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[基本]OK. [戦闘]OK. [取引]OK. [スキル]OK. 




からからと軽い音をたてて、今しがた入ってきた引き戸を閉めた。



「ただいま」



返事はないが、一声かけてから靴を脱いで土間を上がる。板張りの廊下を抜け、居間に通じる戸を引いた。
ああ、あたたかい。鼻腔におぼえていたつんとする痛み、それがじわじわと和らいでいくのを感じる。



「ーーオイ寒ィだろ。早く閉めてくれや」


ぼんやりと室内の暖かさを噛み締めていると、ソファに座っていた人物が半分だけ振り返ってこちらに言葉を投げてくる。
ごめん、と謝意を示しながら後ろ手に戸を閉めて。それからその人に向き直ると、改めて帰参の挨拶をする。




「ただいま、ハイジロじいちゃん」
「オゥ、おかえり。けど"じぃじ"って呼べッていつも言ってンダロ?」



"つるりとした"白い面を撫で下ろす祖父のいつも通りの冗談だかなんなんだかわからない言をスルーしつつ、彼の対面に腰掛ける。


ハイジロじいちゃん、霧塚灰白。
僕から見て父方の祖父にあたる人で、この家に祖母とふたりで住んでいる。
総面を覆い隠す白い奇妙な形のお面をかぶっていて、初対面のひとはたいていドッキリを警戒してカメラを探すか、近くでパイ投げパーティが催されていたと勘違いする。
そして祖父はといえば、よそ様のそんな反応を内心楽しみにしているというのだから、まったく始末に負えない。
斯様に偏屈奇人のじいちゃんではあるが、別に自分のみみっちい楽しみのためだけにこんなおかしな面相をしているわけではない。ないと思う。ないといいなあ…。

じいちゃんは【異能を封じる】という対異能者戦においてとんでもないアドバンテージになりうる反則じみた異能を持っている。
若い頃のじいちゃんははじめて自らの持つ異能に気付いた時、これから己の最強伝説がはじまるのだと静かにガッツポーズしたらしい。…まあ、はじまらなかったのだけど。

じいちゃんの能力は字面の上では確かに強力であるようにも思えるが、実のところその行使にはいくつかの大きな問題を抱えていた。


第一に、異能の効果は自身から能力抑制効果のある樹脂のような分泌物(別に汚くないよ)を被服させることで、対象の異能を抑え込む、というものだ。
汗腺(とは違うらしいのだが、傍目にはよくわからない)から出る分泌物だから、あまり量を振り絞ると命に関わる。
ついでにうちの家系(父方の、霧塚の家系だ)は代々【範囲に応じて効果が増減する】という呪いじみた異能形質が受け継がれているのだが、じいちゃんもまたこの例に漏れることがなかった。
つまり広範囲に覆えないとだめなのに多くは出せないし、範囲を拡げると効果が薄まる。
ついでに分泌物の射出などは能力の範囲外なので、もしたとえばネット状に広げられたとしても、対象に覆いかぶせるのはすべて手動だ。わかり易く詰んでる。
斯くして、若かりしじいちゃんは最強伝説を諦め、樹脂製っぽい手作りの能力抑制アクセサリーを売り出して一財を築いたわけだが…







「オイ。オイてきりん」



思考の海に沈んでいた頭がじいちゃんからの呼び声で再び現実へ引き揚げられる。



「おまえ、俺に用があって来たンじゃないの?放置なの?じぃじ泣くよ?」



情けない声を出さないで欲しいと思うものの、落ち度があるのは用件そっちのけでぼうっとしていたこちらだ。
なのでこの場は素直に謝罪することにする。




「ごめん、じいちゃん。ちょっと考え事してた」
「まァいいサ。どォせ用向きはいつものダロ?既に出来てるから持っておいき」


軽いが硬質な音を立てて、じいちゃんが僕の前にそれを置く。真っ白な、"樹脂のようなもので造られた"素朴なアクセサリーだ。腕輪だろうか、手作りの品らしい作り手のぬくもりを感じさせるようなーーー、



……いや、まあ。
うん、とぼけるのはなしでいこう。

お察しの通り、これは祖父の手に依るものだ。
祖父の異能は【範囲が狭まるほど効果を増す】【樹脂に似た分泌物で対象を覆うことで異能を抑制する】というもの。
消費期限のようなものがあるため一月に一度交換が必要だが、このサイズならうちの学校の敷地内にいる時くらいーーというと少し過剰申告かもしれないが、それに近いくらいの効力を発揮するはず。

