
(アズーロの日記を先に見るといいよ)
深雪が面白い呼び名で呼ばれてるらしい。
というのも、深雪もハレ高に講師として勤めることになったからだ。
アズが普段の呼び名から誤魔化した結果「みゆちゃん先生」が生み出されたらしい。
俺も呼んでやってその反応を見たい気もしたが、俺は校内で深雪に個人的な用事も無いしその名を呼ぶことはないかもしれない。
「ユカラ君、日直のお仕事なんだけど私は黒板きれいにして黒板消しにクリーナーかけておくから、ここのプリントをみゆちゃん先生に持っていってくれない?」
「……………。」
「えっ駄目だった??」
「いや大丈夫。」
さっそく個人的な用事が出来たので俺はプリントを手に取り職員室へ向かうことにした。
職員室だと呼びにくいな。
その辺歩いてれば呼べるのに。
そう思っていると見慣れた後ろ姿が目に入る。
俺は深雪の手首を掴んだ。
「深雪。」
しまった、みゆちゃん先生って呼んでからかうつもりだったのに癖でいつも通り呼んでしまった。
失敗した…次の機会にまわそう。
「これ、なんか日直の片割れが持っていけって…ん?」
周りがざわついている。
女子達が騒いでいるようだ。
「深雪、だって」
「えー名前を呼び捨てとかめっちゃ意味深」
「もしかして付き合ってるの?」
「でもユカラ君ってアズちゃんともあんな感じじゃない?」
「うそ、どっちが本命なんだろ」
呼び方ひとつでここまで賑やかになるもんか…。
若干呆れながら掴んだままの深雪の手にプリントを握らせる。
黙ったままの深雪に気づき、どうしたのかと顔を見る。
なんとも言えない困ったような顔をしているが、頬が赤い。
「………深雪?」
呼びかけると深雪はびくっと身体を震わせて、たどたどしく言う。
「が、学校では、先生って言わなきゃ駄目だよ、ユカラ…くん…。」
「きゃーーーー!!!!!!!」
深雪が言い終わるやいなや女子達の黄色い声が廊下に響き渡る。
「学校ではってどういうこと!?」
「学校以外だとどこで会ってるの!?」
「えっ女教師と男子生徒の禁断の愛とか超エモーい!!!!」
この光景は見たことがある。
アズと一緒に転校してきた日のやつだ。
「もう…どうすんだよ、ユカラのアホぉ…。」
「すみませんでした、みゆちゃん先生。」
呆れたように俺を責める深雪に、俺は肩をすくめながら答える。
「…っ、それもやめろぉ!」
眉をハの字に下げて赤面し怒る深雪に満足な俺だった。

[843 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[396 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[440 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[138 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
[272 / 500] ―― 《大通り》より堅固な戦型
[125 / 500] ―― 《商店街》より安定な戦型
[125 / 500] ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
[24 / 500] ―― 《古寺》戦型不利の緩和
―― Cross+Roseに映し出される。
フレディオ
碧眼、ロマンスグレーの短髪。
彫りが深く、男前な老翁。
黒のライダースジャケットを身に着けている。
ミヨチン
茶色の瞳、桜色のロング巻き髪。
ハイパーサイキックパワーJK。
着崩し制服コーデ。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。
白南海
黒い短髪に切れ長の目、青い瞳。
白スーツに黒Yシャツを襟を立てて着ている。
青色レンズの色付き眼鏡をしている。
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フレディオ 「いよぉ!なるほどこう入んのか、ようやく使えそうだぜ。」 |
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ミヨチン 「にゃー!遊びに来たっすよぉ!!」 |
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エディアン 「にゃー!いらっしゃいませー!!」 |
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白南海 「毎度毎度うっせぇなぁ・・・いやこれ俺絶対この役向いてねぇわ。」 |
ロストのふたりがチャットに入り込んできた。
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ミヨチン 「・・・・・?おっさん誰?」 |
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フレディオ 「フレディオにゃー。ピッチピチ小娘も大好きにゃん!」 |
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ミヨチン 「・・・・・」 |
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エディアン 「・・・・・」 |
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フレディオ 「・・・いやジョークだろジョーク、そんな反応すんなっつーの。」 |
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ミヨチン 「大好きなのは嬉しーけど、そのナリでにゃんは痛いっすよぉ! なんすかそれ口癖っすかぁ??まじウケるんですけど。」 |
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フレディオ 「え、あぁそっち?・・・ジョークだジョーク。」 |
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エディアン 「私はそっちじゃないほうですね。顔がいいだけに残念です。」 |
軽蔑の眼差しを向けるエディアン。
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白南海 「・・・別にいいだろーよ。若い女が好きな男なんてむしろ普通だ普通。」 |
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フレディオ 「おうおうそうだそうだ!話の分かる兄ちゃんがいて助かるわッ」 |
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フレディオ 「・・・っつーわけで、みんなで初めましてのハグしようや!!!!」 |
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ミヨチン 「ハグハグー!!」 |
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エディアン 「ダメダメやめなさいミヨちゃん、確実にろくでもないおっさんですよあれ。」 |
ミヨチンを制止する。
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フレディオ 「・・・ハグしたがってる者を止める権利がお前にはあるのか?」 |
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エディアン 「真面目な顔して何言ってんですかフレディオさ・・・・・フレディオ。おい。」 |
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白南海 「お堅いねぇ。ハグぐらいしてやりゃえぇでしょうに。」 |
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フレディオ 「そうだそうだ!枯れたおっさんのちょっとした願望・・・・・」 |
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フレディオ 「・・・・・願望!?そうかその手が!!!!」 |
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エディアン 「ゼッッッッタイにやめてください。」 |
フレディオの胸倉をつかみ強く睨みつける!
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白南海 「そういえば聞きたかったんすけど、あんたらロストって一体どういう存在――」 |
――ザザッ
チャットが閉じられる――