［基本］OK.　［戦闘］OK.　［スキル］OK.　

－－－－－【Side　イバラシティ】－－－－－


「分かりました。答えは『聖戦』ですね。これは丸くなく、しかし角がない」
「……ただのなぞなぞで、そんな物騒な答えにするわけないじゃない」
「そんな、自信あったのに……。しかし、そうなると手づまりですね、まるで思いつかない」

職場で緩い会話が繰り広げられる。
手詰まりを称した助手が、諦めからか次の話題を口にする。

「そうだ、そういえばなんですけど、……我々、夏に忘れ物がありませんか？」
「えっ、なに？なぞなぞ？」
「いえ、そうじゃなく。マジな奴です」
「夏に？夏？」
「そう、夏です。この夏あの時、今年の夏です」
「……いや、全く心当たりがないのだけれども」
「笹子さん、……今年、水に浸かりました？」

そこまで言われて、ようやく思い当たることがあったようで

「……あー、そういう事ね。……いや今年はいいでしょうもう寒いし」

そう言ってスッと視線を逸らした窓の外は、木の葉も赤くなった秋らしい景色だ。
早いところでは雪が降っているニュースも聞き覚えがある。
季節の移り変わりの速度には恐れおののくばかりだ。

「と、ここで提案があります。ハイこれ」
そう言ってスッと差し出されたチケット

「ＳＤＧ……湯？」
「そうです。持続可能ななんちゃらを目標とした１７の施設からなる複合レジャースパリゾート兼ジム with Shopping＆Restaurant……らしいです」
チケットに記載のあるキャッチフレーズを彼が読み上げる。
その名前と、どこかで聞き覚えのある（？）キャッチフレーズを耳にした彼女は怪訝そうな顔をして、

「まぁた変なものを、どこから見つけてくるのよこんなの」
「それがこのビルのはす向かいに、ついこの前出来たみたいで」
「……えっ、これ、近所なの！？」
「はい、近所も近所でして……。ここは視察がてらいっちょ入ってみるかとチケットを二枚持ってきた次第です」
「全然気づかなかったわね、何か建ててるなとは思ったけれども帰り道と逆方向だから気に留めてなかったわ」
「僕は外観からスポーツジムでも建つのかと思ってちょいちょい気にしてたんですが、……いざ建ってみたらなかなか尖った名前の施設で目を疑いましたね」

確かにこの名前の施設が近所にあったらそういう感想も抱くだろう。

「わかった、わかったわ。複合レジャースポットが職場の近くにできた、視察と称して乗り込もう、そこまでは理解したわ」
「話が早くて助かります笹子さん」
「でもそれが何で夏の忘れ物に？」
「『海の豊かさを守ろう』をテーマにしたプールとスパ施設が売りらしいんですよ。大型の波のプールがあるみたいで……波あるプール入りたくないな」

チケット裏の簡易な施設案内を見ながら彼が告げる。
得る情報のすべてが、『なんか胡散臭い』と判断した彼女は口を開くと、

「ねえその施設大丈夫？オープン時期とかいろいろ見誤ってない？このオフシーズンに営業開始して来年の夏まで持つのかしら」
「はい、僕も同じ感想を抱きました。だから、今行かないとこの輝きを二度とみられないんじゃないかって」
「それは、……一理あるわね。でも……」
「分かっています。女性が水場に行くには何かと準備がいり様ですからね。何も今日の今日行こうってわけではないです。来週？とか、どうです？」
「いや、そもそも……あまり行きたいと思えない施設じゃない？」
「あ、そもそもそこかぁ」

そう言って彼は、大げさにやってしまった感を出すようなポーズをする。
いや、だってあまりにも胡散臭いんだもの。

「そうなると一人で行くという話になるのですが。えぇ、全く、仰っていただいたとおり胡散臭いので一人で行きたくなかったんですよ。変なセミナーとかに連れて行かれたらいやだし」
「それで私を巻き込もうと」
「２割くらいがそんな目論見で、残りの１割が怖いもの見たさ、もう７割で夏の忘れ物を取り返しに行きたい気持ちですね」
「ふーん。……ねぇ、これ本当に大丈夫なの？さっきあなたも言ってたけど変なセミナーとかに連れていかれない？」
「いや、考えたんですが、流石オープン当初からそんなに飛ばさないだろうと。……何もしなくてもお客が来るうちは、そういうディープな客層を作らないでも採算上がるでしょうから」

此方の指摘した危機を否定しなかった彼の発言に少し笑いそうになり、

「そういう事をやるだろうって予想は覆さないのね」
「いや、やりますよ、やる。だってあの名前ですよ？やりださなかったらある種嘘つきですって、……まぁつまり、オープン当初の今が一番安全に施設を楽しめるんじゃないかっていうのは思っています」
「だから早めに、ね。うーん、正直、そう聞いてなお、気乗りしないわね」
「でも逆に、この距離感にジム件プール兼スパの『まともな』複合施設があるなら、一度見に行かない手はないと思いますよ。……今年の山の屈辱を笹子さんも忘れたわけではないですよね」
「……山ね、それを言われると弱いわね。それにしてもとても『まとも』な施設だとは思えないのだけれども」

