
千百一夜
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水月大皇
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| 十日夜レキ 「………、知ってる。知ってるなァー…… AAAのヒーロー、ネームはブラッドハウンド……違うな、『マゾメガネ』……」 |
| 十日夜レキ 「そっちの男も見覚えがある。CrossRoseの方でデカデカと言ってたもんなァ。 両陣営の和平を考えるだっけ? ハハハ、素敵なお話だぜ……」 |
| 十日夜レキ 「残りの二人は、申し訳ないながら知らないんだけどさァ。 ヒーローの関係者だったりするのかな? それとも同じような理想を抱えて集った? どうにも一般人そうにも……ンー、まぁ……何にせよ、わかるのは一つのことだ。」 |
| 十日夜レキ 「同類なんだろ。」 |
| 十日夜レキ 「いいな、いいなァ! キラキラしてて素晴らしいよ! 志も力も備えた、純粋なイバラシティ民! どう思うよ、皆! 僕は…… 心からブッ潰したくなるからさァ──その気持ちの通りにさせて貰おうか!」 |

| 百面相の怪 「あァごらんなさい。美・麗・艶・雄、そろい踏み! 誰をいただくか目移りしますねェ」 |
| 百面相の怪 「──それに、なんです? レキ君はいいことをご存知だ。 今宵ポーズを決めるのは、布スーツじゃない正真のヒーロー! しかも手加減なしですかァ? いきなり首領を狙うなんてのは、反則なんじゃないですかねェ。 さァさァそれなら……」 |
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流転する。紫から金。黒から蒼へ。 ──女から男へ。百面相は、十日夜レキの姿を模倣する。 |
| 十日夜れき 「船頭を増やしてやったぜェ~~。せいぜい山に登ってくれよ?」 |

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トキ 「ヒーロー? なにそれ、あの街そんなの居たの?」 |
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トキ 「ヒーローとか和平とか……。 すごいね、そんな甘いこと言ってるヒトがまだいるんだ?」 |
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トキ 「それじゃあイイコト教えてあげる。 ついさっきねぇ、君たちが大事にしてるイバラシティのおともだちを…… ……一人、喰い殺してきたんだぁ。 ソラコーの霧島紫乃。知り合い? 知り合いなら……おあいにくさま!」 |
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トキ 「……そんじゃ、和平交渉でもしようか。 紫乃センパイもさぁ、ボクのおなかの中で泣いて喜んでるよ!!」 |

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アフィリエル 「両陣営の和平ねぇ…ま!生憎私は自分が稼ぐことしか考えてねぇんだな~!悪いな~!」 |
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アフィリエル 「てなわけで!徴収開始だぜ~!」 |

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仙斗 「しゃあねえな、来いよ」 |
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杏梨 「変……身!!」 |
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杏梨 「(多少雰囲気が変わった!)」 |
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双路 姫子は気がついた。 目の前に立ちふさがるのは謎の生物ばかりではなく、意思を持った誰かだということに。 彼らは謎の生物たちとは違う、明確に姫子らに“侵略”をかけてきている。 |
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双路 姫子は躊躇する。 自由に異能が扱える、ヒーローのように、魔法少女のように、思い通りにできると喜んでいた姫子は、これが夢でも現実でもない狭間だということを改めて理解する。 目の前の少年たちもまた、姫子たちに襲い掛かってくるのだということも。 |
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息を呑み、口を結ぶ。 |
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杏梨 「この戦い、正義と悪、なんて単純なものじゃないけど……」 |
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杏梨 「ただ……」 |
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杏梨 「大人しく負けてあげる訳にもいかないの!」 |
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杏梨 「かかってきなさい!」 |
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トキ 「それじゃ、愉しませてね?」 |
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這え 縋れ 掴み取れ |

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積め 嵩め 搾り取れ |

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その手に_を抱くその時まで |

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その身 御使いたらしめる事 |
| 十日夜レキ 「もう我慢なんてしなくていいんだ……」 |
| 十日夜レキ 「世界の方を変えてやるのさ」 |
| 十日夜レキ 「お前達も、やる気はあるんだろ? 肉を裂いて灼いて踏み躙る気が。 だからここに立ってるんだ」 |
| 十日夜レキ 「じゃあ勝負といこう。 正々と培ってきたその能力と、僕らの隠してた力──どっちが上なのかさァ!」 |



