない化物やら、もうこの城はどうなっているのやら。今更？
探索もしてみたくはあるけど……時間も戦力も余裕がない。興味があるだけに辛い。
いずれ誰かが解き明かして、その情報を聞きたいものね。


中長期目標としては、今気になっているのが妖精の森。
光と闇以外の４属性を司る妖精が居るとか。しかもエンブリオ契約が可能。
属性に特化するなら是非、と思うのだけど、ネクターの残量が……
現状では選択肢の一つに留まるわ。いつでも引ける手札だと思えば、持ってるだけで十分でしょうし。
まずは妖精の森より優先する地点がいくらでもある、はず。
そしてその為にも、まずは今日の一歩を確実に、ね。
無理はしてないはずだけど……だからこそ、ここで躓いてられない。慎重に行くわ。

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様々な種類の世界への想像を膨らませ、わくわくしていたが、
大事なことを思い出して真顔になる。