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『────暮泥さん、ユイくんのことでご相談が……』 |
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『ユイくん、みんなと同じことができないみたいなんです。 どうしてみんなと仲良くできないのか、お家でよおく話し合ってあげてください。』 |
朝。
ろくに中身も入っていない軽すぎるスクールバッグを担いで、
かつて通った幼稚園の前で立ち止まる。過ぎる思い出と共に、そこを通り過ぎた。
この場所に、記憶の中にある保母はもういない。
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『せんせー、ユイくんがまたケンカして……ショウタくん殴ったの。 ショウタくん、鼻血が止まらないから保健室行くって。』 |
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『ほら、コノカちゃんまで泣いちゃったじゃん。これで何度目? いい加減にしなよ! 二度とやらないって約束してくれなきゃ、コノカちゃんが許したってアタシが許さないかんね!』 |
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『コノカちゃん、一生懸命止めたのに。早く謝りなよ。』 |
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『早く。』 |
朝。
少しずつ明るくなっていく空に、かつて通った小学校の影が黒く浮き上がっている。
校門の前で立ち止まって、屋上を見上げる。過ぎる思い出と共に、そこを通り過ぎた。
この場所に、記憶の中にある同級生はもういない。
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『お前さあ、なんかいつも余裕そうだよな。テスト勉強もロクにしたことなさそうっつーか。 それで全教科ほぼ満点とか、どう考えてもチートだろ。異世界転生でもしてきた?』 |
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『ま、いいけど。あ、今度の火曜日、一緒にサボって水族館行かね? ペンギンの餌やり体験、平日昼しかやってねえじゃん? 学生に恨みでもあんのかって感じだよな。』 |
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『…………なあ。進路志望、ハレ高じゃないって聞いたんだけど。それってマジ? お前が避田に行くんだったら、俺もそっちに行こうかな……。』 |
朝。
犬の散歩をしていた通行人に会釈をして、かつて通った中学校への道を歩いていく。
フェンス越しに、だだっ広いグラウンドを眺める。過ぎる思い出と共に、そこを通り過ぎた。
この場所に、記憶の中にある幼馴染はもういない。
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「……暮泥くんは毎日眠そうねぇ。 まぁよく寝てるのは暮泥くんに限らないんだけど」 |
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「だめ?暮泥頼りになるから…」 |
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「口八丁で暮泥を手玉に取るのは役者不足か。」 |
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「……お前、礼儀正しいけど変に割り切ってぶっ飛んでる時あるよな。 不思議ちゃんって訳でもないし。何属性なの?」 |
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「お前相当食わせ者だな──面白い、乗った」 |
朝。
三学期、始業式の日。冬休み明けの気だるい風景に、生徒たちが交わす挨拶が耳に響く。
隣を通り過ぎて校門をくぐっていく生徒たちの横顔を見て、静かにそのあとをついていった。
この場所に、記憶の中にある“暮泥 唯”はもういない。
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「超実直で真面目、かあ。 あっは、強かで変わってるの間違いじゃない?」 |
ここにいるのは、異能の意思によって生かされ続ける抜け殻だ。
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『寿命はきっかり15年。 それ以降は、異能が脳のかわりに信号を送るかたちで肉体を受け継ぎます。 そこから段々と異能の力は消耗されて、すべて使い果たせば……消滅します。』
『15歳の誕生日を迎えたとき、人格が豹変してしまったように見えるかもしれません。 その時が来ても、どうか怖がらずに ご家族みんなで受け入れてあげてくださいね。』
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毎朝。
幼稚園の前にたどり着いては違和感を覚え、その次の小学校へと向かう。
小学校の前にたどり着いては違和感を覚え、その次の中学校へと向かう。
中学校の前にたどり着いては違和感を覚え、その次の────相良伊橋高校へと向かう。
そこでやっと自身の居場所を
“思い出して”、定められた自らの席につく。
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暮泥 唯 「おはようございま~す。」 |
今日もまた、陽が昇る。
昨日とよく似た顔をした知らない誰かに囲まれながら、今日という真新しい一日を過ごす。
異能『おもひで備忘録』
暮泥 唯の異能。俗称“脳食いアメーバ”。
この異能を持つ者の死後、異能がその脳を占有および管理する。生前は完全記憶に似た能力を発揮するため、対外的にこの名称が採用された。
暮泥 唯
終末まで 残り23時間
ハザマの刻は36時間続く。
彼がこの闘いを思い出として語ることはない。
暮泥 唯(261) に ItemNo.95 を送付しようとしましたが、何を渡したかったのか忘れました。
暮泥 唯(261) に ItemNo.96 を送付しようとしましたが、何を渡したかったのか忘れました。
暮泥 唯(261) に ItemNo.97 を送付しようとしましたが、何を渡したかったのか忘れました。
暮泥 唯(261) に ItemNo.98 を送付しようとしましたが、何を渡したかったのか忘れました。
暮泥 唯(261) に ItemNo.99 を送付しようとしましたが、何を渡したかったのか忘れました。
領域LV を
5 DOWN。(LV5⇒
0、+5CP、-5FP)
幻術LV を
10 UP!(LV5⇒
15、-10CP)
料理LV を
5 UP!(LV20⇒
25、-5CP)
ItemNo.7 不思議な食材 から料理『
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ』をつくりました!
⇒ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ/料理:強さ35/[効果1]器用10 [効果2]敏捷10 [効果3]耐疫10/
特殊アイテム
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ぐちゃぐちゃに潰れた記憶を繋ぎ合わせた。
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齎藤 颯(130) の持つ
ItemNo.7 不思議な食材 から料理『
やきそばとパン』をつくりました!
濯木龍臣(406) の持つ
ItemNo.7 不思議な食材 から料理『
やきそばパン』をつくりました!
ヤチノカイナ(718) とカードを交換しました!
青とピンクのサイリウム
(カームフレア)
ライトジャベリン を研究しました!(深度0⇒
1)
ライトジャベリン を研究しました!(深度1⇒
2)
ライトジャベリン を研究しました!(深度2⇒
3)
ディム を習得!
ライトジャベリン を習得!
光の祝福 を習得!
◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!