［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

あの街について彼に尋ねられ、あの日の事を思い出す。
こんなことになるとはつゆ知らず、あの部屋で『面接』として彼を迎え入れたあの日を、

「僕が最初に笹子さんに出会った時の時のことは覚えてますか？」

あぁ、よく覚えている。忘れろというのが無理な話とすら思えるからだ。


───


「はぁ～～……」
深い、深いため息をついて小部屋に女性がたたずむ。小部屋には机が一つ、椅子が二つ、空席が一つ。
机の上にはいくつかの書類。椅子は机を挟んで二者が向かい合うように配置されており、所謂『面接』に使用される部屋であるように見受けられる。

「なんだって私がこんな目に」
頭を抱えて一人ぼやく。幾度か目を通した書類に再度目を通すが現実は変わってくれない。

「偽黒初……、性別男、年齢不詳、住所不定、１カ月前に入ったばかりの研究者、入った直後に重篤な情報インシデントにより自室謹慎となっている、ね」
パラパラと書類をめくり、書いてある事項を誰に向けるわけでもなく口にする。

「はぁ～～～～…………」
そして、何度目とも知れない深いため息。

「なにもわからないじゃないこの資料、いくら更迭になった私のところに厄介者が来るのが規定事項とはいえ」
文句を言いながら幾度となく資料を読み返す。なぜならば他にやることがないからだ。
そうして無為に時間を過ごしているうちに、ノックの音が響き扉が開かれる。
無遠慮に開かれた扉から組織の黒服が簀巻きにされた人間を一人担ぎ込む。床に雑に下され呻き声を漏らしたそれを、みるみるうちに黒服がほどき、

「では、面接を始めてください」
それだけ言い残し部屋を去っていった。
さて、その様子を呆気に取られて座って見ていたわけだが、

「痛ってぇ……。」
残された男がよろよろと立ちあがる。

「面接って話だったのにいきなり簀巻きにするって頭おかしく……あ！」
此方を見た。

「え、あ、笹子さ、？いや待って眼鏡がない」
簀巻きを外されたときに眼鏡を落としたのだろう。慌てて拾いかけなおすと。

「あ！やっぱり笹子さんだ！よかった。何がなんだかさっぱりで困ってたんですよ！」
どういうわけか此方を知っている風で話しかけてきた。
パッと見、線の細い、……まあ良い男だ。しかし、私にはこの男と話した記憶も、会った記憶もない。

「……初めまして、今回面接官を務めさせていただきます。茅芽です。……どうぞ、おかけください」
「……？　あ、はい。失礼します。」
促されるままに男は席に着く。……何か奇妙なものと相対したような表情を浮かべて。

「この面接は私の研究室に配属予定となった貴方の資質と気質を判断するものです。」
「え？あ、はい」
「結果如何では配属の取り止めもあり得るということです。それでは、当研究室の志望理由などを……。」
嘘をついた。もう決まっている事を覆すだけの権限は私には与えられていない。

「待ってください、待って、ささ、えーと茅芽さん。」
「はい、なんでしょう。今回、面接の時間はそう長くないので質問等があれば手短に」
出来る限り声に感情を込めず聞き返す。此方が知らない、此方を知っている男、そして秘匿されたインシデントレポート。
どう転んでもこの男がプラスに働くとは考えにくい。慎重を期すべきだ。

「……えっと、……いいえ、何でもないです。……志望理由、でしたっけ。」
「そうですね。……いえ、その前にはっきり申し上げますと、貴方の経歴書を読ませていただいて、『重篤な情報インシデント』により当研究室へ異動となったとあるので、此方としては歓迎しかねています。」
「……それは、上手く説明できない部分があって、僕自身も何が起きたの仔細はわかっていないです。端的に言えば、『元々職員であった』はずなのに、『最初から職員じゃなかった』ことにされてしまっていて」
その言葉にきな臭い、秘密のにおいを感じた。

