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幼馴染について
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駅の改札を出て、数ヶ月ぶりに生まれ育った街に降り立った。
春休みの晴れの日、この街は相も変わらず賑わっている。
故郷の空は明るく晴れており、春の訪れを祝福でもするように
薄紅色の花弁がひらひらと舞っている。
この街を離れて3度目の春だった。

◆

「よかったじゃん」

3人の幼馴染に色々と報告をすませると、簡単にそう言われた。
異能のこと、天藍祭のこと、それから恋人ができたこと、等々。
概要は事前にSNSのトークで話している為、今更驚かれることはない。

「でもその異能ってさ、取り出しても元に戻せないから怖いね。
　心臓とか出したらそのまま死んじゃうでしょ」
「うん。でも出す時けっこうすごい頑張ってイメージしないといけないからさ、
　相当マジの死ぬ気がないと臓器系は出せないかも。だから大丈夫」

心配性の忍らしい指摘だった。
縁起でもない例えをされたが、事実なので腹を立てたりはしない。
そう、そういう異能なのだ。

「というわけで残念ながら災害物資の役割は果たせなさそう」
「そうだねえ」
「なずな本当に災害物資やる気だったもんな。ちゃんと調べて良かったな」

荻と四葉が相槌を打つ。
ちなみに今いる場所は荻の部屋だ。
荻は見かけによらずこの住宅街指折りのバカデカ豪邸に住んでおり、
4人でお泊まり会をするときは大抵ここにたむろっている。
荻の普段使っている大きなベッドではなく、広い床に大きなマットレスとシーツを敷いて
そこでゴロゴロしたり駄弁ったりして夜を更かすのが恒例だ。

◆

「つばささんはどう？最近」

四葉がこちらを見る。上も下も長い睫毛がバッサバッサと瞬くと風を感じる気すらする。

「最近会ってない。忙しい人だから」
「あっちで働いてんだっけ？」
「うん」

3人は、ホナミがホナミツバサだと気付いていない。
本人のイバラシティでの開けっぴろげぶりを見ていると無駄な気もするのだが、
黙っておくことでホナミを守っている気になりたかった。
当初は本当に彼のプライベートを守るためにしたことだったが、
今となっては自分の満足のためのものになっていた。

「変な男に引っかからないように見張ってくださいって頼んでたから、
　素敵な彼氏が出来たよってつばささんに報告してね」
「嫌すぎる……ホントあんた余計なことしてくれたよ……」

忍を肘で小突いた。

「忍に頼まれたことなんてもう忘れてるよ、あのひと」
「そんなことないよ、いい人だもん」

◆

「そろそろ忍の話して」

一人だけ離れた土地に暮らしている以上仕方がないことだが、
自分の話ばかり続いているので別の者に話を振ってみる。

「何もないよ。皆みたいに出会いが無いもん、女子校だから」
「合コンしようって言ってるのに忍が嫌がるんじゃん」
「合コンは何か嫌なの」

濡れたような艶のあるストレートの黒髪をふるふると揺らして、忍が首を横に振る。
合コンはなんか嫌だという気持ちは皆なんとなく分かるので、誰も文句を言わない。

「じゃあ紹介？」
「イバラシティにいる？忍と気が合いそうないいひと！」
「いると思うよ。彼女持ちかどうかは知らんけど……」

何人かの顔が頭に浮かぶ。
学校の先輩や同級生、同じマンションのお兄さん、フェスや天藍祭で会った人達、バイト先の人。
忍と気が合いそうな人はいるだろうかと想像していたら、

「えー、でも遠距離？中距離？恋愛はちょっと嫌だな」

こちらの地雷が踏まれたので、恩知らずの顔面に枕を叩き込んでおいた。
そこからしばらく枕投げ大会になり、忍にイバラシティの男を紹介する話は有耶無耶になった。

◆

◆

◆

ひと汗かいたので交代でお風呂に入る。
ジャン負けした為に最後に入ったら、上がった頃には忍も四葉も荻も
シーツの上で気持ちよさそうに寝ていた。
軽く風呂掃除もしていたとはいえ少し長湯してしまっただろうかとスマホの画面を見やる。
時刻は26時を回っていた。

「流石にもう寝てるかな」

イバラインのトーク画面を開く。
昼前にしたやりとりの終わりに、こちらに手を振る例の魔女のスタンプが押されている。
バカデカい窓の外、ざわっと春の風が吹いて文字通りの桜吹雪が舞っていた。


「なずな」

背後から呼ばれる。荻が寝転がったまま顔だけこちらに向いている。
荻の瞳はいつもきらきらと輝いている。
こんな真夜中の薄暗い部屋でもそうなのかと思わずはっとしてしまうほどだった。