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トキ 「アハハハァ♡」 |

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仙斗 「助かります……」 |
| 十日夜レキ 「そら、これで四つ目だ!」 |

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トキ 「加減なんてしないよ?」 |
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「アア!!それは禁断のボタン!そいつを押されたら……!?!?!!」 |

| 十日夜レキ 「ああ、こいつでトドメになってくれないか!」 |
| 十日夜レキ 「一つ。こいつでおしまいだ! すっごく苦労したんだから、一時間は寝ててくれよなァ!」 |
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仙斗 「まだ終わらねえぞォ!!!!!」 |
| 仙斗のカード発動! |
| れーこ 「おねがいー!」 |
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「ああっと!禁断のボタン発動だ~~~!!」 |

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泣き出しそうな目で、前を見据える。 |

| 十日夜レキ 「さてさて、友軍にご登場頂こうか!」 |
| 十日夜レキのカード発動! |
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エリカ 「囲んで叩けー!」 |
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トキ 「くたばっちゃえ♡」 |

| 十日夜れき 「ちょろちょろとよく動くなァ~~?」 |

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アフィリエル 「あ゛ってめぇ大人しくクリックしやがれ!!」 |
| 十日夜レキ 「目を潰せ!」 |

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杏梨 「(バシッバシッ)」 |
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トキ 「これはどう?」 |
| こがものカード発動! |
| 十日夜レキ 「目を潰せ!」 |

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羽根が攻撃を逸らした。 |
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杏梨 「くっ……」 |
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トキ 「いいよ、いいよ!」 |
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トキ 「上手上手♡」 |
| 百面相の怪 「じゃあ、こういうのはどうですかァ? こちらにあらせられますは、『操られる無辜の一般市民』!」 |
| 小アルカナ、ソードの4。 トランプの身体でできた、コミカルな容貌の兵士が現れる。 |
| しかし『アカリ』が口笛を吹くと、 その姿はみるみるうちに変貌し──。 |
| トランプ兵は──、実在の人間をかたちどる。 『霧島 紫乃』。相良伊橋高校2年の女子生徒。 |
| 霧島シノ 「戦いたくはないが……降りかかる火の粉は払わなくては」 |
| 十日夜レキ 「……良かったなァ、遮られなかったわけだ」 |
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トキ 「ブチ貫いてあげる……!」 |
| トキのカード発動! |
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色彩持たぬ星が溢れ、持ち主の声に応える。 |
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トキ 「上手上手♡」 |
| 十日夜レキ 「目を潰せ!」 |


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杏梨 「(バシッバシッ)」 |
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トキ 「やだなぁ、汗掻いちゃった♡」 |
| 十日夜れき 「おやァ~~? さっき狙ってたのは向こうの僕だぜ!(攪乱工作!)」 |
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杏梨 「それには当たってあげられないわ」 |
| 十日夜れき 「ちょろちょろとよく動くなァ~~?」 |
| 十日夜レキ 「盾、戻れ。」 |
| 十日夜レキ 「避けられたくは、本気で無いんだけどなァ……」 |
| 十日夜レキ 「そんなに嫌かい? 僕の能力は。傷付くぜ」 |

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杏梨 「これで……決める!!」 |
| 百面相の怪のカード発動! |
| 十日夜れき 「ちょろちょろとよく動くなァ~~?」 |
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トキ 「んへへ、楽しいねぇ♡」 |
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アフィリエル 「あ゛ってめぇ大人しくクリックしやがれ!!」 |
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襲撃の合間に、本体が息をつく。 |
| 十日夜レキ 「避けられたくは、本気で無いんだけどなァ……」 |
| 十日夜レキ 「そんなに嫌かい? 僕の能力は。傷付くぜ」 |

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杏梨 「(バシッバシッ)」 |
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トキ 「もっとたくさん遊んであげる♡」 |
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トキ 「もっとたくさん遊んであげる♡」 |
| 十日夜れき 「おやァ~~? さっき狙ってたのは向こうの僕だぜ!(攪乱工作!)」 |
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アフィリエル 「ほ~ら触ってごらん!何にも怖くないエルよ~!!」 |

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アフィリエル 「へへっ、後からじっくり漁ってやるから其処で寝てろよな…!」 |
| 十日夜レキ 「盾、戻れ。」 |
| 十日夜レキ 「避けられたくは、本気で無いんだけどなァ……」 |
| 十日夜レキ 「そんなに嫌かい? 僕の能力は。傷付くぜ」 |


