［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　……。



　銀の目をした土人形が、町を闊歩している。
　襲い掛かる矛先は、認識している範囲で全て『喰らった』。彼らは皆、真っ直ぐリオネルの元に近づいてくる。
　リオネルが騒ぎに気付いた時には殆どの人間が避難を終えていた。嘗て『守護者』として働いていた頃にはあり得ない光景、誰かに指示されたわけでもなく 自分で考えて自分の命を優先して この場を離れる ―― それは人としてさほど珍しくない動きであることもリオネルは知らず、優れた統率者がいるのだろうと考えつつ。
　泥人形の軍勢を見つめる。

　―― 眷属まで出るようになったか。

　眷属。竜が 土や水や大気から生み出す獣だと、そう聞いている。彼らがそれを生み出す時はいつだって世界を護るためを想って行動していて、実際に眷属たちが世界を護るために活躍したという前例はない。
　そして、すべての竜が生み出せる筈のそれを、銀竜以外は生み出したことが無い。その理由までは知らない。神学の領分から外れるのか、『名無し』の時に受けた講義では詳しく語られていない。

　―― 少し前まで、眷属が出るなんて話は聞かなかった。

　銀竜の眷属が現れた時、銀竜は必ず正気を失っている。それも、正気を失ってから長く時間が経っている証でもある。
　つまりは旅路を急がなくてはならない、と リオネルが気付いた。気付いたこともまた 随分と遅れてしまったのだが、そちらには気付くことが出来なかった。
　旅路を急ぐためにも、今は目の前の眷属共を土に還さねばならない。不幸中の幸いとでも言うべきか、現れた眷属は人型が中心。土の身体を持っているものが中心となっていて、リオネル一人でも対処は可能であった。
　最も近くにいた眷属が、リオネルの喉元に向かって手を伸ばす。
　身体を捻って躱し、踏み込んだ。銀の目が光る顔に向けて、体重を乗せて 真っ直ぐ拳を叩き込む。眷属の顔を貫けば、それは単なる土塊に戻った。
　返す動きで、斜め後ろから迫っていた別の眷属を突き飛ばし、頭にあたる部分に向けて踵を落とす。全ては、相手を人ではないと認識しているからこそ出来ることだ。

　―― これなら、オレ独りでもある程度は片付けられるか。

　しかし、リオネルの持つ≪不幸喰らう力≫は集団を殲滅するような真似は出来ない。集団の視線を全てこちらに向けることが出来るが、それだけだ。
　協力者は、まだ見つかっていない。だから今を独りで切り抜ける必要がある。
　リオネルは振り返りながら、殆ど無意識に盾を構えた。構えてから、木片が無数に投擲されていることに気付く。盾で防いでいる間に、眷属たちが近づいている。正面から来た1体には盾を構えたまま体当たりを見舞い、右手に迫っていた別の眷属に肘を入れ、先に倒した土人形に止めを刺そうと踏み込むが 左からも敵は迫っている。
　構えたその時、風よりも速く ―― 駆けた誰かが眷属を突き飛ばした。鮮明に捉えられた訳では無いが、随分と速いそれは 自分よりもずっと小柄で華奢な人間だ。そう、間違いなく人間である。

　―― 外で、この速さで動ける人間は初めて見た。

　サンドリヨン竜国の人間は全員が『名無し』の頃に訓練を受けていて、適性の高い者であれば目にも止まらぬ速さで動ける者もいた ―― 嘗て共に研鑽を重ねた『黒』がそうだったように。

　―― 『神力』を持っている？

　ここだけではない。離れた場所からも、戦っている気配がする。どうやら眷属を片付けに来た人間が自分の他にもいるらしい。視える範囲で全て自分が引き付けたつもりではあったが、この力はあくまでリオネルが認識しているものしか『喰らう』ことが出来ない。他の場所で戦線が形成されているのかもしれない。

　―― だったら尚更、オレはここを離れられない。

　≪不幸喰らう力≫の持ち主とは、災厄という概念を蓄える器である。
　国を滅ぼす程のそれを一か所に集める力で、自分こそが 討たれるべき災厄そのものと成る力でもある。
　人を探す傍らで その力を振るい続けてきたのだ。今のリオネルがそちらに向かえば戦況が悪化する可能性すらあるのだ。
　リオネルは盾を構え、『眷属』達に向かう。
　そんなリオネルの決意を知ってか知らずか、人間の気配が増え始める。

「まだ誰か残ってるぞ！」
「1人、……だ！ ……戦っているのか！？」
「どうする……か、……リーダーは……」
「アレまで助けろとは……ないが……」
「手を止めるな！」

