［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

軽やかな音楽が陽気に鳴り響く。
街は赤と緑に彩られ、雪を模した白が巻かれる。
鈴の音が鳴り、星々の輝きを散りばめたツリーが瞬く。
クリスマス。
それはこのイバラシティでも賑やかに祝われる特別な日。
一年の終わりとはじまりを迎えるための小忙しさが
寒風に乗って駆け抜けていく。

「おいおいおいおい！ 帰ってきてたって噂はマジモンだったみてーだな。
ようやく見つけたぜェ、メガリスサイズゥ……ッ！」

廃倉庫の一角で男が吠える。
怒りと歓喜の入り混じった、好戦的な声音。
額に走る三本の爪痕の様な傷が印象的な坊主頭の男。
燃えるようにギラついた男の眼差しの先に立つのは
二本の角が天を衝く、歪な黒い甲冑のような……怪物。
その足元にはスーツの男達が倒れ、アタッシュケースが散乱している。
メガリスサイズと呼ばれた黒い怪物がゆっくりと振り返る。

「騒々しいな。しかし、懐かしさを覚えなくもない顔だ。
俺は貴様になど今更用は無いが。これでも忙しい身でな。
この後も予定が詰まっている。」

メガリスサイズとはこの黒い怪物に対してAAA（エース）が定めた呼び名である。
AAAとはAche Armor Army'sの略称であり、日々凶悪化する怪人犯罪に
対抗すべく結成された、ヒーロー支援団体である。

メガリスとは巨大な岩石を意味し、巨石からなる遺跡などの構造物を示す。
そして、AAAが敵対している謎の怪人組織XYZ（サイズ）に属していると
思われる改造異能体(俗に怪人と称する)を〇〇サイズ、つまり
（特徴となる生物や物体、現象等の名称）+（XYZに属する怪人）で表している。

メガリスサイズは確認されている中でも最古の個体であり、かつての
「大戦」と呼ばれた最大規模の武力紛争の中で死亡したものと
思われていたが、最近になってそれらしき活動の痕跡が認められ
それに伴いXYZに対する警戒レベルが引き上げられている。



轟。

まさしくその巨石で構成されたような太く凶悪な腕が唸りを上げて
横なぎに振るわれる。纏わりつく羽虫でも追い払うかのように。
かすりでもすれば人体など簡単にひしゃげてしまうだろう。
男はそれをバックステップで避けてみせた。

「っっぶねーな！ そっちには無くともこっちにゃあるんだよ！
ウチの可愛い後輩どもを皆殺しにしてくれたそうじゃねーか。
忘れたとは言わせねーぞ、このクソブロック野郎！」

男の腰にバックルが浮かび上がる。
そこからベルトが展開し、体にぴたりと装着される。
懐から一枚のカードを取り出した。炎の意匠の緑のカード。
バックルの上部が開き、カードが差し込まれ、収納される。
AAAシステムがカードを認証。機械音声が鳴り響く。
─── Ready！ Flame Up. ───
「イグニッションッッッ！」

緑の炎で象られた四つ足で這う巨大なイグアナのようなものが現れる。
口が開き、男の全身が緑の炎に包まれた。
そこにメガリスサイズの手刀が打ちこまれ、盛大に火花を散らして弾かれる。
強襲の衝撃によろめきながら戦士は立ち上がる。
緑を基調とした騎士のようなスーツ。鱗のような装甲が煌めく。

「だから変身中に攻撃してくんじゃねーよお前らはさァ!?
あぶねーだろーがッ！」

「叩けるうちに叩けと習わなかったか？
そちらの準備が終わるまで待っていてやるような義理も暇も無い」

緑炎の騎士、イグアナイト。AAAに所属するヒーローの一人。
伊雲 安納弥（いぐも あなや）が“緑炎竜イグアノート”のカードを
使用して変身した姿だ。

「上等だ、オラァッ！」

イグアナイトは斧を構え、強く踏み込む。
上段からメガリスサイズの拳が振り下ろされる。
拳の衝撃で床がめくれ上がり、砕け散る。
AAAの強化スーツといえどこれをまともに受けてはまず無傷では済まない。
だが、そこに緑炎の騎士の姿はなかった。
致死の拳を前に退くのではなく、更に前へと踏み込むことで
ギリギリで避け、その懐へと飛び込んでみせたのだ。

