「気持ちいいね、姉さん。まるで草のベッドに寝そべっているみたいだ」



「日差しも暖かいし、昼寝をするにはちょうどいいよ！」



「ほら、見てよ！　あの雲の形！　イルカみたいだよ！
あっちは大きいね！　クジラくらいあるかなぁ？」



「風も ちょうどいい具合だよね。凪いでると、ぽかぽか暑いくらいだしさ」



「目を閉じると風が流れる音がはっきり聴こえるんだよ！　さわさわ…ううん、ざわざわ…かなぁ？」



「ふふ。ルークはお喋りが好きねぇ」



「だって、こうやって姉さんと外に出かけるの、久しぶりだもん。嬉しくってさ！」






「…あのさ、姉さん。神様はいると思う？」



「どうしたの？　急に」



「僕は、いると思うんだよ。だって、また姉さんと一緒にこうやって外に出られるなんてさ！
ほんとうに、夢みたいだよ。きっと僕らの願いを叶えてくれたんだ！」



「だから…神様に会えたら、お礼を言わなくちゃ！」



「そうね…二人で お礼を言わなくちゃね」

そう、神様に会えたなら…