一揆にも慣れちゃったな

人狩の頭を捕えて、人狩の子分と対峙して

エンブリオもいいかなと思って、実はすごくじゃまくさくって

よく見えないなって思ってたのが、全然見えなくなって

よく聞こえないなって思ってたのが、全然聞こえなくなって

それでも一揆は続いていて、それでもボクは戦えていて

最初はドキドキしていた戦いだって、今はもういろあせていて


そのうち、一揆も、みんなも、見えなくなっちゃうのかな


そういえば、あの人との、ボクの敵との戦いは、結局どっちの勝ちだったのかな

そういえば、あの人は、ボクの敵は、結局どこへいったのかな

そういえば、あの人と、ボクの敵と戦った時、結局あいつが邪魔したんだっけかな


また、邪魔したと　

また、思い

また、無駄なことを

また、繰り返す




バイバイ　エンジェル






契約は解除されない




こんな事を繰りかえして、ボクは山を登っていた

きっと一揆にいろどりをかえしてくれる

そう信じて、出会う為に、うわさをうのみにして




でも

彼女も消えた

英雄を選び連れ去る乙女の名を持つエンブリオ

彼女とは少し話がしたかったかな



ま、いいや　

また、違うって言われてもつまんないし

（ふぁっさあぁぁぁぁ）

しばらくまった後、悲壮な顔をして勉強の教えを請うトムを見て一瞬たじろぐ。

トム少年の言葉を考える。
確かに勝負の際に勝利の意思が無いものに勝利は無い。

けど、俺は必勝の意思が無いわけではない。

ベルの手からコインが弾かれる。
コインは太陽の光を受けてキラキラと空中で輝いた。