〜　日曜チキレ劇場　〜
【　けっこんしてよ！ギュス子さん　】

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☆登場人物紹介☆

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【　第２６話　『　お花見ウォーズ（野望編）　』　】




扉を開けたら、そこには別世界が広がっていました。

ここは、冥土喫茶 『有楽飯庵』（うらめしあん）。異次元の扉で何処からでも行ける、憩いの妖怪メイド喫茶店です。
料理自慢のオーナーと、かわいい２人のメイドさんがいつでもお客様をお待ちしております。


さて。前回のあらすじ。

春と言えばお花見。お花見と言えば宴会。ということでお花見会場に出店をしたうらめしあんの一同。
臨時アルバイトの皆さんの協力のおかげもあってか、このままいけば目標の売上を達成できそうな状況となりました。

しかし現実とは思い通りにいかないことが常でありましょうか。

このままお花見終了まで無事に済めば万々歳ね、とスタッフの誰もが思い始めた頃、事件は起きました。



「ぶはっ！！！なんだコレ！！お酢になってるじゃねーか！！」

「うわっ、俺のもだ！！！さっきまでは普通に飲めたのに、どーなってんだ！」

「捨てろ捨てろ！」

「キャー！！なにこの液体！！！服が溶けちゃう！！！！！」




お花見会場のあちらこちらから聞こえだした叫び声。明らかにただごとではありません。

あまりの異常さに店を飛び出したギュス子さんが目にしたもの、それは阿鼻叫喚の地獄絵図というべき光景でありました。

まるで食中毒にあたったようにお腹を押さえてうずくまる、主に男性の方々。
そしてなぜか服が溶け出してしまい大パニックになっている、主に女性の皆様。

どうみてもありえない状況。こんな一部の方に都合のいい光景が作り出せるとするならば・・・答えは決まっています。

そう。ラグナルキュリアたちの仇敵、闇の幹部アクダイキーンです。正体が誰なのかはさっぱりわかりません！

彼の目的はお花見気分のトキメキエナジーで満たされた会場を絶望のどん底に突き落とし、がっかりエナジーに変えてしまうこと。
その為に開発された、アルコールを特殊な溶解液に変えてしまう『生きて腸に届くアクダイ菌』を密かに撒いていたのです。

何も知らない花見客の皆さんは次々と感染してしまい、今や会場はとてもニチアサ的に映せない絵面になりつつあります。

このままでは彼の予言通り、番組の強制打ち切りになりかねない危機的状況ですが・・・やはり希望は残されていました。

そうです。悪あるところに必ず吹きあれる正義の風。ラグナルキュリアのメンバーが『なぜか』お花見会場にきていたのでした。

こうなればもうひと安心。モニターの前の皆さんもラグナル無双を期待していい時間。

だったのですが。今日のアクダイキーンはひと味もふた味も違ったのでありました。

号令と共に次々と現れる闇の戦闘員ワイトさん。なにげにこの日記の出演率が高い方です。

今日はスペシャル仕様という宣言通り、いつもの数倍は湧いて出てきます。

現れると同時に見事に吹き飛ばされていくワイトさんたち。役柄とはいえ少し切ないものがあります。

進化する乙女であるラグナルキュリアはもはやワイトさん程度では足止めにすらならないのでありました。

あっという間にアクダイキーンに迫る３人。しかしながら彼はまったく動揺するそぶりも見せませんでした。

お供の魔法生物ラタプニルが叫びます。３人が振り返るとそこにあったのは、倒されたワイトさんの山・・・ではなく。

先程までアクダイ菌に苦しんでいた主に男性客の皆さんの姿なのでした。

なんと生きて腸に届くアクダイ菌は、酔っぱらいをワイトに変身させる力があったのです。

ラタプニルが取りだした起死回生のアイテムは一瞬のスキを突かれ遠くに投げ捨てられてしまいました。


そして次々と生まれるワイトさん軍団。それに対してまったく手出しが出来ないラグナルキュリアたち・・・。

まさに絶体絶命の状況が３人のニチアサ少女に襲いかかるのでした。

つづく。


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　　　　　　警備室[犬小屋]の中から本を取り出して読み始める。
　　　　　　『そんし　こどもようひらがなばん』