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トキ 「やだなぁ、汗掻いちゃった♡」 |
| 十日夜れき 「そろそろ見分けもついてきたのか?」 |
| 十日夜レキ 「……良かったなァ、遮られなかったわけだ」 |

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アフィリエル 「あ゛ってめぇ大人しくクリックしやがれ!!」 |
| 十日夜レキ 「よくないなァ、よくないよくないよくない……」 |
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地に落ちていた肉塊が、再び集う。 |
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襲撃の合間に、本体が息をつく。 |
| 十日夜レキ 「避けられたくは、本気で無いんだけどなァ……」 |
| 十日夜レキ 「そんなに嫌かい? 僕の能力は。傷付くぜ」 |


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杏梨 「(バシッバシッ)」 |
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トキ 「こっちだよぉー♡」 |
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杏梨 「くっ……」 |
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トキ 「やるじゃん……!」 |
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トキ 「いいねいいね、その調子だよ♡」 |
| 十日夜れき 「そろそろ見分けもついてきたのか?」 |

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アフィリエル 「へへっ、後からじっくり漁ってやるから其処で寝てろよな…!」 |
| 十日夜レキ 「目を潰せ!」 |

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トキ 「がんばれがんばれ♡」 |
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トキ 「ごちそうさま♡」 |
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アフィリエル 「ほ~ら触ってごらん!何にも怖くないエルよ~!!」 |
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トキ 「おっそいおそーい♡」 |
| 十日夜レキ 「盾、戻れ。」 |
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地に落ちていた肉塊が、再び集う。 |
| こがものカード発動! |

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杏梨 「(バシッバシッ)」 |
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トキ 「こっちだよぉー♡」 |
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杏梨 「くっ……」 |
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トキ 「やだなぁ、汗掻いちゃった♡」 |
| 水野 杏梨のカード発動! |
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「お助けーーーっ!!」 |

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襲撃の合間に、本体が息をつく。 |

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杏梨 「(バシッバシッ)」 |
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トキ 「これはどう?」 |
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トキ 「ごちそうさま♡」 |
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肉が集ってくる。 |
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杏梨 「こんな所で負けてられないのに……!」 |
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2 0 0 1 0 0 |
2 0 0 0 3 1 |
火 水 風 地 光 闇 |
9 0 0 0 0 0 |
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| 十日夜レキ 「……………。ああ、そうかァ……… 勝ったのか。勝ったんだなァ。」 |
| 十日夜レキ 「もう声も返ってこない。返せないんだろ。 だから言えるけど、ヒーローに憧れてた頃もあったんだぜ、僕は。 キラキラした、正義の、皆の幸せを追い求めるようなのに。」 |
| 十日夜レキ 「でも現実はこんなものか。」 |
| 十日夜レキ 「正しさとか、義とか、そんなんじゃなく。 こんなどうしようもない悪相手でも、そっちに天秤が傾いちまったら、 負けてしまう……哀しい現実だなァ。ハハハ」 |
| 十日夜レキ 「ああ、でも、勝ててよかった! 僕の求める世界は、君らの進む道の先に無いんだ。 悪いね正義、今回は僕らが勝ちを頂く! どうか束の間の休息を。」 |
| 十日夜れき 「オーケー、次回予告を流しな!!!!! 正義の味方の只今の惨状、よいこのみんなから苦情が来ちまうぜ?」 |
| 百面相の怪 「……まったく助かりましたよォ。チワワじゃ腹の足しにもならない。 それに引き換えみなさんでしたら、誰を盗[と]っても主役級!」 |
| 百面相の怪 「イーニー・ミーニー・マイニー・モー。 ど・れ・に・し・よ・う・か・な?」 怪物はそう言って、犠牲者を選ぶ。 今日のランチを決めるような気軽さで。 この場に逃げ遅れた誰かがいれば、その手を握ったに違いない。 命を切り分けられるような、嫌な悪寒を与えながら。 |
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トキ 「めでたし、めでたし♡」 |
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アフィリエル 「今回徴収いたしましたお金は私の平穏の為にキッチリチャッカリ使わせてもらうエル!いやぁ~ヒーローらしい人助けをしたエルね~!」 |