あの日のことはよく覚えている。
確かに悔しいと思う、しかし、その悔しい気持ちをこの怪しげな施設で払しょくできるようになるのだろうか？

「とりあえず、一回見るだけ見てみましょうよ。ダメそうなら施設の半径２００メートル以内に立ち入らなきゃいいわけですし」
「……その半径、このビルも入ってるわね。出勤しないつもりかしら」
「あ、いえ、そんなことは毛頭、では一応行ってみる方向で、準備していただけると助かるのですが」
「えぇ……。はぁい……。」

そういうわけであまり気乗りしないが、怪しげな複合施設へ行くこととなってしまった。
果たして本当に大丈夫なのだろうかという一抹の不安はあるが、
いや、不安しかないわけだが、
せめて初回来訪時にあからさまにおかしいことをしてくれないことを祈るばかりである。


－－－－－【Side　ハザマ】－－－－－

何が原因だったのだろうか。
不調の兆候は示されていたはずだ。
目の前で力なく崩れ落ちる助手を、私より早くに察知したゾルは軟着陸させ、
キャンプ内でも傷病者の集まる区画まで運ぶのを手伝わせゆっくりと横たわらせた。
医に携わる者の端くれとして、彼のバイタルチェックを行い、簡易な点滴を施す。
落ちていく点滴を見つめならが、思案をする。
彼の最後の報告から、何か良くないことが起きたのだろう、それはわかる。
しかし『通信に割り込まれた』『知っているが知らない』『別個体』『厄介な敵』
という情報、推察はできる。できればそれは当たってほしくないと願いさえする。
そして、この悪い予想が当たったとしたら彼の精神に悪影響を及ぼしたであろうことも……。
……いや、止めろ。
外に原因を求めるな、彼が不調であったのは、それを私に隠したのは、私の落ち度に他ならない。
『常に今が情報共有できる最後の時だと考えて欲しい』
以前告げた、他ならぬ私自身の言葉。
これを告げるだけ告げて、私はどうしただろう。
彼に情報を示させるだけで、私自身が探ろうとしただろうか。
後悔は先に立たない。それでも許されるなら……。

「……目覚めるんでしょうね、これ」

返事はない、当然だ。
自問自答自戒の時間が流れる。
この世界に来て、こうもゆっくり時間が流れるのは初めてかもしれない。
簡素な寝台に横たわる助手を眺め、七変化するその表情を見つめる。
人は寝ている間に夢で記憶の整理を行うという。
彼は今どんな夢を見ているのだろうか。
彼に尋ねなければならない、教えてもらわなくてはならないことがある。
時と共に落ちていく点滴は何も語らない。

ENo.77 偽黒初 とのやりとり

特に何もしませんでした。

倒れ込み、巨体を縮こませる大鶏。

　




ボトボトと卵を落としながら、トボトボと園の奥へと帰ってゆく。

　

変な卵が多いなか、何だか新鮮そうな卵を見つけた。

　

　

突然チャットが開く。






いくつか得たなかの少しをアンドリューに渡すことにした。




チャットが閉じる。

　

　

　

･････身体の奥から、少し力が湧き出る感覚。


各CP･FPが2増加した！

偽黒初(77) から 300 PS 受け取りました。
ものすごい石材（1500 PS）を購入しました。
すごい石材（400 PS）を購入しました。

変化LV を 5 DOWN。（LV15⇒10、+5CP、-5FP）

自然LV を 10 UP！（LV20⇒30、-10CP）
付加LV を 5 UP！（LV6⇒11、-5CP）

クリエイト：ワンダーランド を研究しました！（深度0⇒1）
ゴッズディサイド を研究しました！（深度0⇒1）
イディオータ を研究しました！（深度1⇒2）

上書き付加 を習得！
ディープフォレスト を習得！
クラウト を習得！
地特性回復 を習得！
地霊力 を習得！
スティクス を習得！
ミリキアレギア を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

Dr.笹子(831) は 不思議な布 を入手！
Dr.笹子(831) は 剛毛+1 を入手！
偽黒初(77) は 新鮮そうな卵 を入手！

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『ヒノデ区 M-11：チェックポイント《大通り》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - 偽黒初(77) の選択は ヒノデ区 M-11：チェックポイント《大通り》
　　 - Dr.笹子(831) の選択は ヒノデ区 M-11：チェックポイント《大通り》

MISSION!!
カミセイ区 B-19：ゆ～ぱらだいす を選択！
　　 - 偽黒初(77) の選択は カミセイ区 B-19：ゆ～ぱらだいす
　　 - Dr.笹子(831) の選択は カミセイ区 B-19：ゆ～ぱらだいす

［861 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［443 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［192 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［393 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［295 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［214 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［150 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［72 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［131 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［121 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［151 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［12 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［46 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［3 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　

　

　




　




　



　




　

　

　




　

　

　




　

　

　




　

　

　

チャットが閉じられる――

ゆ～ぱらだいす内。

様々な種類の温泉が用意されていた施設。

　

ほとんどの温泉が涸れているなか、施設の左端は無事のようだ。

　

　

　

お土産コーナー、カラオケルーム･････

温泉は女湯の区域が原形を保っている。

　

　

　

奥へと進むと、湯煙･････温泉が普通に湧いている。

　

　

　




　



大きな猿たちが温泉でくつろいでいる。

　




邪魔をするなと言わんばかりに、こちらへと飛び掛かってくるッ！！