メガリスサイズの左腕へと斧が振り下ろされる。
一撃、二撃、更に回転を加えてもう一撃。
砕けた石材が接がれ落ち、外骨格の装甲がひしゃげる。
更に胴体へと斬りつけわうとしたところへカウンター気味のコンパクトな
膝蹴りが叩きこまれる。
後ろへと大きく飛び退き、よろめくイグアナイト。
直撃こそ回避したものの、脇腹を捉えたそれは小さくないダメージを
与えていた。

距離を開け、絡み合う両雄の視線。張り詰めた空気。

やがて、どちらからともなく動き出す。
メガリスサイズの腕が音を立てて形を変えていく。
イグアナイトは斧の機構を開き、スキルカードを走らせる。
─── Flame Charge. ───
じりじりと距離が詰められる。
そして。

イグアナイトが地を蹴り、跳ぶ！
緑の焔を噴きながら、必殺の断撃が放たれる。
─── Discharge Burst End！ ───
その軌道上にあるものを尽く溶断する、イグアナイトの最大火力。

しかし。

下からすくい上げるように高く突き上げられたメガリスサイズの巨腕が
先に届く。組み換え、並び替えられた石柱と鉱石の切先が刃となり
変形した前腕部が螺旋状に回転。
天を穿つ背徳の塔のような禍々しいシルエット。
緑炎の刃と邪悪な回転刃が絡み合い、拮抗し、火花を散らす。

「…がハッ!?」

力負けしたのはイグアナイトの方だった。
技の勢いを殺され、絡めとられたイグアナイトの身体が
爆発とともに錐揉み回転したまま弾き飛ばされる。
スーツからけたたましいアラート音が鳴り響き
火花を上げながら砕けるように変身が解除された。
伊雲は、そのまま冬の海へと音を立てて落ちた。

静寂が場を支配する。

「…加減を誤ったか。しかし、思ったよりも時間を取られたな。
これから向かって、間に合うか……？」

静かな冬の水面を暫し睨み付けていたが、何も浮かび上がってくるような
様子もないことを見届けると背を向け、歩き去っていった。


■　■　■　■　■　■　■　■


少し遅れる　とだけメールを送り、車を飛ばす。
何の変哲もない黒のワンボックスカー。
普通に走行して、それなりに荷物が乗ればいいというだけの
こだわりも何もない実用性と予算の都合だけで選ばれた中古車だ。

「お父さん、おーーそーーいーーー!!
何やってたのさ。もう。間に合わないじゃん！」

急いでマンションの自室へと戻った男を出迎えたのは可愛らしい抗議の声だった。
武岩 冴珀（たけいわ こはく）
相良伊橋高校に通う2年生。
武岩の苗字が示す通り、武岩 至牙の実の娘だ。
お父さんに似なくてよかったねとよく言われていた。

「すまん。仕事の話が入ってな。
…確かに間に合わんな。その次の回でいいか？」

「いーけどさー。それだとちょっと時間潰さないとだよねぇ。んー。
ここはひとつ、ケーキセットで手を打とうと思いますがどうですかお父さん？」

映画を見て、クリスマスムードの店舗を巡り買い物をして、食事をして帰る。
そんなよくある休日の過ごし方のプランだった。
どう見てもその筋の者にしか見えない厳つい男と大人しそうなJKの組み合わせは
傍目にはなにかいかがわしいものに見えたかもしれない。
当人たちはなにも気にしていないし、考えたこともない。
日曜日のイバモールは盛況で、帰る車で混み合って渋滞になっていた。
車内での他愛ない親子のトーク。

「…なぁ、冴珀。こんなクリスマス前の休日を俺と過ごして楽しいか？」
「えー、なんで？ 面白かったよ？」
「友達と遊べばいいだろうに。あれだ。彼氏とかはいないのか。」
「いーまーせーんー。」