「どうしたの？」

なにが、と問を返す前に手首にそれがひとつ落ちて気がついた。
泣いていた。

「なんでかなぁ……わかんない」
「なずなにもわかんないところに、心配なことがあるのかなあ」

荻が身体を起こして手招きする。
素直に寄っていき、荻の前に座りこむと頭を抱き寄せられた。
子供のような体温があたたかい。みんなで同じボディソープを使ったのに、荻からは荻の匂いがした。

「ずっとみんなと一緒に居たいよ」

言葉にしてみたらそれはとんでもなく単純で幼い願いだった。
けれど、それ以上に言えることがなかった。

「いっしょだよ。大丈夫だよ、なずな」

荻が髪を撫でてくれる。小さい手。
今触れてくれているのに、恋しくて堪らなかった。

◆

◆

◆

明くる日、春の嵐の中、イバラシティに帰る。
夜中に泣いたことを荻は忘れたふりをしてくれて、解散の時には手を振りながらこう言った。


「来年の春もみんなでお花見しようね！」


どうしてか、手を振りかえすことしか出来なかった。

ENo.203 椿鬼 とのやりとり


ENo.444 リリー とのやりとり


ENo.1249 シオガマ とのやりとり

ItemNo.4 滑々な何か柔らかい物体 を破棄しました。
ItemNo.5 何か柔らかい物体 を破棄しました。
ItemNo.15 立派な羽 を破棄しました。

ItemNo.32 魯肉飯 を食べました！
　体調が 2 回復！（3⇒5）
　今回の全戦闘において 攻撃30 防御30 増幅30 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

時空LV を 5 UP！（LV5⇒10、-5CP）
料理LV を 5 UP！（LV48⇒53、-5CP）

石動(757) により ItemNo.31 米粒Ⅱ に ItemNo.10 怨恨石 を合成してもらい、米粒Ⅱ を強化しました！（+40）
　⇒ 超絶合成！［ 1 4 6 = 11 ］不発！
　⇒ 米粒Ⅱ／呪器：強さ826／［効果1］攻撃40 ［効果2］攻撃10 ［効果3］自滅19【射程1】

歌声(1173) により ItemNo.13 すごいお肉 から料理『旨辛牛肉炒飯』をつくってもらいました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 5 4 2 = 11 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 旨辛牛肉炒飯／料理：強さ327／［効果1］攻撃41 ［効果2］防御41 ［効果3］増幅41

ユウタ(446) により ItemNo.31 米粒Ⅱ に ItemNo.18 芹 を付加してもらいました！
　⇒ 米粒Ⅱ／呪器：強さ826／［効果1］攻撃40 ［効果2］地纏45 ［効果3］自滅19【射程1】

えみりん(1239) とカードを交換しました！

紅血糸 （ワイヤースライス）


アゲンスト を習得！
パリィ を習得！
アースリボルト を習得！
リワインド を習得！
ディヴェルティメント を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

なずな(1172) は 鉄骨 を入手！
歌声(1173) は 鉄骨 を入手！
なずな(1172) は やくそう を入手！
なずな(1172) は 書類 を入手！

現在のパーティから離脱しました！

チナミ区 D-2（ベースキャンプ）に戻りました！
体調が全回復しました！

ユウタ(446) からパーティに勧誘されました！

『アライ区 F-12：チェックポイント《赤い灯火》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - ユウタ(446) の選択は アライ区 F-12：チェックポイント《赤い灯火》
　　 - トヨ(496) の選択は アライ区 F-12：チェックポイント《赤い灯火》（未開放のため無効）

MISSION!!
カミセイ区 B-19：ゆ～ぱらだいす を選択！
　　 - ユウタ(446) の選択は カミセイ区 B-19：ゆ～ぱらだいす
　　 - トヨ(496) の選択は カミセイ区 B-19：ゆ～ぱらだいす
　　 - なずな(1172) の選択は カミセイ区 B-19：ゆ～ぱらだいす

［822 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［445 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［490 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［199 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［407 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［325 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［250 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［181 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［105 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［148 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［144 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［288 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［40 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［199 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［84 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［99 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［78 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［45 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［76 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［55 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［1 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［83 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［13 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［38 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

空には変わらず光の玉が、星々を模している。

次第に集まり、大きな光になっていく･･･

　

　

　









　





　

　

　

集まった光がそれぞれ何かの形を成し、地上に落ちてゆく。





　

　

　





　

　

　

チャットが閉じられる――

ゆ～ぱらだいす内。

様々な種類の温泉が用意されていた施設。

　

ほとんどの温泉が涸れているなか、施設の左端は無事のようだ。

　

　

　

お土産コーナー、カラオケルーム･････

温泉は女湯の区域が原形を保っている。

　

　

　

奥へと進むと、湯煙･････温泉が普通に湧いている。

　

　

　




　



大きな猿たちが温泉でくつろいでいる。

　




邪魔をするなと言わんばかりに、こちらへと飛び掛かってくるッ！！