［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

[追想：決定]








観光地の宿での火事の一件以来、ルピスの仕える館の人間達は忙しさに追われていた。
大きな宿だった。負傷者のみならず、亡くなった人も少なからずいた。
館の主もその中の一人であった。

残された奥方だが、気丈にも館の人間達に段取り良く指示を出し、葬儀の準備が早急に進められていた。


その一方で、ルピスは奥方に宣告されたように、査問会に掛けられようとしていた。
査問会、この国の高位の魔術師達によって取り仕切られるものであり、
魔術が関連する事件や物品の扱い等について決議を行う会である。

会場は大部屋の中、階段状にずらりと机が囲んでいる。
居並ぶ出席者たちは黙ったまま一様にフードを目深にかぶり、
場の空気におもりでも付けたかのような息苦しいものとしている。

係の者に先導されてルピスが入場する。
下を向いているような、どこも見ていないような、そのような表情をしている。
足音も静かに、部屋の中央まで歩を進めるとそこに立ち止まった。

正面上に座す議長が、開会の定型文を淡々と読み終えるとすぐに議論、質疑が始められた。
議題はルピスの処遇について。
「呪いのダイヤモンド」と呼ばれる彼女を、今尚留め置くべきか否か。


開始してしばらくすると、ルピスにも質問が投げられた。

「其の方、今回の火事の一件のみならず、過去、方々において災禍を呼び寄せたと聞く。
　それは真か？」

「はい。間違いありません」

「原因は其の方にあると考えるか？」

「はい。すべて私が原因です」

質問に淡々と答えていく。何一つ感情の籠っていない声だった。
反論もしようと思えばできたのだろう。
が、彼女はそうはしなかった。
過去、彼女の周りで次々と起こる様々に自責の念を抱き、
もはや彼女の中ではそれが疑いようのない事実となっていた。


「即刻廃棄処分すべし」
「因果関係が不明。究明すべき」
「根も葉もないただの噂話」

あれやこれやと意見が交わされる。
議論好きな人間達だ。うつむいたままのルピスを置き去りに白熱している。

そうして査問会開始からかなりの時間が経った頃、ようやく一通りの議論を終えたらしく、
議長から結論が言い渡される。

「其の方が過去の事件・事故の原因であったのか、立証は現時点では不可能と結論付ける」

結局のところ証拠も無しに議論だけでは真偽のほどを明らかにすることはできないようだった。















ただ、これは彼女が一連の事件の原因であったか否かについての答弁である。
主題は彼女の処遇についてである。
それを決定するための判断材料である事実関係については今述べられた通り、不明であった。
では、処遇については何に基づいて決定するか。

そのようなとき、彼らはひとつの基準を持ち出す。
彼らにとって「価値があるか」どうかである。

続きがある。

「……しかしながら、これは其の方に起因した可能性が無いと意味するものではない。
　其の方の『眼』の強い魔力が周囲に作用したという説も考えられる。
　片目を失っているものの、もう一方は未だ健在。
　其の方の存在自体が現在も危険ではないと断定することはできない。

　加えて、片目を欠いたその状態では、其の方の魔力制御は不安定である。
　魔導具は安定性を求められるものである。
　ゆえに、魔導具としての価値は認められない」

元来、ルピスら石の一族はこの国の支配階級たる魔術師達にとって道具でしかない。
他の人間達と同列に手厚く扱ってもらえる方が稀なのだ。
道具としての価値が道具としての存在意義なのである。
そっしてそれが今、否定された。


「以上の理由から、廃棄処分とするのが妥当であると判断する」











その決定に、ルピスはむしろ安堵していた。


（いいんだ。これで）

（これでもう誰にも迷惑を掛けずに済む）


生きていてもまた誰かが不幸になるだけである。
それならばいっそ廃棄処分でも何でもしてくれた方が良かったのだ。







査問会が終了するやいなや、先の決定が速やかに実行される運びとなる。
担当の係官達が集まり、具体的な手順について相談している。

「して、処分はどのように？」

「研究中の魔法がありまして。被験者として利用させてください」

「ふむ。例のあれかね。よかろう」

話がまとまると彼らは別の部屋へと移動した。
ルピスも、促されると黙ったまま後に続いた。

部屋の床には大きな魔方陣が描かれ、円周上にろうそくが等間隔で配されている。
隅にある紫の布が掛かった机には水晶や髑髏といった怪しげな呪物の類が置かれているのが見える。

「さあ、こちらへ。そこの中心に座って」

ひとりの係官が魔方陣を指差すと、言われるがままにした。

「今回の処理方法ですが、次元転送の魔法によるものとなります。
　異次元への追放による廃棄ですね。
　転送先では好きにして頂いて構いません。我々の与り知る所ではないですから。
　もっとも、私はまだこの魔法の研究中で、これまで成功したことは無いのですがね」

