［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

これは記だ。当然のことながら。


たんぽぽコーヒーのレシピ

１．天気の良い日、スコップ片手に外へと繰り出し、たんぽぽを根こそぎ引っこ抜く。
　　（任意の本数。この後の過程でグッと量が減るため、多い方が良い）
２．丁寧に泥を洗い落とし、細切れにしてまた丁寧に洗い、天日干しする。
３．カラカラの木屑のようになるまで天日干ししたたんぽぽの根っこをフライパンで焙煎する。火は弱火。
　　焙煎は丁寧に、かつ割としっかり行うこと。香ばしいナッツのような香りがしてきたら火を止める。
４．粉々に砕く。すり鉢だと跳ねたり潰せなかったりするので、ミルを使うのが望ましい。
５．粉にお湯を注いで抽出する。コーヒーフィルターを使うと気分が良い。
６．めちゃくちゃ苦くて不味いので満足するまでめちゃくちゃ苦くて不味いのを堪能したら捨てる。

　要は、特に何もなかったのである。イバラシティは平穏で、ヴァレンタインデーや花見ほど心ときめくイベントもない。しいて言えば健康診断の結果が返ってきたことくらいだろうか。再検査だったので何もなかったわけではないが、だからといって花見と比べるにはいささか弱い。黄金週間は運動でもしようかな、と思ったくらいだった。
　そんな穏やかな日常もたまには必要だろう──同じく健診の結果に頭を悩ませていたらしい笹子さんのゴールデンウィークの予定について探りを入れたところ、懸案事項がちらつく回答が返ってきたことにくらべれば、自身の健康不安などは穏やかな日常のちょっとしたスパイス程度の価値しかない。その後の反応を見るに、気乗りしていないことは窺い知れたが。それでも何かの拍子に物語が始まるかもしれない。直感は何も囁かない。どうこうする権利もないので、深くは考えないことにした。
　出来れば運動もしたくないので、そっちについてもあまり深くは考えないよう自戒した。職場の近くにトレッキング（ハイキングか？　違いが分からない）向けの丘陵もあり、どんな格好で山歩きをするのか見てみたい気もしたが、誘うのも気が引けた。



「例の報告書、読ませてもらったわ」

「そうね……概ね良かったわ。文章も分かりやすいし。いくつか直して欲しい部分があることを除けば、だけれど」

「ああいや、直して欲しいと言っても、中身に間違いがあったわけじゃないわ。ただ、誤字脱字の類がね。1、2、3……とまあ、軽く数えただけで5カ所以上は見つかっちゃうのよ」

「急ぐことと焦ることは違う。もう少し時間を取って丁寧に……ね」

　ハザマでも、イバラシティでもない記憶。久しぶりに蘇ったそれは、かなり昔の出来事だった。ぼんやりとした輪郭も描けぬほどの時が経過しているが、決して忘れたことはない。記憶の針が何かにひっかかったのだろう。初めての仕事で、初めて上司に褒められた時のものだ。初めて叱られた記念日も兼ねている。
　物事の始まりは、物語ほど明確でない。確かに人生には契機があるし、一般的には進学や転職といった生活環境の変化を一つの区切りと捉えることも多い。それはあくまで節目であって、大学合格が人生の始まりでもなければ、定年退職が人生の終わりでもない。生と死による区分けもそうだ──結局は死が終わりというわけでもない。誰かが何かを受け継げば、物語は終わることなく続いていく。遺産であるとか、呪いであるとか。
　いつの間にか始まっていたというのが率直な感覚だった。ハザマでの戦いも、イバラシティの生活も。違う時間軸上の人生を生きながら、こんなところでこんなことをする羽目になろうとは夢にも思っていなかった。たかだか数時間前の出来事を、一月も二月も前のことのように感じることすらある。錯覚とも言い難い──実際に、イバラシティでは何か月か経過しているのだから。
　どうしても始まりを意識してしまう。事の起こり、ハザマへの転送。イバラシティでの嘘と幸せに満ちた生活は、間違いなくある日突然始まった。物語の始まりをその日だったとするならば、結末は奇妙で不明瞭なものになるだろう。誤ったページからめくられた本の終わりは、真意とは違ったものとなる。
　意識してしまうものは、始まりだけではない。答えの出ない問いは厄介だ──たった今選んだ答えが正しいかどうか悩むことは得策ではないと頭では分かっていても。ひたすらに、歩み続けたその先の、めくったページに何があるのか。終わりはどうなるのか。
　ハッピーエンドが好きだった。障害を乗り越え、大団円を迎える物語が。

　直感は、答えてくれなかった。



「茅芽さんこそ……お疲れさまでした。こっちに来て、やっと何かに成功した気がしますよ。悪いこと──良くないことばっかりでしたし。純粋に喜べるっていうのは嬉しいもんですね」

