［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　辺りの景色は、ぐちゃぐちゃだった。瓦礫が。砂埃のせいでよく見えないが、どうやら俺はどこかの廃墟の中にまで吹き飛ばされていた。身体をコンクリートの壁に預け、もたれかかっている。ああ、そうだった。俺はミュータント(※桔柳の居た世界の暴走する特殊能力者の総称、人とは見なされない)と戦っていたんだった……部隊は？ 部隊の皆は？ 激痛がする。動けない。声も出ない。身体の感覚が無い。

　ふと、砂埃の先が赤く光った。小さな爆発。銃火。人影。俺に背を向けている。形がおかしい。左腕が吹き飛んでいる。あれは。蓼楮。戦友。おそらく、俺以外に唯一生き残った部隊の仲間。蓼楮が何か叫んでいる。だが、よく聞こえない。くぐもった音。鼓膜が破れたのか、頭に傷でもいったのか。俺の身体はどうやら、まともに動かない。だが、戦友はそんな俺を見捨てず、目の前で銃を撃ち続けた。すぐそこまで、ミュータントがやってくる。小さい影。戦友が叫ぶ。逃げない。銃弾は、そのミュータントの前で全て止まる。サイコキネシスの壁。逃げてくれ。俺はもうダメだ。

　その影が、蓼楮を見た。

　やめろ。



　戦友が、大砲にでも撃ち抜かれたようにバラバラに吹き飛んだ。

　人間だったものの残骸が。



　そして、持っていた銃が、俺の元に転がる。それは赤い水溜りに落ちた。その水溜りは。俺の方から流れている。その時気付いた。足が奇妙に小さく捻れている。違う。これは。俺の腸(はらわた)だ。下半身が丸ごと無くなっている。足だと思っていたものは、身体の断面から漏れた内臓だった。

　少しずつ、身体が冷たくなっていく感覚がする。末端から。ああ、これは。これが死ぬって感覚か。

　だが、目の前に銃がある。

　ミュータントは俺の方を少しだけ見たが、そのまま背を向けて何処かへ立ち去ろうとしている。俺を死んだと思ったのか。周りの浮遊する瓦礫が暴れまわっているが、室内だからかその数は少ない。というより、浮かんだものはすぐに壁に当たって落ちている。

　これはチャンスかも知れない。相手は油断している。きっと、今なら簡単に撃ち殺せる。


　ミュータントを殺す。市民の安全を守る。死んだ部隊の仲間と戦友の仇を取る。それが俺の任務だ。成し遂げなければ。銃に手を伸ばす。届かない。

　必死に、震える手で銃に手を伸ばす。届いた。だが、引き寄せられない。力が、指先の力が抜けている。



　歯を食いしばった。どうせ死ぬなら。成し遂げろ。殺せ。

　銃に触れる。身体がバランスを崩して血溜まりに倒れる。べちゃりと血の池に沈む。その音で、ミュータントが振り返る。

　だが、銃は取った。渾身の力で、銃を持ち上げる。銃口は既に狙いを済ませて、あとは引き金を引くだけ。

　ミュータントと眼が合う。

　幼い少女の顔。血まみれ。泣きはらした顔。目は超能力ゆえか黒くなっている。

　泣いている？

　「これより、それらをミュータントと呼称する。その能力の暴走は、誰にも止められない。本人にも」

　昔聞いた、ミュータントの説明を思い出した。その暴走は止められない。本人にも——

　ミュータントは、口を開いた。何か言おうとしている。



　だが、その言葉は銃声が掻き消した。その顔は、涙は鉛玉が吹き飛ばした。



　銃が落ちる。力が。身体が。

　でも、成し遂げた。仇は取った。市民の犠牲を食い止めた。ミュータントを殺した。

　だというのに。



　本当に、俺は正しかったんだよな？

　使命を果たしたんだよな？ 守ったんだよな？ 為すべきことを成したはずだよな？

　だとしたら、これは一体何なのだろう？ この、これは本当に正しいのか？

　だが、その答えを考える前に、どんどん感覚が消えていく。思考が止まっていく。

　ああ、ダメだ。意識が————

No.1(3/3)