失敗するとどうなるのか。
部屋の所々に赤茶色の滲みが付着しているのが見える。

「何せ無生物と生物とでは勝手が違いますからね。
　やはり対象が異なると転送における影響の差異も考慮する必要が生じます。
　それに転送という性質上、途中経過の観測もやや難しくなりますし――」

聞いてもいないことを嬉々として一人説明し続ける。研究者の性質なのか。
ルピスはそれを聞いているのかいないのか。やはり黙ったまま俯いている。

「話が長くなりましたね。ではそろそろ始めましょうか。
　今回は成功すると良いのですが」
　
咳払いをすると、儀式の開始を宣言する。

「査問会の決定に基づき、これより廃棄処分を執り行います。
　処分方法は転送魔法を用いた異次元廃棄となります。
　転送先は――」










「《否定の世界》アンジニティ」


















































「――おお！　やりましたな。転送成功のようですな。お見事！」

「ありがとうございます。皆さんのご協力あってのことです」

「いやいや。貴殿の不断の努力の甲斐あってこそよ。
　大きな一歩となったであろう。実績を積めたようで何よりじゃ」
　我が国の未来は明るいというものよ」

ENo.880 つむじ とのやりとり

ItemNo.20 炭酸べっこう飴 を食べました！
　体調が 1 回復！（9⇒10）
　今回の全戦闘において 活力14 防御21 鎮痛28 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

ラプリナ(26) から 野菜炒め-極- を受け取りました。

ディルクルム(889) に ItemNo.4 錆びた刃 を送付しました。

自然LV を 11 DOWN。（LV35⇒24、+11CP、-11FP）
制約LV を 10 DOWN。（LV35⇒25、+10CP、-10FP）

魔術LV を 1 UP！（LV34⇒35、-1CP）
領域LV を 25 UP！（LV0⇒25、-25CP）
合成LV を 5 UP！（LV40⇒45、-5CP）

不浄の滝(158) とカードを交換しました！

カードの裏面 （クリエイト：フラッド）


オーバーウェルム を研究しました！（深度0⇒1）
オーバーウェルム を研究しました！（深度1⇒2）
オーバーウェルム を研究しました！（深度2⇒3）

リフレクション を習得！
ファイアレイド を習得！
ノーマライズ を習得！
カプリシャスナイト を習得！
プロテクション を習得！
ガーディアン を習得！
クリムゾンスカイ を習得！
ディスターバンス を習得！
ブラッドアイズ を習得！
ワイドプロテクション を習得！
ツインブラスト を習得！
大爆発 を習得！
沙羅双樹 を習得！
インクリースアイズ を習得！
イクステンション を習得！
インヴァージョン を習得！
イクスプロージョン を習得！
グランドレイジ を習得！
腐敗堕落 を習得！
フォースフィールド を習得！
一望千里 を習得！
バーニングサースト を習得！
ゴッズディサイド を習得！
エレメントフィールド を習得！
エンチャントウェポン を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

ラプリナ(26) は 月夜茸 を入手！
ルピス(608) は 月夜茸 を入手！
ディルクルム(889) は 月夜茸 を入手！
一紗(1075) は 藤 を入手！
ディルクルム(889) は 立派な羽 を入手！
ルピス(608) は 壊れた銀の斧 を入手！
ディルクルム(889) は 汚れた玩具 を入手！
ルピス(608) は 光小晶 を入手！

ラプリナ(26) に移動を委ねました。

タニモリ区 I-4（沼地）に移動！（体調10⇒9）
タニモリ区 I-5（森林）に移動！（体調9⇒8）
タニモリ区 I-6（森林）に移動！（体調8⇒7）
タニモリ区 I-7（草原）に移動！（体調7⇒6）
タニモリ区 I-8（草原）に移動！（体調6⇒5）

MISSION!!
タニモリ区 I-3：ヤガミ神社 が発生！
　　 - ラプリナ(26) が経由した タニモリ区 I-3：ヤガミ神社
　　 - ルピス(608) が経由した タニモリ区 I-3：ヤガミ神社
　　 - ディルクルム(889) が経由した タニモリ区 I-3：ヤガミ神社
　　 - 一紗(1075) が経由した タニモリ区 I-3：ヤガミ神社

［826 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［447 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［491 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［198 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［402 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［323 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［246 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［182 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［103 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［145 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［141 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［277 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［35 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［147 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［77 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［93 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［67 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［43 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［66 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［55 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［0 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［0 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［0 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　･････ヴオオォォォ･･･ッ！！

　

　

　

チャットに響く走行音。

　

　

　



　

　

　　　ヴォンヴォンヴォンヴォンッ

　

　




　

アルメシアがバイクで登場する。

　

　

　








　








　

　

　







　

　

　　　――ザザッ

　

　

　

　

チャットが閉じられる――

ヤガミ神社。

　






　

ガタガタガタッ

　

賽銭箱が地から離れる。

怪しげな光を纏い、近づく･････