　遠くから声が聞こえる。声のうちの幾つかがリオネルに向けられているとは、気付くことが出来ない。
　目の前の眷属たちの無力化を続ける。殴りかかられては半身で躱して踏み込み拳で応戦、時折投げられる木片や刃物は盾で防ぎ、―― ひたすらそれだけの攻防を、繰り返していた。

　―― 夜になるまでは片付くか。

　そう考えていた時のこと。再び誰かが自分の横を通り過ぎた ―― 先ほどと同じ、風より速く駆ける人影が リオネルを追い越した。彼が通った後には、眷属だったと思われる土塊が地面に残っている。
　リオネルの前で、その『神力』使いが立ち止まった。おそらくは異国の血が濃い 浅黒い肌をした少年だ。

「旅人っスか？」

　未だ戦いの最中だというのに、少年が話しかけて来た。やけに耳に残る、どこか癖のある口調をしていた。髪の隙間から、欠けた耳が僅かに覗く。

「いつまでやってるつもりっス？」

　実際のところ、敵の殲滅はリオネルの苦手とするところ ―― 戦いそのものが得意でない、というだけの話ではない。リオネルが備えている適正は『護る』ことであって、『倒す』ことではないのだ。『反撃』の心得は多少持ち合わせているが、『殲滅』はさほど得意ではない。
　それを『遅い』と評されれば、その通りだとしか答えることが出来ない。

「っていうか、いつまで持ち答えてるんっスか。おかげでオイラが余計に走らにゃならないじゃねーっスか。オイラが道を切り開くから、邪魔にならねーところに移るっスよ。嫌とは言わせねーっス」

　嫌だ、と答える前に 少年はその一言を封じた。そこからリオネルの言葉を訊こうともせずに消えた。否、残像だけがそこにあった。次の瞬間、眷属たちが倒れ伏している。本当に道を切り開いただけらしく、幾つかの眷属は再び起き上がろうとしている。
　切り開いた道の真ん中で、少年がこちらを見ていた。
　来い、と おそらくそう伝えたいのだろう。

　―― 仕方ない。今は従って、その先で オレの事情を話すしかない。

　そう決めて、リオネルは少年に続いて駆けだした。少年はもう、姿を消さなかった。おそらくは『神力』を使わず リオネルに合わせて走っているのだろう。
　建物の角を曲がったところで、背後で何かが崩れる音がした。思わず振り返ると、そこには人と 無数の瓦礫があった。瓦礫の下に、人間の気配は無い ―― 戦いで崩れたというよりは、意図的に崩したように見えた。
　ここで再び少年が話しかける。

「なんというか、よりによってすっごい忙しい時に来たもんっスねぇ。それともこうなってるから来たとか？」
「……そうだ」
「そっスか～……えぇ？ 分かってて来た？ ……凄い変わりモンじゃねーっスか」
「あの場にいたオマエも同じじゃないのか」
「いや～ オイラはそういうのとは違うんスけどぉ」

　話している間に、少年の仲間と思われる者たちが少しずつ集まってきた。年齢、性別、おそらくは身分も統一されてはいない。集まってきたうちのひとりが負傷者を見て回っていて、手をかざして傷を治している ―― これもおそらくは『神力』だ。リオネルの疑似治療とは違い、本当に傷を癒す力。
　それとは別の仲間がため息交じりで、少年に話しかける。

「おいおい、旅人まで『生かした』のかよ。何でまた」
「生かしたってか、なんかいつの間にかその人も戦ってたっス。おまけに全く死ぬ気配もねーんス。だから何で生かしたって言われてもオイラ困るっス。とりあえず親分に訊くつもりだったっス」
「ボスに何言われても知りませんよ」

　何度か仲間とやり取りした後、少年は古傷だらけの顔でリオネルを見上げる。

「で、旅人さんはホントに、ここがこんな風になってたってだけでここに来たんっスか」
「いや……」

　元々、自分の事情を話すつもりではあった。しかしそれは自分の『神力』のことを伝えるつもりであり、シメイについて話すかどうかは決めていなかった。
　しかし、彼らなら大丈夫なのではないかと 根拠もなく考えてしまった。だから、話すことにしたのだ ―― 運悪く。

「オレは、この災厄を止めるために……サンドリヨン竜国から来た。透明の竜より、敵対存在を惹き付けるための『竜の力』も賜っている。
　災厄を止める一環として、ランドルフ・アルストロメリアという男を探している。黒い髪と青い目をしていて、両手で指をさす『竜の力』を持っている筈だ」