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ミュータントは。敵は殺さなければならない。



——待ってくれ。何かが。



……考えさせてくれ。頼む。



そうだ。急がなければ。守らなければ。殺さなければ。



……答えは。あの時の選択は。







……何かが。何かが違う。本当に……本当にこれは正しいことなのか？





俺の親友は何処に居るんだ？



一体何を……





お前は、お前は一体……



敵を殺すことが使命だ。敵を、ミュータントを見つけ出さなければ。そして殺せ。

ああ、そうだ。殺せ。

殺せ。

殺せ。殺せ。殺せ。殺せ。殺せ。

殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ

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　頭が割れるように痛い。ワールドスワップの弊害だろうか？ 確かに、向こうで過ごした一週間くらいの記憶を、ここで一瞬で体感するのだから。頭が痛くなってもおかしくは無い。少し、落ち着いて考えてみよう。

　まず、俺はこのハザマという世界に居て、一応イバラシティ側としてアンジニティの侵攻に対抗する側にいる。……何のためにだっけ？

　ああ、そうだ。おれはミュータントをころし、しみんをまもるのがしめいだからだ。これは、べつのせかいにきたからといってかわるものじゃない。

　それで、そのためにハザマを進行中なんだったか。そろそろチェックポイントが近い。それで、チェックポイントはどうも強い敵が居るらしいってことで。同じイバラシティ側の人間と協力しようって話に乗ったんだったよな。

　よし、どうやら俺の思考はマトモなようだ。その合流する地点に、まずは急がなければ。俺が守らなければ。そういうしめいだろう？
　

ENo.236 りこ とのやりとり


ENo.733 イオリ とのやりとり

ItemNo.7 五目いなりずし を食べました！
　体調が 1 回復！（16⇒17）
　今回の全戦闘において 器用10 敏捷10 耐疫10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

イオリ(733) に 15 PS 送付しました。

武術LV を 5 UP！（LV15⇒20、-5CP）
武器LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）

イオリ(733) により ItemNo.8 美味しい果実 から料理『いちご大福』をつくってもらいました！
　⇒ いちご大福／料理：強さ67／［効果1］攻撃10 ［効果2］防御10 ［効果3］強靭15

ウォン(99) とカードを交換しました！

―悠久と友情のカンタータ― （ファーマシー）


サンダーショット を研究しました！（深度0⇒1）
サンダーショット を研究しました！（深度1⇒2）
サンダーショット を研究しました！（深度2⇒3）

ハードブレイク を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

桔柳(1211) は ド根性雑草 を入手！
桔柳(1211) は 不思議な石 を入手！

チナミ区 I-15（沼地）に移動！（体調17⇒16）
チナミ区 I-16（道路）に移動！（体調16⇒15）
チナミ区 H-16（チェックポイント）に移動！（体調15⇒14）
チナミ区 D-2（ベースキャンプ）に戻りました！
体調が全回復しました！

イオリ(733) からパーティに勧誘されました！

『チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - イオリ(733) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》
　　 - 少年？(883) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》
　　 - 坂東(898) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》
　　 - 桔柳(1211) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》

MISSION!!
チナミ区 H-16：チェックポイント《瓦礫の山》 が発生！
　　 - イオリ(733) が経由した チナミ区 H-16：チェックポイント《瓦礫の山》
　　 - 少年？(883) が経由した チナミ区 H-16：チェックポイント《瓦礫の山》
　　 - 坂東(898) が経由した チナミ区 H-16：チェックポイント《瓦礫の山》
　　 - 桔柳(1211) が経由した チナミ区 H-16：チェックポイント《瓦礫の山》

―― ハザマ時間が紡がれる。

　

　

　





　




チャット画面にふたりの姿が映る。

　







　




チャットに響く声。

　



画面に現れる３人目。

　






　





上目遣いでふたりに迫る。





　








ノイズで一部が聞き取れない。

　









突然現れるドライバーさん。

　









　







　

賑やかな雰囲気のまま、チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！




（初発生のイベント戦：異能FP+5！生産FP+5！）