顔もスタイルも恵まれているため、時折、男たちから告白を受けることも
あるのだが、だいたいお断りしてしまっている。
この少女はファザコン気味のため、ハードルが高いのだ。

「いやぁ、百香ちゃんと遊ぼっかなーとも思ったんだけどね？
なんかぜんぜん連絡つかなくて。またダンジョンに潜ったりしてるのかなー
クリスマス用になんかそういうの探してそうだし」
「……そうか。」

知っている。
この男はその娘がどこでどうしているのか。
自分の娘の大切な友人がどうなってしまったのか。
その過程も、その現況も同僚からの報告で知っている。
しかしそれを娘に伝えることは無い。
伝えられるはずもない。
そしてそれを伏せておくことに痛むような良心も持ち合わせてはいなかった。


彼は武岩 至牙。
それは人間社会における人としての姿。
敵対する者たちからはメガリスサイズと呼ばれる者であり
しかしてその実態は邪悪な怪人達を率いる古強者の一角である。
その名を、グラフトバベルという。

彼は人類の仇敵。
人類を知り、人類の隣人として振舞い
崇高な目的の為に全てを奉げる。

全ては───人類真化の為に。

お野菜（50 PS）を購入しようとしましたが、PSが足りませんでした。
お魚（50 PS）を購入しようとしましたが、PSが足りませんでした。
エナジー棒（30 PS）を購入しようとしましたが、PSが足りませんでした。

時空LV を 20 UP！（LV0⇒20、-20CP）
合成LV を 20 UP！（LV0⇒20、-20CP）

ItemNo.4 不思議な牙 に ItemNo.7 を合成実験しようとしましたが、合成材料を見失ってしまいました。
ItemNo.4 不思議な牙 に ItemNo.8 を合成実験しようとしましたが、合成材料を見失ってしまいました。
ItemNo.4 不思議な牙 に ItemNo.9 を合成実験しようとしましたが、合成材料を見失ってしまいました。

カシス(1046) により ItemNo.4 不思議な牙 から射程1の武器『牙状列石』を作製してもらいました！
　⇒ 牙状列石／武器：強さ30／［効果1］攻撃10 ［効果2］－ ［効果3］－【射程1】／特殊アイテム

ラピア(495) により ItemNo.6 不思議な食材 から料理『栄養凝縮ゼリー』をつくってもらいました！
　⇒ 栄養凝縮ゼリー／料理：強さ30／［効果1］器用10 ［効果2］敏捷10 ［効果3］耐疫10／特殊アイテム

くるい(69) とカードを交換しました！

拳土重来 （スイープ）


チャージ を研究しました！（深度0⇒1）
ファーマシー を研究しました！（深度0⇒1）
イレイザー を研究しました！（深度0⇒1）

ウィンドカッター を習得！
アゲンスト を習得！
☆風の祝福 を習得！
☆ショックウェイブ を習得！
☆超絶合成 を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが6増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

グラフトバベル(156) は 不思議な食材 を入手！

次元タクシーに乗り チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》 に転送されました！


チナミ区 F-5（道路）に移動！（体調30⇒29）
チナミ区 G-5（道路）に移動！（体調29⇒28）
チナミ区 H-5（山岳）に移動！（体調28⇒27）
チナミ区 I-5（山岳）に移動！（体調27⇒26）
チナミ区 J-5（道路）に移動！（体調26⇒25）

るなる(16) をパーティに勧誘しました！
昴(262) をパーティに勧誘しました！
ラピア(495) をパーティに勧誘しました！
採集はできませんでした。
　　 - るなる(16) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》（ベースキャンプ外のため無効）
　　 - グラフトバベル(156) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》（ベースキャンプ外のため無効）

―― ハザマ時間が紡がれる。

　





チャットで時間が伝えられる。





エディアンの前に１台のタクシーが止まり、窓が開く。






帽子を少し頭から離し、ほんのちょっと頭を下げる。






窓が閉められ、タクシーが走り去っていく。





エディアンからのチャットが閉じられる――