「……続けてください。」
「難しい話じゃなかったはずなんです。……ちょっとした出張があって、それを片付けてさあ職場に帰ろう。って『装置』を起動して、帰還室から出て研究室に入ろうとしたら入れなかったので奮闘してたところで、警備に身分の提示を求められて」
「装置、なるほど。」
この組織の人間ならば普通にある話だ。そうおかしなことは言っていない。しかし……

「はい、手持ちの職員証を警備に提示したところ、該当のＩＤがない。つまり偽造されたものであるという判断が下って、拘束され軟禁された次第です。」
「……聞いた限りで、確かに『重篤な情報インシデント』ですね。」
「いいえ、多分、ここまでならばそんなに重篤でもない扱いだったと思っています。ただその、『ある研究室』の緊急パスワードを使って解錠したのが重篤とされたみたいで」
「……緊急パスワードの漏洩が外部者に行われていたと、……なるほど、重篤とみなされそうな案件ではありますね。……一応、聞きますが、そのパスワードは何処で知り得たのですか」
「それが、なんというか、言っても信じてもらえないでしょうけど……。そのパスワードを設定したのは僕のはずなんです。だから知っていて当然と言うべき、でしょうか。」
言葉を選んでいるからだろうか、目が泳ぎ続けているが、嘘をついている様子はない。

「……わかりました。情報インシデントについてはこれ以上言及しないこととして、何故私の研究室へ？」
「……それは、……あー、大筋はインシデントの話と変わりないですね。『ある研究室』がそこだったからです。」
その言葉に、眼前がぐわんと歪んだような感覚が襲う。

「……まさか、そんなことが、嘘でしょう？」
「……偽造ＩＤが存在した以上、それを手引きした者がいるはず。手引きした者から教えられていれば緊急パスワードを知っている。……そして組織内へ内通者を通し、研究室のパスワードを教え、そこに匿う。」
目の前の男が組織の判断基準を列挙していく。
めちゃくちゃだが、そう判断しないと落としどころがないという事は間違いない。

「それが私の研究室で行われた」
「そうです。当然、疑いが最も深かったのが研究室の長である茅芽さんだった……ということだと思います。」
「私たち、はじめまして、よね。」
「恐らくは、はい。そうでしょうね」

ため息を大きくついて、少し長い沈黙。
可能ならば、目の前の男が単なる狂人で、言っていることが全て戯言であればと思うが、どうもその願いは届きそうにない。
そうならば、然るべき対処を練らなくてはならない。こんな爆弾を持たされる羽目になるとは、組織には逆らうもんじゃないなと痛感する。

「……貴方が何者で、何処からきたのか知らないから、警告のために。そして、お互いの身を守るためにも言わなければならない事なのだけれども。」
「はい、なんでしょう」
「何処かで嘘をついてるとしたら直ちに是正を求めるわ。……最悪、二人とも死ぬよりも酷いことになりかねない」
「……言いにくいんですが、それは承知してます。」
「つまり、全て真実であると」
そう告げると、少しだけ目を泳がせて、此方を見直して、目の前の男が口を開く。

「こんな状況で言っても鼻で笑われるかも知れませんけど、言わせて下さい。僕は嘘は付きません」
「……それに対する端的な回答をさせてもらうわ。何一つ信用に値しない、です。」
「厳しいですね。……いや、即座にセキュリティを呼んで、僕を処分しないだけ、優しいんでしょうか」
「……やりにくいことこの上ないわね、貴方。」

調子が狂う。つかみどころのない相手と会話をしていると感じる。
平時であれば与太話に花を咲かせるのにいい相手かもしれない。
しかし、いま現在この男の起こしたインシデントという災厄の渦中において、その火種たる人物と談笑に花を咲かせていられるほどの余裕はない