　小さく笑みを浮かべる。先刻見せた自嘲めいたものではなく、本当に、心の底から安堵したような笑みだ。対人関係は鏡に例えられる。先に笑ったのはどちらか。鏡はどちらか。どちらが表でどちらが裏か。
　意見を求められるようになったことは、ここ数時間で最も大きな変化だと思っていた。ハザマに来た当初の、尋問のような、あのやり取りが懐かしいとさえ感じる。この感覚は余裕の証だろう。
　精神的にも、体力的にも、余裕がある。何をするにしてもこれは大きなアドバンテージであり、生かさない手はない。何せ、余裕があるのだから。余裕のある時にしか出来ないことをやるべきだ。

「どうでしょう。ここはひとまず、改めて情報の交換と現状の把握をするというのは……本当は初対面の時に済ませるべきだったんでしょうけど、勢いに乗ってる今だからこそ、気を引き締める意味でも」

　人生とはコインのようなものだ。いつの間にか残りが減っている……とは、誰の言葉だったか。少なくとも上司の言葉ではない。手持ちのコインはちゃんと数えておこうという大事な教えだ。そうでないかもしれないが、そう解釈していた。アドバンテージを無駄にしないためには、何を得て何を失ったのかを客観的に判断する几帳面さも必要になってくるものだと。博打を止めたければ家計簿をつけろ、だったかもしれない。忘れるくらいなのだから、大した問題ではない。
　得たアドバンテージを崩さないことは、あらゆる事象の基本である。余裕があればそれを用いて更なる余裕を生み出すのは資本主義の原理原則であり、資本家は資本を投資することで新たな資本を再生産し、投資した資本以上の資本を回収する。このタイミングで改めて情報交換をしておくことは、今後に対する余裕の再生産とも言えるだろう。
　備えは常に重要だ。何が起こるか分かってから備えるのではない。何が起こるか分からないからこそ備えておく必要があり、何かが起こったのが分かった瞬間それは備えではなくなるのかと言われればそうでもないのだが、かといって備えは何かに向けねば備えることすら出来ず、つまりは備えに対する備えもまた常に重要ということになる。何が重要なのか分からなくなってきたとが、備えが重要なことだけは間違いない。これも誰かに言われた言葉だ──誰に言われたのかは覚えていない。忘れるくらいなのだから、大した問題ではないのだ。

ENo.831 Dr.笹子 とのやりとり

特に何もしませんでした。

武術LV を 5 UP！（LV15⇒20、-5CP）
時空LV を 5 UP！（LV10⇒15、-5CP）
合成LV を 5 UP！（LV45⇒50、-5CP）

ItemNo.2 不思議な防具 に ItemNo.3 不思議な装飾 を合成し、駄物 に変化させました！
　⇒ 超絶合成！［ 4 4 4 = 12 ］不発！
　⇒ 駄物／素材：強さ10／［武器］攻撃10(LV50)［防具］活力10(LV50)［装飾］体力10(LV50)／特殊アイテム

Dr.笹子(831) の持つ ItemNo.1 不思議な武器 に ItemNo.2 不思議な防具 を合成し、駄物 に変化させました！
　⇒ 超絶合成！［ 5 5 1 = 11 ］不発！

Dr.笹子(831) により ItemNo.14 たけのこ から料理『雨後めく筍』をつくってもらいました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 2 5 3 = 10 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ 雨後めく筍／料理：強さ60／［効果1］貫撃13 ［効果2］－ ［効果3］－

九々之助(154) とカードを交換しました！

鎖の従者 （サモン：サーヴァント）


超過適応 を研究しました！（深度0⇒1）
闇の祝福 を研究しました！（深度0⇒1）
ブロック を研究しました！（深度0⇒1）

スカイディバイド を習得！
インスージアズム を習得！
ハードブレイク を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

偽黒初(77) は 大蒜 を入手！
Dr.笹子(831) は 大蒜 を入手！
Dr.笹子(831) は 不思議な牙 を入手！
偽黒初(77) は パンの耳 を入手！

ヒノデ区 F-10（道路）に移動！（体調20⇒19）
ヒノデ区 G-10（道路）に移動！（体調19⇒18）
ヒノデ区 H-10（道路）に移動！（体調18⇒17）
ヒノデ区 I-10（沼地）に移動！（体調17⇒16）
ヒノデ区 J-10（沼地）に移動！（体調16⇒15）

［770 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［336 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［145 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［31 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　








チャット画面に映し出されるふたり。

　










　

　

　











　







チャットから消えるふたり。

　

　

　





チャットが閉じられる――