語り続けて下さい、勇者達　言葉を止めないで、お前達
淀みのない清らかな言葉で　濁りのない澄んだ記憶を

次は此処　北東の海域　ディグリア海の更に北
お前達の記憶の隅に残るこの海の名前

―エイラジール皇国
コメーテス大陸の南に位置する荒地に覆われた国
恵みをもたらすのは海　そしてこの地に住まう者達の卓越した技術

かつてこの国の皇帝が受けたと言われる「神々の選択」とは一体どのようなものなのでしょう
また二つの種族の争いの行方はどうなるのでしょう

考える度にこの胸は痛むというのに、その痛みこそまさしく甘美な誘惑
さあ語って下さい、余すことなく　描いて下さい、小さな痛みすらも

このように！我々バンク民の生活というのは大変忙しく余裕のないものとなっております！！株式市場は一分一秒上がったり下がったり！1に仕事、2に仕事！休日返上残業手続！仕事が好きじゃあーーなければまるで住めまやしません！！
世界中の金の流れを把握する為に、バンクはいつも世界中を移動しております！
さながら留まることなき世界旅行！仕事ですがね！！
（★07/世界周遊ビジネスライフ）

何回も言ってるけど、メナは漁業と交易の都市！
住んでる人も海に関係した仕事か、交易の類の仕事の人が多かったね。
海で鍛えた人が傭兵業をやってるって話もよく聞いたよ。

冬の一番寒い日の頃になると、夜は入り江の潮がだいぶ引いてね。
海岸沿いの……この南の山の切り立ったとこに洞窟が出てくるんだ。
船乗りはそこの祠にお参りに行ったら成人扱いなんだって！（★07）

少し、いいかしら？

私も似たような話を聞いたわ。セキサケージの地下には何かが封じられているとね。

ステラ星教に於いては、それを解き放つ為に星神が彗星を落として蓋となっている山々を粉砕したとされているわ。

封じられた何かをどう見るかが宗教観の違い、戦争の火種にもなっているというから、歴史を語る上で無視できない問題と言えるのではないかしら。

・・・ああ、そうそう、ヴェナリスの話だったわね。寒くもなく暑くもない常春の国。これもまた神の加護によるものと言われているわ。あと、小規模な地震が頻発するの。私が滞在していた時も何度か揺れを感じたわ。ただ、さっきの話のような経緯があるからステラ星教では地震は吉兆とされているようね。（★05）

あら。ご指名。

中央の海ね……長く居た訳じゃないからそう深くは話せないけど。

「眠りの海」と言う呼び名だったかしら？
その名の通り、まるで眠りについたかのように静かな穏やかな海よ。
地理的にも三大陸の真ん中だし、荒れない海というのもあってか
ここを行き交う船の数は他の海域と比べても桁違いだとか。

他の海や水辺には見かける水棲の魔物なんかもさっぱりだそうで、
船に乗ってる間でも安心して気を抜いて寝れたわねー。珍しいことよ。

さて、海についてはこれぐらいかしら。続けてイスクペルナの話をしましょう。

この国は数十年前……だっけ、百年は経ってないと聞いたけど。
現国王の父が冒険者として築いた富を用いて当時未開の地だった現イスクペルナ領土に建国した、という話ね。（★08/建国の歴史）

……セキサケージの冒険者ってその時代そんな儲かったのかしらね。
これが豪商だって言うならまだ理解でもできるけど……
その辺りの詳しい話は特に伝わってなかったようね。聞けなかったわ。

ともあれ、そこから代替わりを経て現在へ。
建国から今まで延々自然と異種族との戦いの歴史なんでしょう。
ヘイヴンという強固な本拠地を築けて着実に前進はしているのでしょうけど、
国を一つ興すのって、大変な事なんだな、と思うわ。本当に。

そうだな・・・最近は亜人による大規模な襲撃が増えてきたらしく、皇国は軍備の増強を進めている。
他国から上手く資金を獲得出来ているし、土地柄、もともと強い軍事力を持っていたんだが、
それに加えてさらに軍備を増強している、という印象だな。
亜人の襲撃が増えたのは、今の代の皇帝へ代替わりした辺りからだが・・・関連性は不明だな。
そういえば、今の代の皇帝になってからは、公然と民衆に姿を見せなくなったし、それを訝しがる人間も居るようだ。
王宮じゃ、政治の実権はほぼ執政官達が握っている・・・なんて噂も聞くしな。
まぁ、なんにせよ、穏やかな話ではないね。
(★08)