司教ラズロ

歳若い司教だ。
“動く死体達”を引き連れたその男が見た目通りの年齢なのかどうか。
死霊術に身をやつした男がそうだとはあまり考えられない。
司教でありながら、死者を冒涜し使役する。
彼こそが、今の王国の現状を体現しているのかもしれない。
偽りの───

光でも救いでもなく
彼の者が与えるのは闇と忌まわしき負の祝福。

裏切りだ。
王は民を捨て、魔王と成った。
この男は信仰を裏切り、天に弓を引いた。
そうして牙を剥くのならば、抗うしかないだろう。
道を塞ぐのならば、倒して進むしかない。

“動く死体達”は、脆い。
腐りかけや、腐りきった果てのもの達だ。
刃に光を灯すデリフィーンのバルディッシュが次々と薙ぎ払う。
リューティクの魔弾が関節部分を撃ち抜き、削いでいく。
倒れ、崩れて動かぬただの骸となっていく。
しかし倒れても倒れても死霊術により更に深淵から沸き出してくる。

闇と悪夢を放つラズロ。
動く死体達を片端から片付けて肉薄する。
攻め続け、深淵を開く魔力を溜める間を与えない。
じりじりと確実に追いつめていく。

ミチエの振るう虚無の刃が司祭を捕らえた。その身体を大きく抉り取る。
刃が跳ね上がり、更にもう一撃を加えながら壁へと叩き付けられる。
ずるり、と緩慢に屍骸の山へとくずおれた。


地下牢に静寂が戻った。
しかしラズロは屍骸の山からふらふらと立ち上がると
二言、三言残して闇の中へと消えていった。
後を追ってはみたものの、忽然と消えたようにその足取りは辿れなかった。

「……本気というワケでもないな、アレは。
　せいぜい、様子見程度といったところか。どうにも胸糞の悪い男だ。」




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キャラ投票：セクシー！20票ありがとうございました！
これを励みにもうちょっとがんばります。
（軽くお礼絵でも入れておこうかと思ったけど時間がなくなったので諦め）
……がんばれてなかった…_(:3 」∠)_

ごそごそと装備を着なおす。

唐突に投げつけられ、クリストファーの顔面に激突……

する寸前で叩き落され、地面へと。