「そうなんですか。僕は、少しだけ安心していたところでしたが。」
「何にかしら」
「変わらないものがあるという事にですかね。」
「良くわからないけれど、随分含みのある言い方をするわね」
「気を悪くしたなら謝ります。……嘘はつかないつもりなんですが、言いにくい、言えないことはあるんです。」
「この期に及んで、まだ隠し玉があると」
「……隠しておかなかったら、この部屋にたどり着くことすらできなかったと思いますね。」
「聞かないでおくわ。……貴方が真実を語っているとも思えないし」
「そうしてくれると、僕も助かります。まだ、ここで立ち止まるわけにはいかないので」

───

ENo.77 偽黒初 とのやりとり

偽黒初(77) に ItemNo.12 生命の宝石+1 を手渡ししました。

守護者の姿が消え去った――

　

　

六角形の柱から天に向け、赤色の光柱が立つ。

どうやら次元タクシーで行けるようになったようだ。

生命の宝石（800 PS）を購入しました。

具現LV を 5 UP！（LV8⇒13、-5CP）
付加LV を 5 UP！（LV49⇒54、-5CP）

偽黒初(77) の持つ ItemNo.22 鉄くず から謎飯『栄養補助食品-Fe-（塊）』をつくりました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 6 3 2 = 11 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 技巧料理！［ 1 4 5 = 10 ］成功！料理の強さが増加！
　⇒ 謎飯チャレンジ！［ 5 6 6 = 17 ］成功！なんかそれっぽい気がする！！
ItemNo.30 ビーフ+1 から料理『微畏怖』をつくりました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 2 4 3 = 9 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 技巧料理！［ 5 1 6 = 12 ］成功！料理の強さが増加！
　⇒ 微畏怖／料理：強さ185／［効果1］活力13 ［効果2］体力13 ［効果3］防御13

ItemNo.9 お魚 から料理『駄魚』をつくりました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 4 1 3 = 8 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 技巧料理！［ 5 3 3 = 11 ］成功！料理の強さが増加！
　⇒ 駄魚／料理：強さ174／［効果1］活力12 ［効果2］敏捷12 ［効果3］強靭12


玉護(276) とカードを交換しました！

『イカサマ魔術師』 （ライブラリ）


デスラッシュ を研究しました！（深度0⇒1）
ライブラリ を研究しました！（深度0⇒1）
スクリーム を研究しました！（深度0⇒1）

ディバウア を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

麺屋の龍人(1595) は ふさふさ を入手！
Dr.笹子(831) は ビーフ を入手！
Dr.笹子(831) は 毒液+1 を入手！
麺屋の龍人(1595) は 毒液 を入手！
麺屋の龍人(1595) は すごい羽 を入手！
Dr.笹子(831) は すごい羽 を入手！
麺屋の龍人(1595) は すごい羽 を入手！

次元タクシーに乗り ツクナミ区 K-2：チェックポイント《小集落》 に転送されました！


偽黒初(77) に移動を委ねました。

ツクナミ区 L-2（山岳）に移動！（体調30⇒29）
ツクナミ区 L-3（山岳）に移動！（体調29⇒28）
ツクナミ区 M-3（山岳）に移動！（体調28⇒27）
ツクナミ区 N-3（山岳）に移動！（体調27⇒26）
ツクナミ区 O-3（山岳）に移動！（体調26⇒25）

採集はできませんでした。
　　 - 偽黒初(77) の選択は ヒノデ区 M-11：チェックポイント《大通り》（ベースキャンプ外のため無効）

MISSION - 未発生：
　　 - 偽黒初(77) の選択は オオキタ区 N-9：チェックポイント《源泉》（ベースキャンプ外のため無効）

［821 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［448 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［490 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［196 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［408 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［323 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［249 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［181 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［104 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［146 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［145 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［287 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［40 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［181 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［80 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［97 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［73 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［45 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［66 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［55 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［1 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［62 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［0 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［20 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

･･･夜空が見える。

　

　

　

どこからともなく無数の光の玉が空へと浮かび上がり、

真っ暗な空間を星々のように彩りはじめる。

　

　

　

少しずつ、少しずつ、

光が寄り添い集まっていくように見える。