そう言うと、メグは中途半端に行き場の無かった手を慌てて引っ込めます。

……とはいえ、相手は小柄な自分と同じくらいの背格好な小柄な女の子。

同じ少女同士、なんとなく近付いてみたい気持ちが少しあったりなかったり。

いろんな感情が一瞬のうちに駆け巡ったような、ちょっとだけ複雑な表情を浮かべました。

他方、兎耳少女に手を握られた白兎は、嬉しそうな表情を浮かべます。

この殊勝な白兎も、いろいろと苦労しているようです。

メグが瞳をキラキラさせて二人に相対します。

しゅばっと隠れてしまったクライネのその動きに驚いたのか、びくっと身を竦める白いの。
自分も隠れる場所――と辺りを見渡したが、生憎一匹では隠れる事ままならず、歩み寄ってくるリッツェンを前にアワワワワと挙動不審。

怒られるかとびくびく耳を下げていたが、リッツェンの言葉には耳をぴくぴくさせて、

言ってからこくりと頷いて、参加している意を示し。ふすふすとまた匂いを嗅ぐ。
何か開きかけた口を閉じ、悪魔…とじっと見て。

言ってからその手に気付き、耳がぴんと跳ねて。
おずおずリッツェンを、それからクライネを見て、

クライネへとそっと謝辞――をしてから、割と物凄い言い訳の嵐。
ぜえはあとしながらリッツェンへとおずおずと、焦れったくなる程ゆっくりと、触れるように握手を返し。

怖くないよと言いたいようだ。