原料さえ気にしなければ異能の制御に苦慮する人たちにとって救いの一手となりうる代物なのだ。そう、原料さえ気にしなければ。

まあ、僕は別に自分の異能の現状に不満を持っていないのだが、定期的にじいちゃんちにこれを貰いに来るのはねえさんたちが心配するから。それに何だかんだ、来るとじいちゃんが喜ぶからね。




* * * *


アクセサリーを受け取ったあと、しばらくたわいもない雑談をしてじいちゃんのうちを辞す。
真冬の冷たい空気に両手をこすりあわせ、ふと空を見上げればいつの間にか日も暮れかけていた。
来たときはまだ昼過ぎくらいだったのになあ。
そんなことを思いながら帰り道を歩いていたら、遠目に知り合いに似た人物を見つけた。
近所に住むおばあちゃん、モヅばあ…だったかな。背の低い少女と並んで歩いている。
そういえば、あのおばあちゃんにはお孫さんがいたような気がする。
とはいえ、僕よりひとつ上くらいの年齢だったはずなので、あんな小さな子のわけはないが。
小さな頃の僕は、彼女のことをおねえちゃんと慕って、何処へいくにも後ろを着いていっていたような記憶。
思えばあの女の子の面影が、おばあちゃんの隣の子に重なるような…、いもうとさんかな?



「……まさかね」


さすがにそれはないだろう、というあり得ない想像を振り切って、その反対側へと歩き出す。

ーーー数日後、ないだろうと切り捨てた自身の想像に現実として直面することになるだろうとは、
この時の僕は予想だにしていなかったのである。




































懐かしいゆめを見ていたようだ。











「………ここは」


どこなのかしら、などと口にする前にすべてを思い出した。


「ハザマ…それにアンジニティの侵略」


夢だと思っていたあれやこれやが現実の出来事として目の前にある、そんな事実に気が重くなってくる。
けれど、おかしいな。自分の性格ならばもっと取り乱していてもおかしくないのだが。
気は重いものの、妙に落ち着いている自分に、わがことながら疑問を覚えた。
なんだろう、
そうだ

/まる/で/以前にも/これとおな/じようなこと/が/あったかのような/。/







うっそうとした夜の森の中だ。
風はない。鳥やけもの、虫の声はかすかに。
赤々と燃える焚き火の中で、ときどき薪の弾ける音がするだけ。
対面に座った女性が言う。




「ーーー、ーりちゃんーてーうんーー」



うまく聞き取れない。
何て言ったんだろう?
僕は聞き返そうとしたのだけれど、どうにも口が開かない。
体も重い。動かせないわけではない。
けれどまるでそう、比重の重い液体の中にいるようだ。


くるしい いきができない むねがくるしい


おかしい。




だれ あなたは だれ?







「*****、***」







ずきり、と頭が痛んで我に返る。

早鐘のように胸を打つ心臓が「自分はここにいる」と自己主張していた。
汗は不自然なくらいにまったくかいていなかったけれど、まるで全力疾走した後のよう。
はて、そういえば今何か、考えていただろうか。
そんなことよりも、現状を把握。ここからどうするべきかを考えなくてはいけない。



「ひとまず協力できる相手を見つけられればーーーー…うん?」


どこか、遠音に爆発音が聞こえたような。
その音源らしき方向に目を向ければ、たしかに遠くに火の手の上がるのが見える。

というか見覚えのある炎上風景だ。親しみをおぼえるほどに。
確信を持って言うが、あそこまで行けば知り合いに会えるような気がする。
仮に違っても誰かには会えるんじゃないかな?
ここに独りで留まっているよりはだいぶましなはず。たぶん。



「…ノジコおねえちゃんだよなあ。ノジコおねえちゃんだといいなあ」


そんなことをひとりごち、じょじょに近づいてくる爆発音の発生源へ向けてこちらも歩みを進めていくのだった。











□□人物紹介□□


霧塚 灰白(キリヅカ・ハイジロ)

きりんの父方の祖父。顔全体を覆う不出来なデスマスク風の奇形の面を着けたおそらく壮年の男性。
胡散臭げな面貌に反してーーーあるいは予想の通りにーーーその性格はいたってフランクで、孫に自分のことを"じいじ"と呼ばせようとする。
【異能を封じる異能結界】という、字面だけ見ると反則的な能力を持つが、その効果はさして強くはないようだ。
孫とはすこし違うが、使用範囲で効果が増減する特性を持つ。
孫馬鹿を自認するが、末の孫がゴリラな件についてははやくどうにかしないと…と考えているようだ。








