――そう。わかったわ。

精度も量も保証は出来ないし、
対価は勿論、片手間程度のモチベーションだけれど、

“フェイカー”治療の調査、請け負ってあげるわ。

！！――い、いいのかアーシェ？！
や、そりゃありがてェけど、アンタだって自分の探し物で手一杯なんだろ？

だから言ったでしょう？片手間程度のモチベーションで、よ。
というかあなた、自分から依頼しておいて引き受けられたのに引き下がるのはおかしいのではないかしら？

手一杯なのは確かだけれど、だからこそ息抜きは必要なのよ。

そんなもん、なのか……。

あ、いやすっげー助かる！！ホントどーやって探したらいいかって困ってたンだよっ！！
こりゃぁもうアーシェには足を向けて寝られねェっ！神様仏様アーシェ様、だなっ！

あら。神仏と同格だなんて、それじゃぁ異教の信徒宜しく狂信者にでもなってくれるのかしら？

私も荷物が増えてきて丁度荷物持ちが欲しいところだったのよ。
それにあなたは頑丈そうだし、楯にもなりそうね？是非とも私の為に死んで頂戴。

あー……俺の知ってるアーシェ様は優しいから、
そんなことは絶対しねェって信じてｒあいたぁ？！

おおおおおう……。そ、それでアーシェ。対価は何を払えばいいんだ？

この世界のお金は全然持ってねーからソッチ面での期待をされっと困るんだけど……、
俺に出来ることならなんでもするぞっ！

なら荷物持ちと肉の楯、

冗談よ。

そうね、そしたら――……、

――まっとうな人生を送りなさい。

不条理に挫け、身勝手に他者を害し、そんな自身に憤るも、愚かしく繰り返し、
そんな中でも他者を愛し、子を成す……そんな平凡な営みを築く人生を。

『まっとうな人生』――……なんて、そんな、

……そんなオオゲサなぁ。今でも充分まっとうだろ？
いや冒険者って時点で少し外れてるかもしれねーけど、それでも、

『人間として生きたい。』

やっぱり誰かさんのように声帯模写は出来ないわね。……あなたがそう言うものだから、
てっきり私は、あなた自身が“自分は人間ではない”と思っていると思っていたのだけど。

そうでなくとも、片手間とはいえ助力するのだもの。
私の助力が貴方の探し物に貢献出来たとしても、願いに届かなくては意味がないわ。
その労力が報われることぐらい、要求して当然ではなくて？

そんな――、

……なんて。ふふ。
やっぱり説教なんて、性に合わないことをするものではないわね。

今のも冗談よ。
何か美味しいものを奢って頂戴。それでいいわ。

――あ、あぁ。……わかった。

えーと、美味いモンな。……オッケ、任せとけっ。

あら？やけに自信があるようね。
もしかして貴方自身が振舞ってくれるのかしら？

お、それが良けりゃ構わないぞ？
ふっふっふ、こう見えて結構レパートリは多いんだぜー？

――あ。そうだアーシェ！頼まれついででもう一つあんだけどよ！
今度闘技大会ってのがあるんだけどサ。丁度一人探してンだけど――……。

こーい！

………………。

すっげー広いなこの廊下！！まだまだ先は長そうだぜ！
あっはっはっはっはっはっはっ！！

ご迷惑だなんて、とんでもないです。
今は一人でも味方になって下さる方がいれば、ありがたいですから。

そうですね…仰るとおり。
ネクターはそのものが力を持っている花です。
その力を人が利用し栄えてきた反面、誰か一人の元へ集まってしまえば
個人が強大な力を得てしまうことも出来る、危険な花です。

勿論わたくし個人の事情でも一揆には参加しております。
ですが、そのことについても心配です。
やはり力のバランスがどこかに偏ってしまうことは、良くないことですから…。

はい、とても美しい場所でしたよ。
今は土の山になってしまっておりますが、いずれ、時間が解決するでしょう。

またきっと、以前の姿を取り戻して見せます。

ま、言ってもきかないんだから。
あたしも協力するけどね。

食べ物…ですか、そうですね…。
今は木の根や草の種、花びらや蜜などを…。

いえ、決して飢えているわけではないのです。
わたくし、幼い頃より妖精の方に育てられましたので、人の食べ物にあまり詳しくなくて…。

こないだ干し肉食べて吐き出したくらいだからねぇ。
香辛料の強いものとか、ダメなんだってさ。
そのうち慣らしてやらないとねぇ。

あら？貴方は少しでも期待してくれなかったの？
私の事を気にかけてくれていたのは本当に嬉しいのよ（頬にキスをして

お金は取れる所からむしりあげればイイだけだしね
うん。どう見たってはぎ取られた後よね。
そんな恰好している人からまたはぎ取ろうなんていうのはホント鬼畜っていう類の人よ

