［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

十七日目

ほうほうのていで、というほどではないが、ベースキャンプのある駅前に戻ってきたオレたちを出迎えるように、ハトどもが呑気な声で鳴いているのを耳にするとうんざりした気分にならなくもない。

<<鰻屋>>に立ちはだかっている守護者の<<EEL>>どもを蹴散らすコトができたら、チェックポイントが開放されて、次元タクシーの行き先として指定できるよーになる。何かのゲームのようなシチュエーションだが、この世界にムリヤリ放り込まれているオレたち自身も、いっそゲームのつもりで挑んでいる。こんな状況でマジメになるよりも、よほど健全というモノだ。


「まあ、それで失敗してりゃ世話ねーんだけどよ」
「負けずに済んだのは進歩なのかな？」

オレの言葉にフミが軽く肩をすくめる。オレたちはこれまでも、動く梅の木とかオオウミネコとか公園の遊具を相手にしては勝ったり負けたりしていたが、今回のウナギどもは、思いのほかタフネスで残念ながら倒すことはできなかったというワケだ。

とはいえ、フミが言う通り、こっちも楽タローとかいうアシデマトイくんが退いた中で負けなかったという結果は、前向きに受け取ってもいいだろう。


「悪かったよ」
「楽ちゃん。ケンジの言うことなんて真面目に聞かないでいいのよ」

などとフォローする声が聞こえるが、実のところ、野蛮な暴力を振るうのはフミと楽タローの二人に任せているオレとしては、彼らもなかなかよくやっているとは思う。結果とは次の行動を決めるのための現状でしかないのだから、何も考えないでいるのはハトにどもに任せておけばいい。

でーでーと鳴いている灰色の鳥どもに一瞥をくれたオレは、長柄の武器を手のひらの上に浮かべてみせる。オレたちが「武器」と呼んでいるコレが、単に映像を与えられた力であるというコトにも、最近ではずいぶんと慣れてきた。

「そういやオレに作ってもらった武器だが、コイツもフミが使った方がよさそーだ」
「え？いいの？」
「ああ。暴力は野蛮人に任せるべきだからな」

同じようにフミが浮かべたフランベルジュの大剣が、オレの足元ぎりぎりの地面に深く刺さる。

「じゃあこれ返した方がいいよね？」


最近はフミもこのような返しをするようになって、頼もしい限りではあるのだが、オレのお気に入りの革靴がちょっと切れてしまったのでもう少し加減というモノを知りなさいと思う。

それはそれとして、フミが「名前と外見を与えた」武器はもちろん、オレが作った防具や楽タローの装飾品も、思っていたよりも悪くない出来に仕上がっていて、ありがたい。それはオレたちが拾った力が強いモノだったというだけではなく、名前と外見を与えたオレたち自身の力が強くなっているというコトでもある。知らず知らずの成長に、オレが心中で満足しているコトなど知らずに、ハトよりも能天気な様子で楽タローが景気の悪い顔をしている。

「で、なんで俺の防具はまたスズメスーツなんだよ」
「知りたいか？」
「ぜひ知りたいね」
「テメーに似合うからだ」

そこで肩を落としてしまうのが、楽タローの楽タローたるゆえんだと思う。

そんなコトよりも、問題は今の現状を受けて次の行動を決めるための計画というヤツだ。オレたちが探索に出て、カミセイ大公園の特殊戦に遭遇したように、イバラシティの他の連中が見つけた場所には、オレたちも挑むことができる。すでに誰かがソコを攻略していたとしても、自分たちが達成していない「力」には挑むことができる。

オレたちの目に見えているモンは単なるイメージだ。だがソコにある力は確実に存在する。その力をイバラシティとアンジニティとで互いに奪い合っている。なんとなくでしかないが、オレたちが放り込まれている今の状況は、そんなルールで動いているのではないか。

「しばらくはナントカ戦とやらを攻略してもいいかもしれねーが、どっちにしても準備は必要だ」

思ったよりも強い装備は手に入れるコトができた。だが強い武器に戦っていただくのはオレの趣味ではない。オレはいまどきの二つ折りケータイを開くと、画面をフミと楽タローに見せる。

「で、端末をいじってたんだがよ。いつの間にかオレたちの異能もけっこう上げられるコトに気が付いた」
「あら、本当ね」
「役割分担しているなら、能力は尖らせたほーが強くなる道理だ。試してもいいかもしんねーな」

オレたちは、他の連中と比べても別段強くはないという自覚はある。だがこのふざけた世界に必要なのは、誰よりも強くなるコトではなく、用意されている狭い足場にたどり着くコトができるだけの強さ、足切りの標的にならないだけの強さを最後まで持ち続けるコトではないかと思っている。

「その先も考えてない訳じゃねーが、まずはできるコトからだ」
「うんうん。信用はしてないけど頼りにはしてるからね」

この趣味の悪い空の下で、もう少し気楽に夢を見たいものだ。

フミ(961) に ItemNo.25 イール・スキナー を手渡ししました。

制約LV を 7 DOWN。（LV7⇒0、+7CP、-7FP）
使役LV を 30 DOWN。（LV30⇒0、+30CP、-30FP）
百薬LV を 20 DOWN。（LV30⇒10、+20CP、-20FP）
料理LV を 13 DOWN。（LV16⇒3、+13CP、-13FP）

具現LV を 62 UP！（LV30⇒92、-62CP）
防具LV を 18 UP！（LV81⇒99、-18CP）

運命の輪の子供(529) とカードを交換しました！

謎を追い求める探偵・徠織 （デコイ）


サモン：ソルジャー を研究しました！（深度0⇒1）
サモン：ソルジャー を研究しました！（深度1⇒2）
サモン：ソルジャー を研究しました！（深度2⇒3）

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - マッケンジー(1144) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》

MISSION!!
マガサ区 C-15：やきもの小路 を選択！
　　 - マッケンジー(1144) の選択は マガサ区 C-15：やきもの小路

［871 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［441 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［177 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［377 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［286 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［199 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［137 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［56 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［122 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［92 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［90 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［83 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［0 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［8 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

　

　






チャットにノウレットが現れる。

･･･が、どうも雰囲気が異なっている。

　





　




　





　





　

　

　

チャットが閉じられる――

マガサ区の名所、やきもの小路･･･のはずの場所。

店舗らしき影は見当たらず、ただただ瓦礫しかない。

　

　

　

そんななか動く、ひとつの影。

　



フクロウ･････のようだが、よく見ると焼き物であることがわかる。

　





不思議なフクロウが自己紹介をする。

　

　





ユーカラが指し示す方向から、何かが押し寄せてくる･･･