ENo.456 ノジコ とのやりとり

ノジコ
「えーと……、Cross+Roseってやつの使い方、は……。
 だめだわノジコ。まだぴちぴちの若者なんだから、おばあちゃんみたいになっちゃ」

Cross+Roseに通信が入る

ノジコ
「いけたかも!」

ノジコ
「きりんちゃん、きりんちゃーん!? よかった、いるのね!
 わたしわた、あっこれじゃお電話詐欺になっちゃう。……ノジコだよー!」

ノジコ
「ちょうど位置が近いみたいだから、これからそっちに向かいます!
 せっかくだし、合流しましょ! ヒナチュー美術部探検隊、なんてねっ♪」

ノジコ
「会わせたいコもいるの! ちゃんとそこでまっててね!」






キリン
「うぅん、心細い…。
へんなグラサンのお兄さんは頼んでもないのに立て板に水でご案内してくるし、なんかねちょっとした生き物……生物?はポップするし。
ああ、はやく人間に会いたい…」















メガポジ幼児と思春期ゴリラ
ENo.310
キリン
ハザマに生きるもの
ナレハテ







お肉(50 PS)を購入しようとしましたが、PSが足りませんでした。
お野菜(50 PS)を購入しようとしましたが、PSが足りませんでした。

命術LV10 UP!(LV0⇒10、-10CP)
領域LV10 UP!(LV0⇒10、-10CP)
料理LV20 UP!(LV0⇒20、-20CP)

ノジコ(456) により ItemNo.4 不思議な牙 から装飾『藍のエプロン』を作製してもらいました!
 ⇒ 藍のエプロン/装飾:強さ30/[効果1]体力10 [効果2]- [効果3]-/特殊アイテム
ノジコ
「よごれないお洋服は、おえかきの基本だものね!
 きりんちゃんは、基本の一歩ができててえらいのです!」
ノジコ
「あ、あれっ? それともお料理用かしら?」

ItemNo.6 不思議な食材 から料理『おさかなはんばーぐ』をつくりました!
 ⇒ おさかなはんばーぐ/料理:強さ30/[効果1]器用10 [効果2]敏捷10 [効果3]耐疫10/特殊アイテム

ノジコ(456) の持つ ItemNo.6 不思議な食材 から料理『くまさんぴらふ』をつくりました!
りりぃ(85) の持つ ItemNo.6 不思議な食材 から料理『グラノーラバー』をつくりました!

坂江蛍(311) とカードを交換しました!

試作呪術 (ブラスト)


パーガティブ を研究しました!(深度0⇒1
オーバーウェルム を研究しました!(深度0⇒1
スポイル を研究しました!(深度0⇒1

ウォーターフォール を習得!
リフレクション を習得!
ヘイルカード を習得!
アクアヒール を習得!
ガーディアン を習得!
スノードロップ を習得!

◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!






キリン(310)不思議な食材 を入手!






次元タクシーに乗り チナミ区 E-5:チェックポイント《出発地》 に転送されました!
ドライバーさん
「ひと仕事っと。一服してから次行くかねぇ。」


チナミ区 F-5(道路)に移動!(体調30⇒29
チナミ区 G-5(道路)に移動!(体調29⇒28
チナミ区 H-5(山岳)に移動!(体調28⇒27
チナミ区 I-5(山岳)に移動!(体調27⇒26
チナミ区 J-5(道路)に移動!(体調26⇒25

ノジコ(456) をパーティに勧誘しました!






>> これまでのあらすじ


―― ハザマ時間が紡がれる。

 


白南海
「長針一周・・・っと。丁度1時間っすね。」

白南海
黒い短髪に切れ長の目、青い瞳。
白スーツに黒Yシャツを襟を立てて着ている。
青色レンズの色付き眼鏡をしている。


チャットで時間が伝えられる。


白南海
「ケンカは無事済みましたかね。
 こてんぱんにすりゃいいってわけですかい。」


グチャッとなったどこかのナレハテの映像をまじまじと見つめる白南海。

 

その背後から、突然タクシーが現れる!!