　リオネルの言葉を聞いて、彼らは一斉に押し黙った。互いに何度か目を合わせて、最初に口を開いたのは少年だった。

「その人は……」
「おい、ディル。何考えてる？ 余計なことは止めろ」
「大丈夫、絶対大丈夫っス」

　仲間に制止されるも、少年は話す。




「その人、間違いなくオイラ達の親分のことっス。姓は知らねーっスけど、それ以外は全部確かに親分っス」

ENo.19 翠眼の蛇 とのやりとり


ENo.388 ユイノ とのやりとり

ItemNo.30 エナジー棒 を食べました！
　体調が 0 回復！（30⇒30）
　今回の全戦闘において 活力10 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

守護者の姿が消え去った――

　

　

六角形の柱から天に向け、赤色の光柱が立つ。

どうやら次元タクシーで行けるようになったようだ。

順(39) に 200 PS 送付しました。

りりこ(71) から 装甲 を受け取りました。

スバル(138) から 楠 を受け取りました。

スバル(138) に ItemNo.20 海藻 を送付しました。

生命の宝石（800 PS）を購入しました。

使役LV を 35 DOWN。（LV35⇒0、+35CP、-35FP）

具現LV を 35 UP！（LV0⇒35、-35CP）
変化LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）
合成LV を 5 UP！（LV36⇒41、-5CP）

ムリさん(760) により ItemNo.32 強靭な皮 に ItemNo.30 装甲 を合成してもらい、活力漲るぶにゅぶにゅ に変化させました！
　⇒ 超絶合成！［ 6 1 5 = 12 ］不発！
　⇒ 活力漲るぶにゅぶにゅ／素材：強さ40／［武器］防狂35(LV75)［防具］放乱35(LV70)［装飾］耐災35(LV70)

順(39) により ItemNo.32 活力漲るぶにゅぶにゅ から薬箱『救急箱』を作製してもらいました！
　⇒ 救急箱／薬箱：強さ218／［効果1］耐災35 ［効果2］－ ［効果3］活力33

シエ(11) により ItemNo.31 栄養ドリンク+1 から料理『イェーガーボム』をつくってもらいました！
　⇒ 技巧料理！［ 6 5 1 = 12 ］成功！料理の強さが増加！
　⇒ イェーガーボム／料理：強さ225／［効果1］活力15 ［効果2］防御20 ［効果3］鎮痛25

スバル(138) により ItemNo.32 救急箱 に ItemNo.20 生命の宝石 を付加してもらいました！
　⇒ 装備品性質補填！効果3のLVが11増加！
　⇒ 救急箱／薬箱：強さ218／［効果1］耐災35 ［効果2］耐疫30 ［効果3］活力44

司馬(152) とカードを交換しました！

ワンダーエリクシル （リザレクポーション）


ソウルミュージック を研究しました！（深度0⇒1）
クワシール を研究しました！（深度0⇒1）
スーパーパフォーマンス を研究しました！（深度0⇒1）

クリエイト：メガネ を習得！
召喚強化 を習得！
サモン：ウォリアー を習得！
クリエイト：バトルフラッグ を習得！
修復 を習得！
サモン：サーヴァント を習得！
集気 を習得！
サモン：ビーフ を習得！
サモン：スプーキーアイ を習得！
リビルド を習得！
クリエイト：ウェポン を習得！
サモン：エンチャンター を習得！
クリエイト：マシンガン を習得！
駄物発生 を習得！
クリエイト：モンスター を習得！
サモン：ナイト を習得！
堅牢堅固 を習得！
クリエイト：キャノン を習得！
サモン：ソルジャー を習得！
魔力漏出 を習得！
ウィザードフォーム を習得！
サモン：ジャイアントメカ を習得！
クリエイト：エキストラハンド を習得！
サモン：ヒーロー を習得！
変幻自在 を習得！
効果付随 を習得！
リープアイズ を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

不幸喰らい(546) は 甲殻 を入手！
不幸喰らい(546) は ガラス瓶 を入手！
シエ(11) は 装甲 を入手！
シエ(11) は 装甲 を入手！

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

シエ(11) がパーティから離脱しました！

スバル(138) からパーティに勧誘されました！

『リュウジン区 P-15：チェックポイント《渡し舟》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - スバル(138) の選択は リュウジン区 P-15：チェックポイント《渡し舟》

MISSION!!
ツクナミ区 K-2：チェックポイント《小集落》 を選択！
　　 - スバル(138) の選択は ツクナミ区 K-2：チェックポイント《小集落》

［826 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［447 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［491 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［198 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［402 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［323 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［246 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［182 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［103 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［145 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［141 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［277 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［35 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［147 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［77 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［93 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［67 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［43 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［66 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［55 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［0 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［0 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［0 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　･････ヴオオォォォ･･･ッ！！

　

　

　

チャットに響く走行音。

　

　

　



　

　

　　　ヴォンヴォンヴォンヴォンッ

　

　




　

アルメシアがバイクで登場する。

　

　

　








　








　

　

　







　

　

　　　――ザザッ

　

　

　

　

チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！