えっ　そっちに行くの！？

殆ど待っていないわよ。　私だって誰かを招く予定がない時に来たら1時間はそこで待ちぼうけさせているわよ。

へぇ〜　これがレンツの部屋ねっ
思ったよりも片付いているわねぇ？
これで　汚れているだなんて

レンツって意外に潔癖症なのね。
こんなにきれいにしている癖にまだ掃除が足りないだなんて

私の部屋何て…・・・　色々と落ちているのに。

うん。　ありがと。
（両手で湯気が立ち込めているカップを受け取り、
なまめかしい唇がカップに近付き啜る。　少し彼女にとっては熱いのか・・・飲む速度はさほど速くなく。時折話すたびに、両手でかかえるようにもつ
そして、彼がベットに座るとその横にちょこんと座り寄り添うようにする。

そう？　面白みないって言われてもね？
男の人の部屋に入る事自身少ないから、比較対象が分からないわよ。
女友達の部屋なら幾らでも行くんだけどね。

派手・・・確かにね。
弱いやつらを怯えさせるには火術みたいな派手なのは便利かも。
でも急に曲がれないって猪か何かみたいね。

ふむ、なるほどそれは魔術で形成した刃ではなく、
エンブリオそのものなのね。変わった術の形式ってのはそれだけで価値がある。
こういう変なのがいっぱいいると思ってこの世界に来たけど、
あながち間違ってなかったみたい。テティの天使も立派に変だし。

天使が自律した行動をとれるかはそもそも怪しいものね。
神の使いって立場をあり難がってるのか、それともただの人形なのか。
どちらにせよ上位固体は私たちとは比べ物にならぬ力は持っているけど。

生物である以上、教皇だろうか欲を持たないなんて無理なこと。
貴方の言うとおりそれはただの人を模した人形に過ぎない。
ま、都合の悪いこのあたりは教会側は触れたがらないけどわかってはいるはず。

・・・良いわ。十歩ほど譲って人間と言うことにしておきましょう。

ただ、英雄は自称するものでは無いわね。
他者からの呼称、後世の視点からの称号よ、あれは。
そのように呼ばれるような存在を目指す、って意味なら良いけれど。

私としては、あれは・・・そうね。
人の形をした何か、そんな風に見える者も中には居たかしら。
貴方もそうなって行くなら、それも一興か。

まあ、さて置き・・・。
貴方に、無能な働き者の例えを出しても詰まらないでしょうしね。
利用、か。言い切ったわね。

道に迷った旅人が、すれ違った誰かの気まぐれで助かって、後に大成した例が無いとは言えないわ。
その誰かは凡庸でも、旅人にとっては一生の恩人。そんな巡り合わせも在るでしょう。

助けてなんて、世界が沈没して無人島に貴方と二人きりになっても真っ先に自死を選ぶ程度には言わないつもりだけれど・・・賭け金を場に置く程度にはなる、わね。

・・・先日の約束も在るからね。片手間程度には、何か解ったら教えるわよ。
ただ、そうね・・・。賭け、とするならば。

折角よ、贋成者さん。この体質の解決が成ったら・・・
その時は貴方、真っ当な人生を送りなさいな。英雄でも何でもない、人間としてね。
相当退屈よ、きっと。貴方はそれに耐えられるかしら？

普通は歩かぬな

これを使うのか？

構えろ

城ン中っつっても出てくるヤツらは兵士じゃァねーんだなぁ。
……そっちの彫刻といい、いったい魔王って何者なんだろうな？

ま、案ずるがより何とやらだ。その為に会いに行くんだからよっ。

――そんじゃ、おっぱじめようぜッ！！

戦いでは、何が起こるか分からん

侵入者を発見。排除しまス。

っやぁー！ようやく役目を果たせるぜぇーッ！！

あらこんばんわ、遊んでく？

侵入者を発見。排除しまス。

あらこんばんわ、遊んでく？

っやぁー！ようやく役目を果たせるぜぇーッ！！