白南海のすぐ横を走り抜け、止まる。


白南海
「・・・・・こ、殺す気ですかね。」


タクシーの窓が開く。

ドライバーさん
次元タクシーの運転手。
イメージされる「タクシー運転手」を合わせて整えたような容姿。初老くらいに見える。



ドライバーさん
「すまんすまん、出口の座標を少し間違えた。
 挨拶に来たぜ。『次元タクシー』の運転役だ。」


帽子を少し頭から離し、ほんのちょっと頭を下げる。


白南海
「イバラシティ側を潰そうってんじゃねぇでしょーね。・・・ぶっ殺しますよ?」

ドライバーさん
「安心しな、どっちにも加勢するさ。俺らはそういう役割の・・・ハザマの機能ってとこだ。」

ドライバーさん
「チェックポイントとかの行き来の際にゃ、へいタクシーの一声を。
 俺もタクシーも同じのが沢山"在る"んでな、待たしゃしない。・・・そんじゃ。」


窓が閉められ、タクシーが走り去っていく。


白南海
「ひとを轢きかけといてあの態度・・・後で営業妨害でもしてやろうか。」

白南海
「さて、それでは私は・・・のんびり傍観させてもらいますかね。この役も悪くない。」


白南海からのチャットが閉じられる――












ヒナチュー美術部
ENo.310
キリン
ENo.456
ノジコ
ハザマに生きるもの
大黒猫
歩行石壁




554 433


1st
大黒猫



3rd
歩行石壁


















TeamNo.223
ENo.223
あかり
ENo.1239
えみりん
ヒナチュー美術部
ENo.310
キリン
ENo.456
ノジコ




444 252











ENo.310
姫州 鬼燐
姫州 鬼燐(ひめしま きりん)
Sex ♂ / Height 201cm / Birthday 2/19
私立日凪学園中等部二年生

肩で風を切って街を歩く姿は見るからに不良の筋肉ゴリラかヤの付く職業の若頭といった風情だが、その性質は存外に真面目で意外にも礼儀正しい。
学校では美術部に所属する、ごく模範的な中学生である。


■異能:《憧像》(ヴァニタス/vanitas)
"願うカタチ"を自己のパーソナルスペース圏内に展開し、現実を上書きする比較的オーソドックスな結界系の能力であると思われる。だがゴリラだ。
距離によって強度が異なり、自分に近いほどより強固な"像"を象る。
25 / 30
5 PS
チナミ区
J-5
行動順6【堅固】DF・HL↑
4000
300







Noアイテム名種類強さ効果1効果2効果3(素材・食材の場合は詳細等)
1不思議な武器武器10【射程1】
2不思議な防具防具10
3不思議な装飾装飾10
4藍のエプロン装飾30体力10
5不思議な石素材10[武器]回復10(LV5)[防具]防御10(LV5)[装飾]幸運10(LV5)
6おさかなはんばーぐ料理30器用10敏捷10耐疫10
7不思議な食材食材10[効果1]器用10(LV5)[効果2]敏捷10(LV10)[効果3]耐疫10(LV15)
[出現付加の効果一覧] 最大所持可能数[50]




異能・生産
名称LV説明
命術10生命/復元/水
領域10範囲/法則/結界
料理20料理に影響

アクティブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
大振りの右
(ブレイク)
5050敵:攻撃
撃ち貫く左
(ピンポイント)
5050敵:痛撃
付け焼き刃のジャブ
(クイック)
5050敵:3連撃
ストンピング
(ブラスト)
5050敵全:攻撃
一旦タイムで
(ヒール)
5050味傷:HP増
ドレイン5050敵:攻撃&味傷:HP増
幻の左膝
(ペネトレイト)
5050敵貫:痛撃
スイープ5050敵列:攻撃
ウォーターフォール5050敵:水撃
リフレクション5050自:反射
ヘイルカード50100敵5:粗雑水領撃
アクアヒール5070味傷:HP増+炎上を守護化
ガーディアン5050敵:攻撃+味傷:護衛
スノードロップ50150敵全:凍結+凍結状態ならDX減(1T)

パッシブ
被研究スキル名/元スキルLVEPSP説明
きあいだめ
(猛攻)
550【戦闘開始時】自:AT・DX増
がまん
(堅守)
550【戦闘開始時】自:DF・AG増
攻勢550【戦闘開始時】自:AT増+DF減
守勢550【戦闘開始時】自:DF増+AT減
献身550【戦闘開始時】自:HL増+LK減
よそ見
(太陽)
550【戦闘開始時】自:MHP・HATE増
隠者550【戦闘開始時】自:MSP増+HATE減
最大EP[20]




被研究カード名/スキルEPSP説明
試作呪術
(ブラスト)
050敵全:攻撃





[深度]スキル名[深度]スキル名[深度]スキル名
[ 1 ]パーガティブ[ 1 ]オーバーウェルム[ 1 ]スポイル



PL / びすこ